鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

南天を「難転」と読みかえて

2021-12-04 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から</span>
絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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信夫が寝ていたベッドのわきの窓から南天の木が見えていました。
もともとなかったのですが、鳥が種を運んできたと見えて、どんどん育っていき、高さは2mを超えるまでになっています。
毎日見ている木ですから「南天」についての詩をいくつか作っています。

時期が夏なのでこんなコメントを詩手紙に添えています。
「ちょっとばててきています。
 なんとか乗り切っていきたいところです。」


   南天を「難転」と読みかえて
                          2010年7月

裏庭にある南天の木を思って
ただ座っていたのです
そんなとき、誰かが言っていたの思い出した
南天は難を転じる「難転」と読みかえられる…

わたしに気づかせようとする何かを感じた
そう言えば、そうだな
難を転じていくのが生きるということ
生きるとは難を転じつづけること

南天の小さい赤い実の中に
静かな佇まいにたくさんの優しさを
困難に向かう、たくさんの強さを
みつけて、うれしくなるのを感じたのです

これからは南天をみたら
「難転」と読みかえようと思います
どうにか乗りこえられる気がします
このまま行けるように思います

南天は難を転じる「難転」と読みかえられる…

   詩手紙2010.80.5
   
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あなたの住んでいる街の風を封筒に入れて

2021-11-28 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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絵手紙作家の浅田美知子さんとの「絵手紙と詩手紙のコラボ」展覧会やトークショウなどをいろいろなところで開催しました。
その案内を皆さんに出すときのことをこのコメントに書いています。
「毎日、溶けるような暑さ。すこし疲れぎみでしたが、
ようやく復活してきました。 案内状の言葉、難しいです。
いま、頭をひねっています。」


  あなたの住んでいる街の風を封筒に入れて
                        2010年7月

あなたの住んでいる街の風を封筒に入れて
わたしのところに送ってください
それで、あなたが住んでいる街のことがわかるから
それで、あなたが住んでいる街の人のことがわかるから

あなたの住んでいる街の風を封筒に入れて
わたしのところに送ってください
それで、あなたのことがすこしわかるから
それで、あなたの顔が浮んでくるから

送ってくれたら、どんなに嬉しいでしょうか
その気持ちを伝えるために
わたしの住んでいる街の風を封筒に入れて
あなたのところに送りたいと思っています

受け取ってくれたら、どんなに嬉しいでしょうか
それで、あなたが嬉しいと言ってくれるといいな
それで、わたしのことが伝わればいいな
それで、わたしの姿を思ってくれればいいな

あなたの住んでいる街の風を封筒に入れて
わたしのところに送ってください
わたしの住んでいる街の風を封筒に入れて
あなたのところに送ります
そうして、気持ちをつないでおきたいのです

   詩手紙2010.7.26
   
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天上と地上の世界をつなぐ鐘

2021-11-25 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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特に説明するkとはありません。
じっくり詩を味わってください。

詩手紙のコメントはこう書いています。
「暑さのピーク、超えたようですが、まだまだ暑いですね。
 でも、詩作を休むつもりはありません。命みたいなものですから。」


    天上と地上の世界をつなぐ鐘
                         2010年7月

打ちつけるほどの雨が降り
この世が終わりそうな空になる
眼をつぶり、通りすぎるのを待っていた
窓のほうが明るくなってきたころ
眼をあけてみたのです
すると
天からの光たち
雲の切れ間から広がっている
地には生命の息吹たち
咲き乱れている
そのようすは
天から手が伸ばされているよう
地から手が伸ばされているよう
それをつなぐのが、あの鐘、教会の鐘なのかもしれない
わたしにも降りてくるはず
天からのインスピレーション
わたしに伝わってくるはず
地からのインスピレーション
それをつなぐように、つなげられるように
そういう人になりたい
そう、天上と地上の世界をつなぐ鐘のように

   詩手紙2010.8.7
   
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みんなで幸せになろう

2021-11-21 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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"One for All , All for One" ラグビーなどのスポーツでよく言われる言葉です。それがみんな幸せになることかと思います。

「幸せなら手をと叩こう」という歌を思い出しました。
”幸せなら・・・・みんなで手を叩こう”という歌詞に同じ思いが込められていますね。

詩手紙のコメントにはこう書いています。
「しんどいときこそ、元気を出していかないとダメですね。
 気まで、まいってしまいます。」


    みんなで幸せになろう
                        2010年7月

一人は、みんなのためにいて
みんなは、だれか一人のためにいて
わたしたちは、それが世のなりたちなのに
一人で自由なままでいい
みんなは、自分一人のためにいるもの
そんな勘違いの中にいるようで、悲しいね
だから
幸せになろう、みんなで
幸せになろう、みんなで

