goo blog サービス終了のお知らせ 

カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「心では重すぎる」大沢在昌

2021年11月22日 21時56分59秒 | 本 / BOOKS

失踪人を捜索する佐久間公シリーズは、
短編集を2冊読んだがは主人公がまだ20代で
法律事務所に所属していた。

本作で40代中盤になった公は妻を事故で亡くし、
探偵としては一線から退いてはいるが、
沢辺経由での仕事は請け負っている。

2冊の短編集の後、3作ほどの長編があるようだが、
私はそれを飛ばしてこの「心では重すぎる」を読み始めた。

 

本作品では公は静岡にある親友・沢辺が運営する
薬物中毒者を更生させる施設を手伝っている。
引退した消息不明の漫画家を探すため上京し、
依頼人から話を聞くところから始まる。

更生施設に入所している17歳の政宗は、
渋谷のチーマーのリーダーであったが、薬物中毒から
立ち直るために入所していた。政宗のいたチームと
取り巻きの高校生たちや薬物を扱うヤクザ者たち。

そして漫画家を追ううちにこの2つが結びついていく。

 極道も昔とは違って、いかにシノギを上げるか
 (お金を儲けるか)で、できるヤクザかどうかが決まる。
 武闘派もいるにはいるが、もはや切った張ったの時代では
 なくなっている。

 そして素人との境界線もあいまいだ。
 不良やチンピラ(古い?)、チーマー(まだいる?)、
 半ぐれと不良外国人(ギャングか?)、
 玄人(暴力団員)・・・・。

漫画家の弟が暴力団員と言う設定と
薬物に手を染めるチーマーと謎の女子高生。
女子高生の父親がインチキ宗教団体の主催者で
その宗教に漫画家が絡んで・・・・
一筋縄では解き明かせない関係性・・・。

 日本の探偵と言うと浮気調査がほとんどかもしれないし、
 ハードボイルド小説みたいに命の危険性は少ないだろう。
 しかし、張り込みや尾行ってちょっと面白そうだ。
 やってみたい、と思った事もあった。

 その昔、探偵スクールに通っている女性がいた。
 実際に実地で尾行などやっていると聞いた。
 だが彼女は卒業試験で落ちた。何故かと言うと・・・
 授業の後にクラスメイト達とお茶などに行っていたそうだが、
 その中にスパイ(学校の関係者)がいて、
 授業の事などをペラペラとしゃべっていた彼女は、
 口が軽いと言う理由で探偵にはふさわしくない、
 と判断されたらしい。笑。当たり前だが、
 業務上知り得た秘密は決して漏らしてはいけないのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする