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Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

美しき一夜 ・・・ 春の西宮

2014-04-21 19:51:23 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(2014.04.17 兵庫県西宮市)

西宮市在住で声楽家の姉の、メゾ・ソプラノリサイタルに行ってまいりました。

私が、姉の舞台を初めて見、そして聞いたのは、私が中学生・姉が東京芸術大学声楽専攻科の卒業演奏で
モーツァルトのオペラ・「フィガロの結婚」に出演したときと記憶しています。
それ以来今日まで約55年の間、(最近はブランクがあるものの)姉の出演する数えきれないほど多くの声楽コンクールやリサイタルに
客席の一隅にて耳をそばだてて聴かせてもらいました。

そして、その私が、現在つくづくと感じることは、
・ 姉の歌は、聴く人の心を打つ「何か」を持っている、ということに尽きます。

その、「人の(つまり自分の)心を打つ何か」とは、何だろうかと考えてみると、それは
一方では、「ほのぼのと包みこむような暖かさ」であり、他方では、「ひたむきさ」ではなかろうかと思います。
この夜、兵庫県立芸術文化センター小ホールに集まった人々の多くも、恐らく、私と同じような
感じ方をされ、「素晴らしい時間を過ごした」との想いを胸に、それぞれの家路に就かれたのではないでしょうか。

二部構成の当夜のプログラムのうち、特に休憩をはさんだ後半部分の日本歌曲、その中でも特に
「別後」と、アンコールの「初恋」に、私は最も感銘を受けました。
(石川啄木の詩の「初恋」こそ、先年他界した母が最も愛した、姉の持ち歌とも言える一曲です)。

「美しいものを追求する」という一点に、自分の持てるすべてを投入し、人々の(私の)心にビンビンと響いてくる
姉の姿勢に改めて感動しました。

美しい、また、幸せ感に満ちた西宮の一夜でした。





春の一夜、サムタイムでジャズに酔う

2012-04-08 09:25:35 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(2012.04.07 吉祥寺・サムタイム)

「渡辺文男サンがSOMETIMEに出演する!」と聞いて、昨夜は吉祥寺へ急行しました。

文男サンとの最初の出会いは、吉祥寺・サムタイムで10年前ぐらいかな。
「ジャズ・ミュージシャン」という言葉を、何の解説も無しで、その容姿と音楽
によって完璧に体現している人。

くわえタバコのリラックスしたそのダンディさ、紡ぎ出される華麗なドラムスの
素晴らしさに魅せられ、数年間、毎月のように吉祥寺詣でをしていました。

昨夜、久しぶりに渡辺文男トリオとヴォーカルの鈴木道子サンを見て聴いて、
改めて思ったことは、
「ジャズは素晴らしい。特に昨夜のような、魂のこもったライブほど素晴らしいもの
はない」ということでした。

1938年生まれ、74才の文男サンは、さすがにお姿からは10年前と比べれば時の
移ろいを感じますが、ドラムスを通じて作り出す彼の音楽そのものは、ゆったりと
したリラックス感とあたたかさに満ちていると感じました。
(クラシック・ピアノ界で言えば、ホルショフスキーのような、と言えばよいかな)。

昨夜の演奏メンバーは、
  吉田 桂一 (ピアノ)
  佐々木 悌二(ベース)
  渡辺 文男 (ドラムス)
  鈴木 道子 (ヴォーカル)
でしたが、文男サンのドラムスは別格としても、
ソウルフルな鈴木道子さんのヴォーカル、「これぞジャズ!」というくらい
入魂の吉田桂一サンのピアノには、痺れっぱなしで、ジンジンと心を打たれました。

特に最後近くに演奏された、
「New York The State of Mind」は良かった!




吉祥寺・Sometime

2012-03-24 23:29:40 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(2012.03.24 吉祥寺)

最近、「久しぶりに・・・」という枕詞が多くなりました。
本日、ジャズライブを聴きに吉祥寺に出没したのも、かなり久しぶりですなあ・・。
(ひと頃は毎月のようにジャズライブハウスに顔を出していた時期がありましたが)。

私にとって、ジャズライブといえば吉祥寺の「サムタイム」です。
「サムタイム」の全体が濃い茶色と黒のイメージで、煉瓦を模した壁がかなり年季
の入ったNYの下町の酒場みたいなムードを演出しています。
演奏スペースのすぐ背後にある一段高くなったカウンター席、演奏者のすぐ目の前の
テーブル席(今日の私の席)、演奏者を見下ろす中二階の席、半地下の席と、かなり
バラエティのあるテーブル配置になっています。

