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Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

東京都心に出現した田園風景

2006-03-15 23:00:57 | 東京さんぽ・春

東京都中央区・浜離宮庭園


「菜の花や 月は東に 日は西に」    (与謝蕪村)

これ以上はないほどのシンプルさの中に、これ以上はないほどの
広大無辺の時空を語る、何とも良い句ではありますなあ・・・。
日本、日本語、日本の文化、素晴らしいですなあ・・・。

ところで菜の花と言えば、イコールのどかさ、イコール田舎、という
パターンが連想される訳でありますね。
しかし、その菜の花の大群落が、銀座・新橋から徒歩10分のところに
見られるのが、この浜離宮庭園であります。
(2月15日号のこのブログで紹介させていただきました)。
菜の花と高層ビル群の組み合わせって、ちょっとミスマッチみたいな,
奇異な感じがしなくもないけど、でも面白いですよね。

それにしても、今年の桜は予報どおり、3月25日に咲くのかしらん?

ちょっとした、センチメンタル・ジャーニー

2006-02-19 19:41:11 | 東京さんぽ・春

場所:東京都豊島区・目白庭園(2006.02.19)


日曜日の朝、コーヒーを飲みながら「東京 花の名所12カ月」という
本を読んでいたら、「目白庭園」なる所で、早春に「サンシュユ」と言う
花が見れる、という記載がありました。
私にとって未知の花であるこの「サンシュユ」をぜひどこかで見たいと
思っていたので、すぐにその本を片手に目白に向かいました。

偶然、目白駅から「目白庭園」へ向かう道は、私がかつて(数十年前に)
目白に住んでいた頃の下宿に向かう道でした。
「あの頃、毎日、毎晩、何百回となくこの道を往復したんだなあ・・」、
「そういえば、一人で出掛けた残雪の奥秩父から、命からがら帰ってきて、
とぼとぼとこの道を歩いたっけ・・」とほろ苦く思い出しました。
もう殆どセピア色になりかけたあの頃の出来ごとを辿っているうちに、
「目白庭園」へ着いてしまいました。
(私の「目白時代」には、この庭園は未だありませんでした)。

目指す「サンシュユ」は未だ開花していなかったものの、私の頭上一杯に
広がった黄色の蕾みと、今にも花開きそうな芽吹きに、十分満足しました。



純和風の回遊式庭園の南向きの斜面には、たった今、咲き出したばかりの
ような「ボケ」の花が見れました。
フト気付くと、枯れ草・枯れ枝の灰色の地面から、様々な木や花の芽吹く
春の気配が感じられ、庭園の中は紅梅(ピンク)、ボケ(赤)、ロウバイ
(黄色)などの鮮やかな彩りが早い春の訪れを主張しています。
数奇屋風の庵(いおり)からは、練習中らしい琴の音が漏れ聞こえ、
なんとも良い感じでした。

因みに日曜日の午前中、この庭園(入園は無料)には30分くらい居まし
たが、私の他にはもう一組の来園者しか見かけませんでした。
目白駅からも徒歩5分と近く、ぜひ多くの花々が咲き出す4月頃に
お出掛けになったらいかがでしょうか?








東京には本当に緑が少ない?

2006-02-15 21:26:34 | 東京さんぽ・春

場所:東京都中央区・浜離宮恩賜庭園


この写真に見る、ミレーの絵のような緑したたる早春の光景は、
銀座・新橋から徒歩10分、汐留の高層ビル群から徒歩3分のところ
にあるのです、信じられますか?

小鳥は鳴き、水仙や梅は咲き乱れ、連絡船の船着場はかぐわしい潮の香り
に満ち、庭園内はのどかな光にあふれておりました。





「東京には自然がない、果てしないビルと車の群れ、工場、騒音、汚れた
空、・・・等など」と言われてきました。
(「東京」というのを「日本」と言う風に置き換えても良いと思います)。
だが、本当にそうなのだろうか? 私は大いに疑問に思います。

「東京には想像以上に多くの自然がある、また、自然を愛する人々も
ワンサカいる」というのが偽らざる私の感想です。
(マ、それに比例して自然に対し全く無関心の人々もこれまた多いのは
事実だけど、ね)。
春のお花見、秋の紅葉と、この大都会に住む人々は自然の変化を見て
誰も彼も浮き立ち、満開の花の下で歌い、酒を酌み交わし、自然の移ろい
ゆく様を心から楽しみます。
東京以外に、こんな大都会が地球上に、他にあるだろうか?

