鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

人間そのもの、人間ありのまま

2022-03-29 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人間、自然体でいきたいと思います。
しかし、なかなかままならないのが現実ですよね。
若いころは心が純粋なのか、ありのままに生きようとするが、歳とともにその気持ちが薄れていく。
それが人間なのかもしれない。

詩手紙のコメントは、季節の感想です。
「秋のあしおとは、どこへやら・・・。まだまだのようですね。
 体力だけは落とさないようにしたいです。」


人間そのもの、人間ありのまま

人間そのものをここにおいて
人間ありのままにいけばいい
生まれてから人間は少しずつ色落ちしていく
やわらかな感覚は色落ちし
優しい気持ちは色落ちし
人間味は色落ちし
そして、色落ちしたところを余計なもので染めていく
自分にとって得なのは何か
自分にとって損なのはどちらか
安易に流れることを覚えて
そして、いつのまにか、もとの色とは違ってしまう
なぜ、なぜ、なぜなのだろう
人間はわからなくなっていく
なんなのだろう、なんなのだろう
人間そのものは、ありのままの人間は
だから、色落ちしないように生きるのがだいじ
生まれもった、あなたの色が落ちないように
だから、色を止めておこうとするのがだいじ
生まれもった、あなたの色を止めておくように
そうやって
あなたそのもの、ありのままのあなた
わたしそのもの、ありのままのわたし
それをいつも心においておこう
そうやって
人間そのものをここにおいて
人間ありのままにいけばいい

   詩手紙2010.9.1
   
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酒に心の毒を吸わせて

2022-03-15 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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先月から始まったロシアによるウクライナ侵攻、ひどいものです。
テレビのニュースを見ると気が滅入ります。
なにもできないのがもどかしく、心が落ち着きません。
こんな時は酒でも飲んで・・といきたいところですが、最近は、酒が飲めなくなっています。
どうすればいいのでしょうか。

      酒に心の毒を吸わせて
                          2010年8月

心にある毒は、酒で流そう
人には酒の力をかりたい時があるもの
それは、悔しさでつぶれそうな時
それは、苦しさで叫びたくなった時
そういう時は、毒が口から出てしまう
そういう時は、毒が心から出てしまう
しかたない時は、酒でも飲んで
流しきって、すっきりしてしまおう
心にある毒は、酒に吸わせよう
人には酒の力をかりたい時があるもの
それは、崖っぷちに立たされている時
それは、前にも後にもいけない時
そういう時は、毒が口から出てしまう
そういう時は、毒が心から出てしまう
答えが出ない時、酒でも飲んで
流しきって、すっきり片づけてしまおう
それにしても、わたしの心には毒が多い
それにしても、それにしても…
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情緒は薄れ薄れゆく

2022-03-11 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
+++++++++++++++++++++++++++++++情緒は薄れ薄れゆく
                          2010年8月

私たちは合理主義に入りこみすぎて
私たちは効率主義に入りこみすぎて
すべてをそういうふうにしか見れなくなって
すべてをそういうふうにしか考えられなくなって
生きることについて深く思わない
人というものについて深く思わない
この世は枯れて渇いてしまっているのです
この世は水不足になっているのです
なぜか、わかるでしょうか
合理的なこと、効率的なことばかりに重きを置くと
情緒は薄れ薄れてゆくからです
合理的なことはだいじなこと
効率的なことはだいじなこと
それだからこそ、情緒を忘れたくないのです
それだからこそ、心の機微を忘れたくないのです
それを無視して、画一的にしようとするのは
それを無視して、型に入れようとするのは
あまりに人のことを思ってない
あまりに人をないがしろにしている
すこしは情緒をだいじにしてほしいのです
人の生きかたには物語があるから

   詩手紙2010.8.22
   
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カリカリしないで

2022-03-05 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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ロシアがウクライナに侵略を始めました。
プーチンがいろいろへりくつを並べて正当化しようとしていますが、世界は軍事侵略に対しノーを突き付けていて、一部の国を除いてロシアは孤立しています。
しかし、プーチンは意地になって振り上げた手を下ろそうとしていません。
自国内からも反戦の動きがあり、これをまた潰そうと強権をふるっています。
なんとか収まってくれればいいのですが、何にもできない自分が歯がゆいです。

今日の詩手紙のコメントは、プーチンに聴かせたい言葉です。
「カリカリしたとき、自分が自分でなくなっているのに気づいて、
 ハッとすることが多々あります。あー、気をつけないと。
 秋になったら、ちょっとはキモチ落ち着くでしょうか。」


        カリカリしないで
                          2010年8月

そんなにカリカリしないで…
言われたら、ちょっと気づいたのです
カリカリすると、いいことがにげていく
カリカリすると、いいことがやってこなくなる
君はどう思いますか、君はカリカリしてないですか
僕?僕は知っているのに、すぐカリカリしてしまうんだ
なぜだろうね、なんでだろうね、おかしいよね
つらいことをかんがえすぎるからかな、思うようにならないからかな
カリカリ、カリカリしてしまう
どうしても、どうしてもね、おかしいよね
カリカリすると、いやな気分になってくる
カリカリすると、いやなことがやってくる
君はどうですか、君はカリカリしてないですか
僕?僕は知っているのに、すぐカリカリしてしまうんだ
カリカリすると、周りがいやな気分になってくる
カリカリすると、周りにいやなことがやってくる
君はどう思いますか、君はカリカリしてないですか
僕?僕は知っているのに、すぐカリカリしてしまうんだ
あまりカリカリしてはいけないよね
やめ、やめ、カリカリはやめよう…

   詩手紙2010.8.24
   
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作品を引用するとき

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