「サムタイム」の良いところ?
それは、演奏者と客席との一体感・臨場感に溢れていること、お酒も料理も
リーズナブルでまあまあ美味しいこと、演奏者の水準が高いこと、にも拘わらず
チャージが良心的なこと(昼間の2ステージは僅か1000円、夜でも1800円
~2500円どまり)、老いも若きも席にいて違和感がないこと(今日は4才位の幼児
もお母さんと一緒に熱心に聴いていた)、などなど。

さて本日の演奏だが、
  早坂紗知  (Sax)
  吉田桂一  (Piano)
  永田利樹  (Bass)
という顔ぶれ。あの華奢な体から紡ぎ出されるとは思えないほどの早坂さんの
サックスの凄さには驚きました。
ただ、私としてはどんな場合もピアノが大好きなせいもあって、「ラヴァー・マン」
のファンキーなピアノに最も惹かれたのは事実です。

もうひとつ、手を伸ばせば届きそうな目の前の演奏を聴きながら、
「今、この三人のミュージシャン達は、まさにこの一瞬一瞬を燃焼させながら、
今この時の音楽を生み出している。そして私はそれをリアルタイムで享受している。」
ということを、肌で実感しました。
それはぞくぞくするほど良いものです。


劇団四季の「サウンド・オブ・ミュージック」を観に行く。

2011-03-11 09:45:34 | ライブハウス・コンサートを訪ねて


「貴方は日本の方ですか? はるばる遠い国から来てくれて、ダンケシェーン。
 スイスに来た記念にこれをあげましょう。グーテライゼ、ビッテ。」と言ってホテルのおばあさんから
貰ったのは、一輪のエーデルワイスの花でした。
スイスのアルプスの町・グリンデルワルトを経由してさらにその上の寒村・クライネシャイデック
の小さなホテルを発つ時の出来事です。もう数10年前になります。

一昨日訪れた劇団四季の公演・「サウンド・オブ・ミュージック」の、ほぼラストに近く、万感の思いを込めて
トラップ大佐(お父さん)の低い声で始まる、「エーデルワイス」の歌を聴きながら、私も万感の思いで、
まだ若かったあの時のこと、私の手の中の真っ白なエーデルワイスを思い出していました。

なんて心に沁みるいい歌なのでしょう、「エーデルワイス」。

浅利慶太氏がプログラムの中で語っているように、
  ”日本も世界も、様々な歪みの中で、「家族の愛」「人の温もりや優しさ」が忘れられがちの中にあって、
   今日ほど「音楽が人の心を結ぶ」と謳う、この作品の輝きが求められている時代はない”
と私も思います。

ジュリー・アンドリュース主演の映画・「サウンド・オブ・ミュージック」は、私も7~8回は映画館で
観ました。今回、初めて舞台の公演を観た感想は、素晴らしい、の一言です。
思うに、その素晴らしさは、舞台上で熱演している役者さんの演技と、この舞台を観る事で、共に感動を
得たいと願い集まった当夜の観衆(私も含めて)との総合的な和によるもの、と思います。
その臨場感、舞台との一体感、共通の体験感、などからの大きな感動は、映画をはるかに超えていた、と
思いました。
劇団四季の皆さん、なかでも当夜が今回公演の最後の舞台となった子役の皆さん、素晴らしいひと時をありがとう。

4月11日から続いた劇団四季の「サウンド・オブ・ミュージック」公演は明日・3月12日で千秋楽を
迎えます。






エヴァ・ポブウォツカのピアノに酔いしれた一夜

2010-05-31 20:24:10 | ライブハウス・コンサートを訪ねて
ショパンのピアノ曲作品は私の大好きな音楽ジャンルの一つであります。

そのショパンの中で、私の最も好きな作品群は、マズルカに尽きます。
そして私の最も好きなショパン弾きは、現代ポーランドを代表するピアニストである、
エヴァ・ポブウォツカです。

5月の一夕、大手町の日経ホールへエヴァ・ポブウォツカのショパンを聴きに行きました。
私が期待したとおりの、美しくも素晴らしいショパン演奏であり、他の誰でもないポブウォツカのショパン・ワールドがそこにありました。
その余りの音色の美しさに、私は涙を誘われました。

当夜のプログラムは、
  ショパン・2つのノクターン   作品55
  ショパン・4つのマズルカ    作品41
  ショパン・ピアノソナタ 第3番 作品58
そして休憩の後の後半プログラムとしてシューマンがありましたが、私の聴きたかった狙いはショパンにあったので前半のショパンだけで大満足でした。
(しかし、アンコールに応えて弾いてくれたシューマンの「謝肉祭」は素晴らしかった!)

