鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

心が錆びつかないように

2017-08-30 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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年を取ってくると体が言うことを聞かなくなってきます。
手や足、腰などが硬くなってくるのです。
身体を動かすことがその対策になるのですが、つい億劫になって運動不足です。

コメントはこう書いてあります。
「錆びは、一度つくと落ちにくいんですよね。
 心の錆びもそうです。いつもチェックしておかないと。」


        心が錆びつかないように
                                  2008年10月

鉄があめ・かぜに晒されて錆びつくように
いつのまにやら錆びついた心がいて
そのままそこに居座りつづけている
錆びつかないために必要なのは…
好奇心と人への関心なのかもしれない
そして
錆び止めをするように
心も錆び止めをしたほうがいい
錆び止めになるのは何だろう…
やわらかな気持ちと受け入れる姿勢かもしれない
それを
持ち続けていけばいいのかもしれない
そうすれば心が錆びつくことはないはず
もし錆びついてきたなら
すぐに錆びを落としておこうか
それから錆び止めをしておこう

あなたの心は錆びついてませんか


   詩手紙2008.10.14
   
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はがきをあなたに届けます

2017-08-28 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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世の中スマホ時代です。
それも電話ではなく、メールだけのやり取りが中心なのだそうです。
先日、テレビで、電話をかけるのに前もって「電話してもいいか?」とメールする、ということを話題にしていて、唖然とした記憶があります。
若い人はハガキを書くなんてことはおそらく一度もないのではないかと思います。
機械が作り出す文字、情緒も何もない文字、心は伝わるのでしょうか…。


    はがきをあなたに届けます
                            2008年10月

はがきをあなたに届けます
「どうしてますか?」
「元気ですか?」
「頑張ってますか?」
そのひとことがだいじです
その人を思うことがだいじです

あなたから、はがきが届いたとき
ほんとうにうれしかったから
こんどは、わたしからあなたに届けます
「どうしてますか?」
「元気ですか?」
「頑張ってますか?」

あなたは、よろこんでくれるでしょう
とても優しい人だから
人を気づかう人だから
心こめて、はがきをあなたに届けます
思い、いっしょにあなたに届けます

   2008.10.10
   
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VITAMIN

2017-08-26 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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ビタミンが不足すると体の変調が起こる。
ビタミンAが足りないと…、Bは…、Cは…、昔中学校くらいで習ったのでしょうか。
今はサプリメントといっていっぺんにこれらを摂ることが出来るものがたくさん出ています。
健康を保つためには欠かせないものです。

今日の詩手紙にはこんなコメントがありました。
「だれかの心のビタミンになれたら・・・。」


            VITAMIN
                                    2006年5月

想い出は、風にふかれてうずもれていく
ふりかえってみれば、いいこと、そうでないことがあった
それが生きていくことなのかもしれない
僕はつよく感じてきているから生きていける
あのときのあの悲しみが
いまここにある、この悲しみが僕にビタミンをくれる
あのときのあの苦しみが
いまここにある、この苦しみが僕にビタミンをくれる
この心にある愛を呼び覚ます

想い出が、かさなりあってつづいていく
ふりかえってみれば、逃げ出したいことがいっぱいあった
それが生きていくことなのかもしれない
僕はしっかり受け止めているから生きていける
あのときのあの偶然が
いまここにある、この偶然が僕にビタミンをくれる
あのときのあの出会いが
いまここにある、この出会いが僕にビタミンをくれる
この心にある愛を呼び覚ます

そして、あのときのあの予感が
いまここにある、この予感が僕にビタミンをくれる
あたらしい僕を呼び覚ます

   詩手紙2008.10.13
   
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はみだすこと

2017-08-24 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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才能がある人は小さな世界では生きてゆけないのでしょう。
スポーツの世界でも、芸術の世界でも、本当に才能ある人はいわゆる世間の常識から外れている人が多いと思います。

今日の詩手紙のコメントにはこういうことが書いてありました。
「先日亡くなった、俳優の緒方 拳さんは、小池邦夫先生と絵手紙のやりとりをされていたんですね。
 その記事をテレビで紹介していました。その文字がすばらしかったです。」
  ※小池邦夫先生:浅田美知子さんの絵手紙の先生


      はみだすこと
                            2008年10月

はみだすことを恐れて
小さくまとまってしまってはいけない
はみだすことを恐れて
だいじなことがわからなくなってはいけない
はみだすことは、そんなに悪いことなのか
そうじゃないはず、そうでしょう
そう思います、僕は

