Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

セーフ! 夕焼けに間に合った!

2005-10-30 23:03:01 | 夕日

朝から陰鬱な鉛色の空模様だったが、昼過ぎには、とうとう雨が降り出した。
夕方近くになって、霧雨の降る中を近所のスターバックスまで出掛ける。

時刻は夕方の4時半頃か、ふと気づくと ・・・ナ,ナヌ!
雨は嘘の様にあがり、地平線ぎりぎりの低い位置から眩しい太陽の光が
コーヒーショップの店内に射し込み、ガラスの
食器類をキラキラと照らしているではないですか!
私は辺りを見回して思わず、「皆さん!雨があがって夕日がきれいですね!」と
叫びそうになった。その日の夕日は、雨のあとで実に唐突に出現したこともあって、劇的に美しかった(だが、その事に気づいた人は殆どいなかったようだ)。

「マンションの9階西側からなら、夕日は一段ときれいなはずだ」と私は確信
し、走るように自宅に戻った。その、たった10分の間にも夕日は大空一杯に
広がり、その表情を刻一刻と変えていった。
そして、マンションの9階からの夕日は言葉にならない位に美しかった。
既に灯りのつき始めた夕闇の家々の上空に真っ赤に染まった空、そして黄金色に
染まった雲は悠然と流れ、空の所々にはまだ青空の余韻が残っている。

まだ言葉を話せない1歳半のコウタロウも「アー! ウー!」と西の彼方を
指差して興奮気味だ。
「一緒にこの夕焼けを見れて良かったね」と私は彼に言ってみるのだった。

Come Fly With Me

2005-10-29 16:55:34 | たまに聴くならこの一枚


KLMオランダ航空のジャンボ機を背景にしたピム・ヤコブス・トリオの
ジャケット写真が、このCDのコンセプトを物語っている。

実際、タイトル曲の「カム・フライ・ウィズ・ミー(さあ、一緒に飛ぼうよ)」
のスイング感溢れる演奏を聴いているうちに、私は強烈に飛行機の離陸風景を
見たくなった。このスイング感一杯の軽やかな演奏は本当に素晴らしい。
冒頭のピアノ高音部で始まるイントロは、まるで国際線への搭乗を呼びかける
「アテンション、プリーズ!」のアナウンスを彷彿とさせる。
それはこれから始まる大空の旅への大きな興奮と期待を秘め、抑え気味に始まる。

この曲そのものはフランク・シナトラのヴォーカル版でつとに有名ではあるが、
私は、このピム・ヤコブス・トリオのジャズ演奏版の方が好きだ。
その理由は、「飛行機の旅」の魅力や楽しさを音楽演奏によってこれほど
スマートに描きあげたCDは、他には見当たるまいと思うからだ。
何といっても軽やかさ、スイング感、がこの曲の身上だろう。

私は大型ジェット機の離陸風景を見たくなり、この1ケ月間、デジカメを手に
成田空港や羽田空港を訪ね歩いた。 中でも成田空港の滑走路フェンス際に
ある「航空科学博物館」の3F展望台や、滑走路を挟んで約2km反対側の
三里塚さくらの丘から見る国際線旅客機の離陸シーンは圧巻だ。
ジェット音の轟音を後に300トンの機体が大地を蹴って急角度で大空を目指
して舞い上がる光景は、何度見ても見飽きることがない。

table>カム・フライ・ウィズ・ミー(紙)
ピム・ヤコブス・トリオ
ユニバーサルクラシック

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「雨ふりのあとで」・・・ by アンドレ・ギャニオン

2005-10-11 23:12:18 | たまに聴くならこの一枚


雨の日の散歩もいいものだ。
細かな霧のような雨が、思い出したように降ったりやんだり・・。
こんな日の代々木公園は、都会の中にいることを忘れるくらいに
ひっそりと静かで、木々も霧雨に霞んで幽玄な感じすらする。

黄や赤の、秋色に変わり始めた木々の葉は、雨に光って見えて
雨の中で鮮やかさを強調していた。
モノトーンだと想像していた雨の日の公園は、思いがけず鮮やかな色彩に
溢れていた。

アンドレ・ギャニオンの「雨ふりのあとで」が、頭の中で
何度も演奏が続き、雨の公園の散歩は,思いがけずカラフルで音楽にも
満ちていた。

コンプリート・ベスト・オブ・アンドレ・ギャニオン
アンドレ・ギャニオン
ユニバーサルインターナショナル

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[風の道」・・・by アンドレ・ギャニオン

2005-10-10 00:18:39 | たまに聴くならこの一枚


休日の午後の代々木公園。
秋の日もようやく西の空に落ちかけて、地上に木々の長い影を作っている。
色づき始めた木々の葉は、太陽の光で黄金色に輝き、光の影になった部分
とで鮮やかに際立ったシルエットを描く。

そう、アンドレ・ギャニオンの「風の道」という私の好きな曲が
このシーンにピッタリする。
夕日を浴び、美しい秋の一日の終焉を迎えようとする公園も、ゆったりと
静かに展開する「風の道」も、平和な表情に満ちている。

「風の道」は、ちょっぴりメランコリックで、物憂げで、ロマンチックで
どこかはかなげでもある。
それは、まさしく、落ち葉のカーペットを敷き詰めたような、秋の公園の一日が
暮れようとする、こんな情景に重なると思いませんか ?

