カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】~DOR(運命の糸) ~

2007年10月21日 21時05分59秒 | 映画 / MOVIE
第20回東京国際映画祭の、
「アジアの風」部門で上映された作品。

全く接点のなかったヒンドゥー教徒の夫婦と
イスラム教徒の夫婦。

ヒンドゥー教徒の夫婦(シャンカルとミーラー)は、
砂漠のラジャスターン州のジョードプル、
イスラム教徒の夫婦(アミールとジーナト)は、
北インドの山岳部のヒマーチャル・プラデッシュ州で
暮らしていた。

ある日、お互いの夫(シャンカルとアミール)が、
サウジアラビアに出稼ぎに行くことになる。
偶然にも出稼ぎ先で夫同士は、
ルームメイトで仲の良い友人となっていた。

 しかし・・・アミールともみ合った際に、
シャンカルは10階の部屋から転落して死んでしまった。
事故だった・・・。しかしアミールは殺人の容疑をかけられた。
このままでは死刑になってしまう・・・。

ジーナトの所へ訪れた役人はこう言った。
  「サウジアラビアの法律では、
   死んでしまった方の妻が許せば、
   アミールは放免される。」・・・・と。

ジーナトは、ラジャスターン州と言うだけで住所さえも解らない
シャンカルの妻を捜しに行った。
アミールから送られた1枚の写真だけを手がかりに。

 若くして未亡人になってしまったミーラー。

ラジャスターン州ではトラブルに出会いながら、
ミーラーを探し出す事に成功し近づく。
しかし・・・自分が夫殺しの容疑をかけられた
犯人の妻である事を言い出せぬまま、
二人は友情を深めて行く。

 死刑執行の日が迫ったある日、ジーナトは告白した。

ミーラーは自分の夫を殺した男と
その妻を許せるはずもなかった。
しかも騙されていた事で深く傷ついた。
・・・友情は砕け散った・・・。

最終的には、深い友情により、
二人は助け合う事になる。

女性が様々な障害を乗り越えて、
自分で決断して生きて行く事に目覚めるまでの心の葛藤。
見終わった時に何か清々しい、いい映画だった。

       

しかし・・・未亡人の地位は相変わらず低い。
再婚も出来ず、家族からも優しくされず、
娯楽もささやかな贅沢すら許されず、
毎日、紺色のサリーを着て、人目を避けながら、
日陰で一生を終えていくのだ・・・・。
男性はすぐに再婚するのに・・・だ。

このあたりは、アミターブ・バッチャンの
「BAABUL」でも描かれている。

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コメント (4)
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