幸せなあなたは、もっと幸せになって
すこし幸せなあなたは、もうすこし幸せになって
あまり幸せでないあなたは、ちょっとだけ幸せになって
幸せでないあなたは、まず幸せに近づいてください

一人は、みんなのためにいて
みんなは、だれか一人のためにいて
わたしたちは、いつも思っているといいかもしれない
一人は、ただ一人で生きている
みんなと自分とは関係ないもの
そんな思い違いの中にいるようで、悲しいね
だから
幸せになろう、みんなで
幸せになろう、みんなで

   詩手紙2010.7.30
   
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無味乾燥よりは

2021-11-17 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今日ご紹介する詩は詩手紙になっていません。
理由はわかりませんが、何かイメージがわかなかったのかもしれません。
何か目に訴えるものがあったほうが、無味乾燥よりは良かったのでは・・・と思います。


      無味乾燥よりは
                        2010年7月

無味乾燥よりは、いいのかもしれない
なにかがあるほうがね
なんでもいい、なんでもいい
あなたのこころを満たすものでなくても
なんでもいい、なんでもいいよ
あなたのこころを満たすものなら、もっといいよね

あまりにいろいろなものがありすぎて
求めてばかりいたのか、どうなのか
そのときは無味乾燥でいいと思っていた
それがいちばんいいと思っていた
なにごともない日常をずっと過ごす
それがいちばんいいと思っていた

いろいろなものがあるからこそ
私はここまで来たのか、これたのか
それって、私の役割が関係しているのか
それって、私の存在の意味なのだろうか
いろいろなことがあるからこそ
いま、この私がいるのか
それって、いいことなのだろうか
それって、どういうことなのだろうか

無味乾燥よりはいいのだろうか

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創造には

2021-11-14 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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新しく何かを創り出すということは簡単なことではない。
だから、アーティストと呼ばれる人たちは、何か我々と違ったものを持っているに違いない。
作家、詩人、歌人、等々の人たちも同じなのだと思う。
その根本にある気持ち、こころ、が違うのだろう。
そんなことを思って作られたのがこの詩である・・・と思う。

詩手紙のコメントにはこう書いています。
「日本画家、竹内栖鳳が語っていた「写意」という言葉。
 そこから、わたしの思いを綴ってみました。」


      創造には
                        2010年7月

創造には「写意」が大切なのだ
形ではなく、精神性をあらわすのが大切なのだ
それは絵画などにおいて言われることだが
私にとっても大切なもの
形にとかく、とらわれがちな私…
形から入ってしまいがちな私…
思い思い、気持ちをさぐり見えたのは二つ
足りないのは、私のあるがままを伝えきること
足りないのは、私の精神性を伝えきっていくこと

創造には「写意」が大切なのだ
言葉もその一つなのだ
考え考え、考えていくとつきあたった
言葉には読む言葉があり、書く言葉があり
言葉には聞く言葉があり、話す言葉があり
人の人間性をあらわすもの
人間性がなくなった時に、精神性がなくなった時に
背伸びしすぎた時に、嘘が入りはじめた時に
ずれが生じて、伝わらなくなるもの

思いに嘘なく、言葉に嘘なく
人間性を入れて、精神性を入れて
創造し、言葉を綴っていかなければ
創造し、言葉を伝えていかなければ
そう思えてくるのだ

※写意…絵画などにおいて、形ではなく、精神性をあらわすこと

   詩手紙2010.7.28
   
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白い硝子を散らした 蒼い宙(そら)に

2021-11-10 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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昨年、コロナウィルスの感染拡大が始まってから、「命が第一」「安心・安全」という言葉がどれほど使われたでしょうか。
ただ、ことばだけが独り歩きしていて、そこには「危機感」が欠けているように思えます。
2020年の自殺者は21,000人を超えています。
だいぶ減ってきてはいるのですが、コロナ禍の影響でしょうか、前年より増えています。
なんとか減らしたいものですね。

詩手紙のコメントはこうです。
「命を簡単に捨ててしまうようなことをする人が多くて、残念な気がします。まず、命が第一・・・。」


   白い硝子を散らした 蒼い宙(そら)に
                          2010年7月

僕は確かに 生きてきた
なのに宙(そら)のような 蒼い心がここにある
この空箱のような場所に ひとつなにか 寄り添えるものを
この空箱のような場所に ひとつなにか 確かなものを

誰かが散らした 見えない誰かが
白い硝子を散らした 蒼い宙(そら)に
誰かの声が聞こえる 聞こえないはずの声が
その声に心つかまれて 僕は動きだすのです

人を愛すること 知りたいから
そう思い そして 愛することを知った

僕は確かに 生きている
なのに宙(そら)のような 蒼い心がここにある
この空箱のような場所に ひとつなにか 寄り添えるものを
この空箱のような場所に ひとつなにか 確かなものを

