副題として、「日本列島史の闇と光」1999年7月出版・新書館。2004年2月に網野氏は惜しくもなくなったが、彼と民俗学者である宮田氏との対談と、聞き手、三浦雅士による両者へのインタビュー的なものが混在している内容である。中沢新一の「僕の叔父さん網野善彦」でも網野氏の人柄がよく表れていたが、この書物でも彼独特の視点がよく分かる。日本の歴史を根本から読み直す試み。この大きな問題への展開に色々な影響があるわけだが、そのあたりが興味深い。とりわけ、マルクスに対する網野氏の距離感などは面白い。
第五章の「戦後日本史学と民俗学の間」の中の「東京の歴史学と京都の歴史学」の項が面白い。
第五章の「戦後日本史学と民俗学の間」の中の「東京の歴史学と京都の歴史学」の項が面白い。