Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

マルシオ・ファラコの歌を聴きながら、朝の散歩

2013-07-28 08:59:16 | たまに聴くならこの一枚

(2013.4.29 長野県大町市中綱湖)

最近、マルシオ・ファラコの唄に、すっかりはまっています。

マルシオ・ファラコは、生まれも育ちもブラジルですが、10年ほど前からフランスに住んでいます。
「パリから、遠く故国のリオを想いながら・・・」といった感じで自分で創った詩を、自ら歌っているわけですが、これが何とも、良い!
それは、一言でいえば、「サウダージ」と呼ばれる、哀愁の溢れた、私達の心を揺さぶるメロディラインの良さでもあります。

サウダージ(saudade)」とは、「懐かしさ」「郷愁」「もう戻る事の出来ない無邪気で日々の悩みも無く楽しかった幼き頃の日々への想い」などを表す、と
言われています。(ブラジルという国のルーツである、ポルトガルがこのサウダージのルーツでもあることはもちろんです)。

マルシオ・ファラコの歌い方は、淡々とした、つぶやきのような唱法でありながら、それが却って余韻を引いて
心に残ります。
また、明るい陽光の下のボサ・ノヴァのリズムに乗りながらも、彼の唄の中には、深い哀しみや思索的なものを私は感じます。
そう、それこそが私にとっての、ファラコの歌の魅力と言えます。

私が特にお奨めしたいのは、
①の「最後のまなざし」、 ②の「時」、④の「たどり着けない場所などない」、⑥の「夜更け」、の4曲あたりか・・。
なかでも、①は冒頭に入っている曲でもあり、今では歌詞さえ覚えてしまうほどに大好きです。

今年の遅い春、このCDをヘッドフォンで聴きながら、写真のような風景の中を朝早く散歩しました。
深い緑色の湖面に、出たばかりの陽光がきらめき、それがファラコの歌やギターと混じり合って、何とも贅沢な朝の散歩でした。

O Tempo
クリエーター情報なし
Le Chant Du Monde Fr