はみだしていい、はみだして

はみだすことを恐れてませんか
はみださないことがあなたの個性を薄めているかも
はみださないことにとらわれてませんか
それがあなたの個性を消してしまっているかも
もう少しはみだしてみてもいい
そうじゃないですか、そう思いませんか
そんな気がします、僕は

はみだしていい、はみだして

   詩手紙2008.10.9
   
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過去や未来ではなく、「今」

2017-08-22 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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世界が緊張しています。
狂ったように挑発を続ける北朝鮮、アメリカもとうとう「いいかげんにしろ」と言い始めました。
ロシアも中国も足を引っ張るばかりではいけないとようやく態度を少し変えてきたようです。
さあ、日本は何ができるのでしょうか。今が大切です。

今日の詩手紙にはこんなコメントが書かれています。
「どうやってマイナスをプラスにしようか、と試行錯誤の日々です。
 でも、なかなかね・・・。」


      過去や未来ではなく、「今」
                                2008年10月

なにか悩んでないですか
なにかひきずってないですか
過去は過ぎ去ったもの
なにか悩んでないですか
なにか心配しすぎてないですか
未来は未だ来ないもの
なら今に生きるしかないでしょう
なら今やるしかないでしょう

悩むのも大切なことのひとつ
でも、悩んでいるよりも
まず進もうとすることは、もっと大切
そして、時間をマイナスでなく、
プラス方向に使っていくのが、すごく大切
それは確かな真実です
そう思って今に生きるしかないでしょう
そう思って今やるしかないでしょう

とにかく今に生きるしかないでしょう
とにかく今やるしかないでしょう

   2008.10.18
   
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つくつくぼうし

2017-08-20 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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セミにはいろいろな種類があります。
専門的な区別はともかく、私が知ってる限りでは次のようなものがあります。

ニイニイゼミ(チーチーゼミともいう、小型で樹の幹に似た色をしている)
アブラゼミ(もっともふつうにいる茶色のセミ、ジーーッという)
ミンミンゼミ(透明の羽をもつ、ミーンミンミンミンという鳴き声)
クマゼミ(透明の羽で少し大型)
ツクツクボウシ(やや小型、今日の詩にある)
ヒグラシ(別名カナカナ、鳴き声からくる名前)

何ともバラエティに富んでいるものです。
鈴木信夫も詩手紙のコメントで次のように書いています。

「つくつくぼうし、その不思議さに感心します。
 これも神のアートの一つなんですね。」


      つくつくぼうし
                            2008年9月

朝から一生懸命に鳴いてるなあ
なんて不思議な鳴き声なんだろう
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
なんて面白いリズムなんだろう
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
ほかのせみとは、ちょっとちがうんだなあ
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
耳をよくすませているとね
もうすぐ秋だよ、夏も終わりになるよ
そういうふうに聞こえる気がしてきたよ
やっぱりなんだかんだ言っても
季節はちゃんとうつりかわってるんだなあ

   詩手紙2008.9.11
   
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いつも明日を追いかけて

2017-08-18 | 
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「あしたがあるさ」という歌があります。
今日できなくても明日があるさ、という歌ですが、この鈴木信夫の詩は少し違っています。
いいあしたにするために今日を頑張ろうというのがこの詩です。


      いつも明日を追いかけて
                              2008年10月

いつも明日を追いかけていれば
そうすれば、なんとかなると思う
逆なのかもしれないけど
明日があると思えば、今日も頑張っていける
そんな気がしている
今日を頑張れれば、明日も頑張っていける
そんな気がしている
そういう気持ちでいられたら本当に幸せ

いつも明日を追いかけていれば
そうすれば、なんとかなると思う
自分でいうことじゃないけど
明日を追いかけているうちに、終わりたい
それで幸せ、それでいい
いつも前をみつづけていたいから
それで幸せ、それでいい
そういう気持ちでいられるのが本当の幸せ

いつも明日を追いかけていきたい
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ペダルをふみこんで

2017-08-16 | 
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鈴木信夫は、幼稚園の頃、自転車の練習を少ししていました。
その後、すぐに病気がわかり、自転車に乗ることもなくなっていきました。
でも、心の中ではペダルを踏んでいたのです。