それにしても、何ていい曲なんだろう!

風の道
アンドレ・ギャニオン
ビクターエンタテインメント

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このCDを聴かないとヤバイぜ。

2005-10-05 23:01:08 | たまに聴くならこの一枚

いや、それにしても良い季節になったね。
暑からず・寒からず、晴れて良し・降って良し、の毎日だね。

空は高く澄み、雲は白く流れ、木々は色づき、虫たちは美しく鳴く。

この季節、やはり何だかんだ言っても、究極の秋はやはり、バッハや
スカルラッティなどの「古楽」の魅力にあるのでは?
例えば、村治佳織さんのCD「シンフォニア」の冒頭に出てくるスカルラッティ
のソナタK.380や、6番目のバッハのシンフォニアや、19番目の
ヘンデルのオンブラ・マイ・フ等など、「これぞ秋!」っていう感じしない?

正直言って、私は今このCDにハマっています!
チェンバロやピアノで弾くのが当然とされていたこれらの曲を、村治さん独自
の解釈と技術でギターでここまで弾きこなすのはスゴイ!
(これらの曲が本来ギターの為に作曲されたかのようにさえ聞こえる)。

とにかくこのCDを一度試しに手にとって試聴してみてごらん。
「このCDを聴かないと、人生の中で最も良いものの一つを見過ごすことに
なりますよ」と言ったら、その良さ・魅力を分かってくれるかしらん。

シンフォニア
村治佳織, スカルラッティ, バッハ
ビクターエンタテインメント

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男は黙ってシングル・モルトを飲め。

2005-10-04 00:51:56 | 日々徒然



行きつけのバー「グロット」でバーテンダー氏との会話:

私: 「最近、なんか変わった事、ない?」
バーテンダー氏:「そうすね、変わったといえば男女のカップルが飲みに
         見えた時の、飲み物と飲み方、でしょうかね」
私:  「どんな風に?」
バーテンダー氏:「男が甘口のカクテルをすすり、女がシングルモルト・
         ウィスキーをロックでグイグイと、ですかね・・」
私:  「・・・・・」

何か変だぜ、これは。
女性がバーで何をどう飲もうと自由だが、男は男の飲むべき飲み物を、あえて
孤独さの中で、一人静かにグラスを傾けるべきだぜ。
たまにはそういう非日常的な空間と時間が必要だぜよ。

そんな時に何をどう飲むのかって? 
野暮な事を聞くもんじゃないぜ。
15年、17年、と熟成されたシングルモルト・ウィスキーを、でかい氷が
一つ、ドンと入ったロックで飲むのがベストだ。
「バルヴェニー・15年」が私の好みだ(尤も、そこに行き着く前に、
アードベッグ、ポート・エレン、カリラ、と様々に好みは変わったが)。

この酒を理想的にうまく飲むためには、それなりの雰囲気と案内人が要る。
それが、私の行きつけの東京・九段下にある、バー「グロット」(℡ 03-
5215-5656)だ。「自分の行きつけの店があったらいいのに・・」と思う
人にとって、格好の店だよ。

鎌倉に良いカフェがあったよ!

2005-10-02 21:35:05 | 鎌倉さんぽ

よい季節になった。
暑からず寒からず、空は高く澄み、爽やかだ。

青い空に浮かぶ真っ白な雲に誘われて10月初めの北鎌倉駅を降り立った。
私が訪ねたのは駅から5分・鎌倉市山ノ内の東慶寺
このお寺の山門へ通じる階段の左脇奥に、ひっそりと静かなたたずまいの
「喫茶・吉野」(℡0467-24-9245)がある。
「吉野」は、一旦バス通りを離れ、完全にお寺の敷地内に入り、更にその奥
にある。そのため、大概の観光客はまさかここに喫茶店があるとは思わず、
意表を突かれることになる。

「吉野」は、店内からガラス窓越しに眺める、溢れるような緑の庭が
素晴らしい。だが、エントランス脇のオープンエア席の素晴らしさも格別だ。
私はこの日、たった一人の客だった。オープンエア席で美味しいコーヒーを
頂き、初秋の気配を感じつつ、北鎌倉の静寂を満喫した。

店内から窓越しにヴィヴァルディの「四季」がほど良い音量で私の耳に入る。
しかも私の好きな「秋」の部分だ。
学生時代から何百回もこの曲を聴いてきたが、この日聞いた「秋」は「うーん」
とうなるほど良かった。
爽やかな初秋の風に乗って、北鎌倉の空に流れるヴィヴァルディは心憎いほど
ピッタリだった。

ヴィヴァルディ:四季
イタリア合奏団, ビバルディ
コロムビアミュージックエンタテインメント

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