僕はいっぱいに引いた 見えないままに
白い帯を引いた 蒼い宙(そら)に
誰かをつなげて 届かないはずの誰かに
その空気に心つかまれて 僕は飛びたつのです

人に愛されること 知りたいから
そう思い そして 愛されることを知った

   詩手紙2010.8.2
   

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Blue Purple City

2021-11-03 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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気候変動の影響でしょうか、セミの鳴き方が変わってきた気がします。
以前は、アブラゼミ→ミンミンゼミ→クマゼミ→ツクツクボウシ
というように順番に鳴いていましたが、今年あたりは順序がバラバラになっていたような気がします。
さらに、ヒグラシの声を聴かなくなりました。
何か季節が崩れて行っているような気がします。

10年前はこうでした。詩手紙のコメントです。
「蝉しぐれがすごいです。ようやく夏の感じがしてきました。」


      Blue Purple City
                        2,010年7月

青と紫の空色が重ねられた、昼と夜の間に
Blue Purple City
疲れ人がぞろぞろ歩いて、歩いて
脚どり鈍く、どこまでもつづいてる

ハンドルでも切るように
昼と夜であらゆるものがかわっていく

青と紫の空色が重ねられた、昼と夜の間に
Blue Purple City
疲れ人は喧騒に巻きこまれたまま
ゆるゆるとながれていくように

ハンドルでも切るように
昼と夜であらゆるものがかわっていく

昼は太陽の力にぜんぶ押えつけられ隠されてる
夜には影が首をあげて眠りから覚めてくる
そして、胸のつかえは濃度をあげて
心のなか乱暴にわめきだしてくる

昼は表の力が前に出てきて見えなくなってる
夜は裏のものが顔をだしはじめてくる
虚像と実像がせめぎあいを演じて
けだるい狂気が人の心をかきみだす

青と紫の空色が重ねられた、昼と夜の間に
Blue Purple City
疲れ人は、どこで深呼吸できるのだろうか

   詩手紙2010.8.1
   
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あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち

2021-10-31 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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新型コロナウィルスの感染者数が驚くような勢いで減ってきました。
理由が専門家でもよくわからないということです。
ワクチンの接種が進み、社会全体に感染対策が浸透していることが要因かも知れません。
なによりも日本人のまじめさだと思います。

この詩の季節は7月です。そこでこんなコメントを載せています。
ちょっと季節感はピンときませんが・・・。
「恵みの雨になるかな、この雨。木々は待ちに待ったでしょうね。」


    あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち
                        2010年7月

あさつゆ、ひかり
あさつゆ、ぽつり、おち
なんて、けがれない光景なのでしょう
なんか、音がきこえそうです
なぜか、こころを洗ってくれるようです

あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち
ちいさな、あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち

あさつゆ、ひかり
あさつゆ、ぽつり、おち
なんて、すがすがしい光景なのでしょう
なんか、音が響いてきそうです
なぜか、こころを生まれかわらせます

あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち
ちいさな、あさつゆ、ひかり、ぽつり、おち

   詩手紙2010.7.29
   
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ラインドライブのかかった打球

2021-10-28 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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プロ野球がクライマックスを迎えています。
ようやく観客を少し入れた試合ができるようになりました。
強打者の打球は時としてラインドライブがかかります。
少しバットにあたる場所が違えばホームランになる当たりが野手にとられることがあります。
でも、結果ではなくて強く打つことが大切なのです。

詩手紙のコメントは、ちょっと視点を変えてこんなことを書いています。
「小さな子供は天使。ときどき悪魔だったりもしますが。
 でも、人を和ませる才能を持っていますよね。」


    ラインドライブのかかった打球
                          2010年7月

私になにがあるのか、見えない
だから、ぼーっと外をながめるしかない

「このままでいいのだろうか」

目の前をラインドライブのかかった打球が飛んでいく
太陽の光のなかを切りさいて
蒼い空に白い線を引くように
そんな気がした

私のリズムが変わった音がした
「かちっ」
そうか、なにかふっきれそうだな
そうか、これで良かったのだ

なにかを追いかけるのはやめたい
追いかけずに、そばにいくことからはじめよう

私のリズムが変わった音がした
「かちっ」
そうか、なにかふっきれそうだな
そうか、これで良かったのだ

どんなものでも追いかけすぎたときには逃げていくもの
そばにそっといけば、待っていてくれるだろう

   詩手紙2010.7.21
   
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。