物理的にも自然は手を伸ばせば届くところにある一方、心理的にも
多くの人は、ただただ観念的に「東京では、自然は手の届かない距離にあり
それは仕方が無い」と心を閉ざしている。
心を開いてよく見れば、路傍に咲く雑草の花も様々な春を主張しています、
どんな画家も描けない自然の絶妙な色具合で・・・。

「自然が無い」と思い込むのは、余りにも観念的すぎる。
まずは自分の心を開いて、花を見たり鳥の声に反応する自分に気付いて
みたいね・・・。



小さな春を見つけた!・・・ フクジュソウ

2006-02-13 22:12:49 | 東京さんぽ・春

場所:文京区・小石川植物園(2006.02.12)


ここ2週間、「都内のどこかで咲き出したに違いない!」とこの花を
探しておりました。

折も折、日曜日の小石川植物園内を歩いていた私に顔見知りの職員が
「旦那、ここだけの話なんだけどさ・・・」とはいいませんでしたが、
何やら思いつめた様な表情をして、ひそひそ声で、「フクジュソウが咲き
始めましたよ」と告げたのでした。

「ホ、ホ、ホ、ホ、本当ですか!」とは言わなかったけど、
「ホ、本当ですか!」と、私は狂喜して教わった場所に急行したのでした。
そして、南向きの日当たりの良い斜面に自生している10株ほどの
福寿草(フクジュソウ)を見つけたのでした。

「幸福を招く花」という大変におめでたい花言葉の福寿草。まだ弱い春
の陽射しを一身に集め、気持ちよさそうに咲いていました。
それにしても、「どうして、こんな土くれの大地から、こんなに可憐な花々
が生まれるのだろう!」と改めて生命の不思議を感じました。




日本の春はこれだ!・・・・艶やかな寒紅梅(カンコウバイ)

2006-02-12 22:13:46 | 東京さんぽ・春

場所:文京区・小石川植物園(2006.02.12)


おほ空は 
  梅のにほひに
   かすみつつ
     曇りもはてぬ
       春の夜の月 (新古今集・藤原定家(ふじわらのていか)


何と良い歌ではありませんか!
思わず、梅のふくいくとした香りが漂ってきそうであり、同時に、目の前に
拡がるその景色をイメージしてみたくなる、絵のような世界ですね。

800年も前の日本人も、今日の私も、長い冬の後、やっと咲き始めた梅の
花をみて「うれしい!」と感じたその感性は同じだったのですね。
そのことに気付いた事が、私にとっては、さらにうれしいことでした。

 

もう一息で咲きそう・・・寒桜(カンザクラ)

2006-02-05 22:03:43 | 東京さんぽ・春

場所: 東京都文京区の江戸川公園(2006.02.05)


我が家の近くに神田川が流れ、その流れに沿って約500mの遊歩道が
あります。休日の私の散歩道の一つです。

この遊歩道は桜の開花時期ともなれば、川を挟んだ両岸が見事な桜の並木道
となるのです。
まだ蕾みの硬いソメイヨシノをよそに、数少ないカンザクラだけが、もう
すぐほころびそうに、蕾がふくらんでいました。
ちょっと離れてみると木全体が淡いピンクに見えて、
とても風情がありました。

早く春にならないかなあ・・。

真冬に、けなげに咲く・・・寒椿(カンツバキ) 

2006-02-04 21:23:42 | 東京さんぽ・春

場所:文京区白山の小石川植物園 (2006.02.04)


大きな寒気団の通過とかで、今朝の東京はマイナス1度。お昼ごろ
でも6度しかなく、大変寒い土曜日です。

自宅からゆっくり歩いて30分ですが、途中の小石川図書館でCDと本を
沢山借りました。ここ何年もずっとジャズモードになっていた私の
「内なる声」が「そろそろクラシックも聴こうぜ」と言い始めたのです。
そのせいもあって、今日はテレマン(私の大好きな)とブラームス(私の
大の苦手な)を借りたのです。

さて小石川植物園ですが、広い園内は寒風が吹きすさび人影もまばらで、
花々も殆ど咲いていません。僅かに、マンサクとロウバイの黄色が彩りを
添え、トサミズキ、カンザクラ、紅梅の蕾みがふくらんでいました。
しかし、寒椿(カンツバキ)だけは,濃い緑の葉の間に真っ赤な花を
咲かせていました。

殆どの花々の出番がまだまだやってこない真冬の今、寒椿の真っ赤な花は、
唯一、見る人の心を慰めてくれる存在です。