鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

Good Seed or Bad Seed

2017-02-27 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「オレオレ詐欺」とか「振り込め詐欺」とかが後を絶ちませんね。
先日、警察と協力して防止のため啓蒙活動をしているという団体から電話がかかってきました。
「大丈夫ですよ」と答えたら「何かあったらすぐに110番してくださいね」でした。
ちゃんとしたところだったのですね。
それにしても悪い奴は一向に減りません。困ったことです。


          Good Seed or Bad Seed
                                      2008年6月

善い種を蒔けば、善い芽を出します
悪い種を蒔けば、悪い芽を出します
世の中に神様は、そんな決めごとをつくられたのです
天国がない-
そう思っている誰かには、わからないかもしれません
悪いことをしても、自分だけが得をすればいいと思っているから

善い種を蒔けば、善い芽を出します
悪い種を蒔けば、悪い芽を出します
世の中に神様は、そんな決めごとをつくられたのです
正直者がばかをみる-
そう思っている誰かは、痛い思いをしないとわからないかもしれません
すべてを甘くみて、楽に生きることばかり考えているから

まっすぐに生きたい-
そう思っている誰かには、いつか手が差し伸べられる
たくさんの人を明るいほうにつれていくから

誰かを幸福にしたい-
そう思っている誰かには、いつか与えられていく
与えられた誰かは、また誰かに与えていくはずだから

   詩手紙2008.6.14
   
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手のひらに降りてきた小さな天使

2017-02-25 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人はこの世に生まれてくるときに約束をしてくるそうです。
でも、その約束をみんな忘れてしまっているんです。
そう考えると、自分は約束を果たすことができたのだろうか、と。
この年になって反省することしきりです。

 
   手のひらに降りてきた小さな天使
                            2008年6月

ある日、突然になにかが降りてきた
手のひらになにかが降りてきた
あっ小さな天使が…
僕になにを伝えたいのかな
僕になにをしろっていうのだろう
こんな僕のところにやってきて
約束も忘れかけているのにね
心も忘れかけそうなのにね

そうか小さな天使は…
忘れかけた約束、知らせるために
忘れかけた心、見つめさせるために
こんな僕のところにやってきたの?
僕はなにをすればいいのかな
僕はなにができるっていうのだろう

そうかまずするべきなのは…
約束、忘れかけていると伝えること
心、忘れかけていると告げること
それが僕にでもできるなにか
それが僕にでも始めていけるなにか
それでいいのですか、天使さん?

   詩手紙2008.6.14
   
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そこに落ちている言葉たち

2017-02-23 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この時の詩手紙にはこんなコメントを書いていました。

「岩手・宮城の地震は驚きました。自然災害も心配ですが、
 人が起こす心の災害(事件などの)のほうも心配です。
 生きにくい時代ですね。
 それを言葉の力で変えられたらいいのですが・・・ね。
 それを夢に描いて、がんばっていきたいです。」

この地震から3年たってあの大震災が日本を襲ったのです。

今日のこの詩は、カードにして多くの方に差し上げています。
信夫の詩の心みたいなものがあるような気がします。


          そこに落ちている言葉たち
                                  2008年6月

そこに落ちている哀しみの言葉
拾いあげてあげよう
そうしたら、一つだれかの悩み、減るかもしれない
そんなふうに思うのです
そこに落ちている悩みの言葉
拾いあげてあげよう
そうしたら、一つだれかの悩み、減るかもしれない
そんなふうに思うのです

拾いあげた言葉たち
たくさんの言葉たち
それを愛ある言葉にかえて
しずかにさりげなく置いていこうか
そうしたら、一つだれかの幸せ、生まれるかもしれない
そんなふうに思うのです
みんながそうできたら、幸せな世界がみえてくるかな
みんながそうできたら、幸せな世界になっていくかな
みんながそうできたら、きっと幸せな世界にできるよね

人のこころのなかの言葉を拾いあげてあげよう
そうしたら、僕たちのこころのなかの言葉
だれかが拾いあげてくれるかもしれない

   2008.6.16
   
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Shangri-La(理想郷)

2017-02-21 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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先週の初めに「春一番」が吹き、少し春が近づいてきたような気がします。
窓から見える庭の盆栽の梅の花が散ってしまいました。
外の景色が変わっていくことで季節を感じることができますね。

