カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】~大樹のうた ~

2007年10月29日 22時48分59秒 | 映画 / MOVIE
インドの巨匠サタジット・レイ監督の
オプー3部作の最後の作品。

前作「大河のうた」で、
両親が亡くなり独りになったオプーは、
優秀な成績で大学を卒業する。
貧乏なために大学院へは進めなかった。

作家を志望するオプーは定職につかず、
臨時の家庭教師で生計を立てていた。

ある日、学生時代の友人プルーが訪ねてきて、
自分の田舎で仕事に就かないかと持ちかける。
気乗りのしないオプーだが友人と一緒に田舎へ行く。

田舎で参列することになった、
プルーの従兄弟オポルナの結婚式の当日、
花婿が発狂し結婚式は取りやめになった。

しかし結婚式が予定通りに行われないと、
花嫁が呪われるとの土地の言伝えがあったため、
オプーは発狂した花婿の代役となって、
オポルナと結婚する事になる。

裕福だったオポルナに
「貧乏生活は出来るか?」と問うオプー。
二人はコルカタへ戻って生活を始める。
貧しいながらも楽しい我が家。

身ごもったオポルナは、
出産のために田舎へ戻ることになる。
しかし早産が原因で、
男子を出産するが死んでしまう。

オプーは息子に会おうともせず、
傷心の旅に出る。

  私は、その理由がわからなかった。
   私なら子供を引き取ってベンガルの田舎へ戻り、
   僧侶として暮らして行く事を選択するのに・・。

オプーは作家になる夢を捨て、
インド国内を放浪しながらも、
子供に仕送りをしていた。

ある日、プルーが訪ねてくる。
「5歳になった息子をどうするつもりか?」と。
オプーは答える。
出産したがためにオポルナは死んでしまった。
「原因となった子供に愛情はない。」と・・・・。

数日後、オプーは息子カジョールに会いに行く。
カジョールはオプーを拒絶する。

失意に打ちひしがれ独りで帰路につくオプー・・・。
後ろ髪を引かれながら振り向くと
そこにはカジョールの姿が・・・。
息子も心のどこかで父親を恋しがっていたのだ。

ラストシーンはその二人の姿を見つけ、
笑顔で見送る祖父。

大樹のうた

アイ・ヴィー・シー

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◆豆知識◆

<サタジット・レイ(1921~1992)>

東インドのコルカタの裕福な家庭の出身。
父親はベンガル文学の著名な作家。

最初は画家を目指していたが、
コルカタ大学を卒業後に広告会社に勤務し、
レイアウトや挿絵などを描いているうちに、
映画製作に興味を持つようになった。

1991年にアカデミー賞名誉賞を受賞した。

サタジット・レイ監督三部作DVD-BOX

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