詩手紙のコメントはこうです。
「秋の風を切り走りたい・・・。」

      ペダルをふみこんで
                          2008年10月

ペダルをふみこんで走りだそうか
どこに行くのか、あてはないけど
まず走りだそうか
光のなか風のなかを
まず走りだそうか
見つからないものを見つけるために
僕と走りだしてみないか
いっしょならいいじゃない

じゃあ、先に走りだすよ
ついてきて、僕に

ペダルをふみこんで走りだそうか
始めは怖いかもしれないけど
まず走りだそうか
川沿いを海沿いを
まず走りだそうか
見えなかったものを見つめるために
僕と走りだしてみないか
いっしょならだいじょうぶ

じゃあ、先に走りだすよ
ついてきて、僕に

   詩手紙2008.10.4
   
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ゆでたまご

2017-08-14 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「ゆでたまご」卵料理の中では最も手軽なものと言えるでしょう。
そうはいっても、ゆで方によっては出来上がりは千差万別、複雑です。

詩手紙のコメントは、こうありました。
「ひとが生きるとはどういうことなのでしょう?
 頭の中でぐるぐると回ります。」


        ゆでたまご
                              2008年10月

ゆでたまごのゆで具合が気になったりして
かたくゆでるか?やわらかくゆでるか?
それとも、温泉たまごみたいにしようか?
ちょっとした湯かげんでかわるから

まるで人の心のうごきみたい
生きてる場所でぜんぶかわるから
かたすぎると心がうごけなくなり
やわらかすぎると心がつぶされる

ゆでたまごのゆで具合が気になったりして
黄身がよらないか?まんなかになるかな?
それとも、温泉たまごみたいにしようか?
ちょっとのかげんでかわるよね

まるで人の心のうごきみたい
どう生きてるかでぜんぶかわるから
心がかたよってしまうこともあるし
心がかたくなになることもある

今日は、うまくできたかな、どうかな?

   詩手紙2008.10.3
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揺らぐ世界の中で

2017-08-12 | 
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この詩をつくったのは9年前ですが、その頃の世界の情勢と今を比べてみると、ちっとも変っていない、というより益々どうにもならない状況になっています。
そんな時、日本という国は何ができるのでしょうか。


          揺らぐ世界の中で
                                       2008年9月

揺らぐ世界の中で得体の知れない何かが動いている
それは、だれがつくりだし
だれをおいやっているのだろう
わたし?あなた?すべて?

それが、さらに得体の知れない何かを生みだして
それが、揺らぐ心にまでつながっている
また、だれかをおいやっていく
このままにしておくつもり?

人間がつくったに違いないのだが
人間の手におえないものになりつつある
ただ、指をくわえてみてるわけにはいかないのに
変えようとしない、していない

いつ変えるつもりなのだろう
この揺らぎをとめて、とめて、とめて
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わたしを呼び止めて

2017-08-10 | 
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毎日が自分との戦いだった日々。
今の自分と以前の自分とを見つめながら、納得出来たりできなかったり、心は揺れ動いていました。
立ち止まって考えることが必要だと感じていたのだろうと思います。

このころは、唯一動く指先でパソコンポインターを動かし文字を拾って書いていました。
そこで、詩手紙はこんなコメントになりました。

「気温が急に下がって、手がかじかみます。
 一文字一文字のたいせつさが身にしみます。」


        わたしを呼び止めて
                                    2008年9月

わたしを呼び止めて
わたしの心を呼び止めて
あの時、あそこにいたわたしの
がさがさに乾いたわたしの想い
じりじりと焼かれたわたしの想い
ないまぜになって、どこにも持っていきようもない想いがあって
なんだったのだ、この想いたちは
いまふりかえって思えば
いまのわたしから見てみれば
あの時、あそこにいたわたしの
苦しみはわたしの空気にとけはじめ
悲しみはわたしの空気にくいこみはじめた
いつしかわたしは苦しみと一つとなり
いつしかわたしは悲しみと友となった
そのまま、ここまで来たのだ
見て見ないふりをしていたい
が、それはわたしを否定するのと同じ
だから、このままかかえていく
もう一つの宇宙に翔ぶ時が来るまでは

   詩手紙2008.9.29
   
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US-89

2017-08-08 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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夏真っ盛り。
大雨による洪水があったかと思えば、台風がやってくるなど天候は落ち着きません。
天は何かを知らせようとしているのでしょうか。