信夫も詩手紙で窓から見える景色で季節を感じていました。
今日の詩手紙にはこんなコメントがありました。
「風で揺れる緑が窓から見えます。
 すごく清涼感を与えてくれています。
 少しホッとするような光景です。」


      Shangri-La(理想郷) 
                          2008年6月 

僕は
限りのない国を追いかけて
限りのないものを追いかけて
そうやって
生きてきたみたい
そこにそこだけに
想いがとまっていたみたい
見えるものを求めてきすぎて
見えるものに引っぱられすぎて
そんなところにない
Shangri-Laをさがしつづけた
僕は
そこにあるものだと思いこんで
わかったつもりでいたけど
何もわかっていなかったね
追いかけるべきは…
僕の心、こころ、ココロ
だったのに
追いかけるべきは…
ほんとうは
僕の中にいつもある
Shangri-Laなのかもしれない

   詩手紙2008.7.31
   
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翔べない天使のように

2017-02-19 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「翼をください」という歌があります。
全国各地の学校やコーラスグループで歌われている有名な曲ですが、鈴木信夫はこの歌が大好きでした。
この詩を読んでいただくとその理由がわかっていただけるかと思います。
でも、翼はなくともできることはあるはず、と前向きに生きていました。


      翔べない天使のように
                                  2008年6月

僕は、翔べない天使みたいになにもできずに
ただ、この時のままに過ごしているだけ
空からは、これほどの光があふれて
こんなにも降りそそがれているのに

もし僕にするべきことがあるなら
翔ぶための、翔びたつための翼をくれますか
もし僕に生きるべき時間があるなら
翔ぶための、翔びたつための翼をくれますか

もし翼をくれたなら、あなたのために
ひとつだけでいいから、魂になにか刻みたい
もし翼をくれたなら、あなたのために
ひとつだけでいいから、魂になにか残したい

でも、翼がなくても代わりになるものがある
でも、翼がなくても代わりになるものを持っていたい
翔べない天使みたいでも、なにかできるはず
翔べないからみえることがあるはず
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いのち-You Are An Angel

2017-02-17 | 
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2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「少子化」が問題になっています。
昔はこどもをみんなが育てていたように思いますが、最近は自分一人(二人)で育てなければならなくなっています。
電車に乗って若いお母さんが小さい赤ちゃんを連れているのを見ると「がんばれ!」と思ってしまいます。

今日の詩手紙のコメントはこれです。
「自分が思い通りにいかなくても、人のせいにするのは自分の小ささを明らかにするのと同じですね。
 それだけはしないようにしたいです。」

        いのち-You Are An Angel
                                    2008年6月

いのち、生まれてきてくれた,You Are An Angel
そういう気持ち、ほんとうだよ
だから…
この”いのち”、生きていこうね
せっかく、いただいた”いのち”
せっかく、あいされている”いのち”
この”いのち”、生きていこうね
すばらしい、きみの”いのち”
すばらしい、人の”いのち”
いのち、生まれてきてくれた,You Are An Angel
だから…

いのち、うれしいよね,You Are An Angel
そういう気持ち、ほんとうだよ
だから…
この”いのち”、たいせつにしよう
せっかく、今日もいただいた”いのち”
せっかく、今日もあいされている”いのち”
この”いのち”、たいせつにしよう
いま、ここにある”いのち”
いま、生きている”いのち”
いのち、うれしいよね,You Are An Angel
だから…

   詩手紙2008.6.12
   
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Blue Moon

2017-02-15 | 
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この日の詩手紙にはこんなコメントがありました。
「悪いこと、悪いニュースは、すぐに広がるのに、いいことは、
 なかなか広がっていかない世の中になっています。
 心のことが置いていかれてる気がします。
 災害とか厳しい環境にならないと人は心を見ないのでしょうか。
 今ならギリギリ間に合うのではないでしょうか。」

現在と何も変わっていないように思います。
むしろ悪くなっているのではないでしょうか。


        Blue Moon
                              2008年6月

蒼い月に手をかざす
光がすき間からもれて顔をてらす
暗い部分が半分、明るい部分が半分
黒い部分が半分、白い部分が半分
わたしたち、人もそれと同じで
つねにどこかに二つが同居しているもの
暗い部分が半分、明るい部分が半分
黒い部分が半分、白い部分が半分
そうやって受け入れることもいいのだけど
ただ受け入れるだけではいけないとも思える
暗い部分を小さく、黒い部分を小さく
明るい部分を大きく、白い部分を大きく
そういう考えも大切にしていかないといけない
わたしたち、人は先をみないといけないから
わたしたち、人は生きている以上、よりよく生きたいから

   詩手紙2008.7.26
   
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雪玉

2017-02-13 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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数日前2月9日は全国的に大雪でした。
幸い南関東は積もることもなくただ寒い一日でした。
雪もいろいろで思わず触りたくなるようなフワッとした雪もあれば霙のようにびしょびしょの雪もあります。
テレビのニュースを見るたびに、この季節になると雪国に住んでおられる方々は大変だなあと思います。
寒がりの私には無理です!


