2020年のポンガルに合わせて公開された、
スーパー・スター:ラジニ・カーントの167作目の映画。
「ポンガル」とは・・・・タミル正月と言われているけど、
タミル新年は4月なので収穫祭の方が正しいと思う。
毎年1月14日から行われるタミル・ナードゥ州の祭りで、
太陽神に米とサトウキビの豊作を感謝し更なる豊作を願う。
「ダルバール」とは、ウルドゥー語で裁判所と言う意味だが、
何故にウルドゥー語なのか?
最初ヒンディー語の宮廷の意味かと思ったんだけど、
映画を見て宮廷はありえない、ラジニ様の裁判所なんだと解った。
この映画はタミル語とテルグ語とヒンディー語版があるが、
ラジニ様の人気は南インドのタミル・ナドウ州やテランガナ州、
アンドラ・プラデシュ州が中心であり、
デリーにおいてはヒンディー語版の映画館を探すのに苦労する。
その昔ハイデラバードでテルグ版「シヴァジ・ザ・ボス」を観た時、
映画館が満員だったのが懐かしい。一言も解らなかったけど。
<ストーリー>
ラジニ様演じるムンバイ警察のアディティア・アルナスラムが、
連続的に凶悪犯を射殺するシーンから始まる。裁判の始まりか。
そしてアディティアがなぜ、悪党を処刑していくのかが明らかにされていく。
ムンバイ警察へ赴任を命ぜられたアディティアは、
娘のヴァッリと主にムンバイへ引っ越していく。
ムンバイでアディティアは少女を誘拐し、
薬漬けにした上で性風俗で働かせるマルホトラの一味を暴き、
次から次へと女性を解放していく。
中核のマルホトラの息子のを逮捕したが、
ナーシク刑務所にいたのは身代わりだった。
タイに高跳びした息子をアディティアはタイ警察を使って逮捕、
ナーシクへ連れ戻し処刑させる。
ところが処刑された息子はマルホトラの実の息子ではなく、
ハリ・チョープラ(スニル・シェッティ)の息子だった。
チョープラは27年前、ムンバイで大勢の警官を殺害し逃亡していた。
息子を殺されたと知ったチョープラはムンバイに戻り、
マルホトラを殺害しさらにアディティアを狙う。
そしてアディティア親子の乗ったタクシーにダンプカーを追突させ、
二人に重傷を負わせる。アディティアは一命をとりとめるが、
娘のヴァッリは脳に致命傷を負っており、
2時間以内に死亡すると医師から告げられる。
ヴァッリは父への最期のメッセージを動画で残す。
娘を殺されたアディティアだが黒幕がチョープラである事を知らず、
マルホトラに関係する人物を処刑していく。
チョープラは警察官を襲撃させ大勢の犠牲者が出て行く。
アディティアはマルホトラの家を襲撃したが、
マルホトラが死亡している事を知り、
誰が警官襲撃をさせているのかを調べ始める。
そこでチョープラが浮かび上がった。
チョープラに呼び出されたアディティアは、
27年前の警官殺害の場所へ行き直接対決をする。
そこには27年間途切れる事のない祈りを捧げる被害者の家族が大勢いた。
人質を取られた形になったアディティアだが・・・
これぞ南インド映画と言うエッセンスがたっぷりと入った映画である。
69歳とは思えないダンスシーンやアクションシーン、
喧嘩には滅法強いが美女にはからっきし弱い、
ラジニ様のラブロマンスはフーテンの寅さんを思わせる。
これからもラジニ・ワールド全開の映画を、
一作でも多く撮って欲しいと望むのだった。