この時の詩手紙のコメントです。
「自然は、わたしたちを謙虚にしてくれます。
 でも、それをすぐ忘れてしまいます。
 大きな力をもっと意識しないといけないですね。」


        US-89
                              2008年9月

この一つの道は、果てない道
ほかには空が広がってるだけ
僕は、走り続けていく
どこまで?いつまで?
気の遠くなるほどに走り続けていく
US-89、この先にあるのはモニュメント・バレー
大きな砂漠と不思議な岩ばかりの大地
体のすべてで地球の息づかい感じとりながら知る
僕がいかに小さいか-

この道がどこにつづくかは知るはずもない
だが、僕はまだ走り続けていく
この道は、果てない未来に向かう道
僕を知るために走る道なんだ
だから、走っていける
どこまでも、いつまでも
この先になにがあっても走り続けていく
とにかく知りたいのだ
僕がなにものであるのか-

 ※US-89…アメリカの国道89号。
  モニュメント・バレー…アメリカのユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域
             一帯の名称で奇岩が点在している。

   詩手紙2008.9.28
   
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いつか見た愛~So Pure Love~

2017-08-06 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「愛」という言葉は鈴木信夫が最も大事にしていた言葉です。
特に、母親の愛を長い間一身に受けてきましたから、その思いはなかなか理解できないところにあるのです。
純粋な愛・・・そのものだったのです。


      いつか見た愛~So Pure Love~
                              2008年9月

わたしを抱きしめてくれるなら
好きになれそうです
わたしを抱きしめてくれるなら
わたしを好きになれそうです

あなたはわたしを生み育ててくれました
見返り一つも求めずに
…So Pure Love
いつか見たのはそんな愛でした

その愛は、いまもここに

わたしを抱きしめてくれるなら
好きになれそうです
わたしを抱きしめてくれるなら
生きるのが好きになれそうです

あなたはわたしに寄り添ってくれました
いつでも味方でいてくれる
…So Pure Love
いつか見たのはそんな愛でした

その愛は、いまもここに
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Blue Bee

2017-08-04 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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政治がガタガタになっています。
世界の情勢を考えると何をやっているんだろうと思います。
総理大臣を筆頭に大臣から議員さらに官僚に至るまで立場を守ることに汲々としていて、情けない限りです。

鈴木信夫は10年前の詩手紙にこんなコメントを残しています。
「日本という国自体が人も社会も劣化している気がします。
 だいじなことを伝えていく、お手伝いができればいいと思っています。」


        Blue Bee
                                  2008年9月

見たこともないハチが飛んでいる
不思議な青い色したハチが飛んでいる
そんなことがあるわけがないと思うかもしれない
けれど、そうとは言い切れない
知らない鳥がいるように
知らない魚がいるように
知らない人がいるように
いるはずない、そう考えていたものがいることがある
この世界は、そういうもので
わたしたちが及びもしない部分があるもの
それを知ることも経験のひとつ、そう思う
そこに生きてくる何かがある
知らない空があるように
知らない海があるように
知らない場所があるように
あるはずない、そう考えていたものがあることがある
この世界は、そういうもので
わたしたちには届かない領域があるもの
それを知ることも経験のひとつ、そう思う
そこに生きてくる何かがある

   詩手紙2008.9.26
   
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はなごおり

2017-08-02 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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最近はお菓子のことを「スゥィーツ」と呼ぶことが多くなりました。
名前の売れたケーキ屋さんでは、びっくりするような値段のケーキが飛ぶように売れるのだそうです。
でも、年を取ったせいか、いわゆる和菓子がいいですね。

少し前に、小学校の教科書の中で「ケーキ屋さん」が「和菓子屋さん」に替えられたというニュースが流れました。
どちらでもいいようにも思いますが、和菓子屋さんが減っていくのは少し寂しい気がします。

そこでこんな詩をご紹介します。


      はなごおり
                              2008年9月

街の小さな和菓子屋さん
ひとつ、お菓子が目につきました
「はなごおり」というのですか
素朴で綺麗なお菓子ですね
なんとも繊細で、なんとも美しい
砂糖と寒天だけなのに
なんともひかえめで、なんとも上品な
外は砂糖でつつまれて
内はやわらかしっとりで
なんともやさしいお菓子に出会いました
こういうのもいいです
見ただけで気持ち、落ち着きます
いつも待っていてくれる
あなたへのお土産にしましょう


  ※はなごおり(花氷)
    
    
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。