        雪玉
                            2008年6月

雪玉をつくろう
ふわふわした白い雪玉
あつめて、ふかふかのじゅうたんに
雪玉をつくろう
かちかちした白い雪玉
あつめて、つめたい氷菓子に
雪玉をつくろう
ふわふわした白い雪玉
あつめて、もちもちした”おもち”に
ああ、不思議なかんじ…
あたまのなかで考えてるだけで
なぜだか楽しくなってくるよね
雪をあつめて、つくろう
あつめて、白い雪玉をつくろう
あたまのなかに…
こころのなかに…
そうすると、なんか楽しいよね
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思い、想い

2017-02-11 | 
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2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今日は「建国記念の日」です。
戦前は「紀元節」と言われていました。
歴史は正確なのか適当なのかよくわかりませんが、この日が我が国の最初の日と言われています。
近年、とみにナショナリズムの動きが目立ちます。
アメリカまで言い始めるとは先行き心配ですね。


          思い、想い
                                    2008年6月

人の心には思いと想いがある
昨日も今日も明日も
過去も今も未来も
消えることなく、そこにある

思いはいつでも揺れている
わたしのなかで止まるとき、想いになる
思いはほんとに瞬間のもの
想いはそこに確かな意志が入ってくるもの

思いは強くなって、想いに変わっていくものだから
ここにある思いを逃がさないでいたら
想いも深まっていくかもしれない

思いは強くなって、想いに変わっていくものだから
いまの思いを逃がさないでいたら
思いは少しずつ想いへ近づいていくかもしれない

思いが想いとなり
想いがしっかりかたまって
それが魂を深くし、大きくしていく

思いを逃がさないでいたい

   詩手紙2008.6.18
   


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新鮮でいよう

2017-02-09 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この詩手紙を書いたときは6月で気候が変わりやすく、体調を保つのが結構大変だったようです。
コメントにはこんな言葉が書かれていました。
「この時期は、天気が変わりやすくて、ちょっと体がついていくのが大変ですね。
 こういうときこそ、感性を研ぎ澄ませていきたいですね。」


        新鮮でいよう
                                  2008年6月

新鮮でいたい、いつもいつも
そんなことは誰だって思うことだけどね
誰でも時がたつにつれて、新鮮さをなくしていく
誰でもいつのまにか新鮮さをわすれはじめていく
だから
今日という日に疲れても
情けない自分に疲れても
明日を生きることに疲れても
できるだけ心を新鮮にしたい
できるだけ心に新鮮な風を入れたい

新鮮でいたい、いつもいつも
そんなことは誰だって思うことだけどね
誰でも時がたつにつれて、新鮮さをなくしていく
誰でもいつのまにか新鮮さをわすれはじめていく
そうだよ
今日は二度とは帰らないから
気持ちを切ってしまわないために
明日に向き合っていくために
できるだけ心を新鮮にしたい
できるだけ心に新鮮な風を入れたい

   詩手紙2008.6.2
   
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かくれんぼ

2017-02-07 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今の子供たちはかくれんぼで遊ぶことはあるのでしょうか。
かくれんぼできるような場所がまずありませんし、危ない場所へ行って行けませんと親から言われているので遊びが成り立たなくなっているように思います。

こんなコメントが書いてありました。
「ふいに、こんな詩ができました。
 おひさまって、なんとも有り難い。」


        かくれんぼ
                                  2008年6月

みんな、かくれんぼしたことあるかな。
したことがあれば、わかるとおもう。
もしも、おひさまが、かくれんぼしたら?
そしたら、ずっと”よる”になっちゃうね。
そんなのでんきをつければいい。
そうおもうかもしれないけどね。
しぜんのなかにいる“いのちたち”は、ちがうんだよ。
みちばたのはなもさけないし。
たんぼのいねもそだたないし。
どうぶつたちもあたためてもらえない。
よくかんがえると”いのち”にとっては、だいじなんだね。
あたりまえなものが、だいじなんだね。
おひさまが、かくれんぼしたら?
かなしいとおもわない?
なぜかって。
あおいそらもみえないし。
きれいなくももみえないしね。
みえなくなるものがいっぱいあるからね。

   詩手紙2008.6.2
   
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七変化

2017-02-05 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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ずーっと前の話ですが、映画で「〇〇七変化」といった題名の作品がありました。
主に時代劇ですが、普段は若侍や若旦那、役者なのですが、ことあるといろいろな姿になって活躍し、悪者を懲らしめるといった内容が多かったと思います。
その場面場面に応じて姿を変えられたらどんなにありがたいことでしょうか。

この日の詩手紙にはこんなコメントがありました。
詩をつくるのも結構大変だった様子が見て取れます。
「絵を描くように詩がかけたらいいですね。
 言葉のうらに心を込めて。
 そうやって、さりげなくできたら。」

          七変化
                                    2008年6月

人間は七変化するもの
生まれ、歩き、話し、夢見て
出会い、愛して、生まれ変わる
そんなふうにすべての世界は七変化していく

人間関係も七変化するもの
楽な関係、苦しい関係、悲しい関係、切ない関係
嬉しい関係、切っても切れない関係、大切にしたい関係
そんなふうに過去も七変化してきた

人間の心も七変化するもの
悔しい心、淋しい心、休みたい心、逃げたい心
喜ぶ心、満ちたりた心、愛したい心
そんなふうに現在も変わりつづけている

人間は、これからも変わりつづけていくだろう
人間関係も、これからも変わりつづけていくだろう
人間の心も、これからも変わりつづけていくだろう
それなら少しでもいい人間になりたい
それなら少しでもいい関係にしたい
それなら少しでもいい思いを持っていたい

   詩手紙2008.6.8
   
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経験値

2017-02-03 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今日は「節分」です。
今は家庭で豆まきをする習慣はあるのでしょうか。
我が家ではいつの頃からか豆まきをすることはなくなりました。
日本の古い文化が少しづつなくなっていくのは寂しい気もしますがやむを得ないことなのかもしれません。

浅田美知子さんからの絵手紙にダルマさんが描かれていました。
お返しに出した詩手紙のコメントです。
「ダルマさんがすごい迫力で、こころを見透かされて
いるような感じがします。
 見透かされてもいいようなこころでいたいですね。」

          経験値
                                    2008年5月

なんでも経験してみることから
そこから知ることがどれだけあるでしょうか
なんでも経験してみることから
そこからわかることがどれだけあるでしょうか
ときには感心してみたり
ときには思い知らされたり
ときには自分に置き換えてみたり
そうやって試行錯誤して
わたしたちは成長していくものなのかもしれません
それを「経験値」というのでしょうか
そして
それをもとに考え
それをもとに見つめ、語って
それをもとに思い、動かされ
そうやって時のながれに沿って
わたしたちは心をつみかさねていくものなのかもしれません
それが「経験値」がつくっていくものなのでしょうか
そこで、わたしは思うのです
この一歩が経験、この一瞬が経験と
この一歩が経験、この日々が経験と
こう思いながら、一日を生きるのです

   詩手紙2008.6.7
   
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紫の雨

2017-02-01 | 
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2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「水色の雨」という曲がありました。
この詩にもあるように藤棚に咲く花は雨のようにも見えますよね。
この時の詩手紙のコメントです。
「落ち着いて、自然体でいられる花のようでありたいです。
 なによりそれが大事ですよね。」


          紫の雨
                                    2008年5月

「藤」の花がなんとも涼しげでいい
まるで、紫の雨が降るようで
熱くなりすぎた心を落ち着かせてくれる
わたしをせかす世の中から逃がしてくれる
すると、苦しいだけに思えた世界が違ってくる
すると、狭かった世界が広がっていく気がして
ながめているだけで、どうして落ち着くのだろう

「藤」の花がなんとも涼しげでいい
まるで、紫の雨が降るようで
やわらかく、やわらかく、包んでくれる
わたしのあせる心を緩めてくれる
すると、寂しいだけに思えた世界が違ってくる
すると、見えなかった世界が見える気がして
ながめているだけで、どうして落ち着くのだろう
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。