この美しい音楽を、この日聴けたという満ち足りた幸せ感。
滅多にないような、得難い時間を過ごせたという満足感。
音楽というものが、ここまで人を幸せな気持ちにしてくれるものだと実感した一夕でした。

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月曜日の夕方は日本橋でクラシックを・・・。

2009-11-13 09:12:22 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(2009.11.09 日本橋三井タワー・「バッハに浸る夜」の開演5秒前)

この東京という大都会では殆ど毎日のように都内のどこかで無料の音楽コンサートが開かれています。私はかねてより「無料コンサート」に惹かれ、実際、よく足を運びます。その情報は最近では、こちらを参考にすることが多いです。

「無料コンサート」の最大の魅力はもちろん無料で音楽を楽しめる事にありますがそれだけではありません。 むしろ大きなコンサートホールでの有料コンサートでは得られない魅力が沢山あります。
月2回(月曜日の夜6時30分開演)の日本橋三井タワーアトリウムコンサート
そんな「無料コンサート」の魅力を集約したような素晴らしいコンサートです。

①抜群の音響効果
4年前に竣工のこのビルは高層階にあのラグジュアリーホテルの「マンダリンオリエンタル東京」があり、高級感に溢れたビルです。
加えてコンサート会場の一階アトリウムはパブリックスペースなのに静寂そのもので、且つ5階まで吹き抜けのため、素晴らしい音楽演奏の環境です。
(私の知る限り、ベストオブベストの会場だと思います)
②魅力的な企画
いつもながら、コンサート内容のその企画力には脱帽です。
一般的には、有名曲を原曲通りに演奏するコンサートスタイルが殆どですが(それも無論ありがたいですが)、もう一ひねり加えた企画の斬新さがこのコンサートには見られます。
今回の「バッハに浸る夜」も、バッハの無伴奏チェロ組曲を本来のチェロの他にファゴット、ホルン、トロンボーン、チューバ、マリンバで其々の演奏を試みる、という斬新な企画でした。
それに加え、通常ですと「無言で登場し無言で舞台から去る」のが普通のコンサートですが、このコンサートでは演奏者が曲目や楽器のことを自分の言葉で聴衆に語りかける、というのが凄く良いです。
映画「モンテーニュ通りのカフェ」で登場する、あの悩めるピアニスト(自分と聴衆との距離について問題提起する、あのシーンです)の事を思い出させます。
③演奏者と聴衆との距離の近さ
僅か3~4mの距離を隔てて、演奏者が演奏中に見せる指使いや顔の表情、息づかいを身近に感じながら音楽を聴けるのは何という幸せでありましょう。
しかしそうした物理的な近さもさることながら、司会役の東京フィル主席チェリスト・金木氏によるユーモアを交えた曲目の紹介や進行、演奏者が自ら語る短いスピーチなどは私達との心理的な距離をぐっと近いものにしてくれます。
このような「会場全体を包む暖かさ・一体感」というものは大きなコンサートホールでの演奏会ではなかなか得られないものでしょう。
これからは、コンサートの終わった後で、「音楽を聴いた」のではなく、「音楽に触れた」と感じられる今回のようなコンサートの有り方の方がより重要な意味を持つようになるかもしれない(その方が望ましい)と考えるのであります。
④極めて高い演奏水準
其々の楽器のプロの演奏者ばかりが出演し演奏してくれます。この点でも他の無料コンサートとは一線を画しております(しかし私は音楽を目指す若い人の演奏を聴くのも大好きで、それが無料コンサートに行く目的の一つでもあります)。

「日本橋三井タワー・アトリウムコンサートは夕方6時30分開演ですが、座席確保のために一旦、5時15分頃に並ぶ必要があります。
5時30分になって順番待ちの列が座席に誘導され席を確保したらたら開演までの1時間をこのビル内の魅力的な場所で過ごしましょう。
私のお薦めは2階の千疋屋パーラーの奥のワインバー・「De Meter」で軽くグラスワインかコーヒー、または同じく2階の「ワイヤードカフェ ニュース」でビールを飲みながら備え付けのPCでインターネットを見たり・・(ハッピーアワーで夕方はビールが半額!)。

春先から夏にかけてはコンサート開演を待ちながらマンダリンオリエンタルのラウンジで夕焼けを肴に軽く一杯、もいいかもしれません。


嵐を衝いて、ジュニア・フィルのコンサートへ

2009-08-08 12:02:11 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(ジュニア・フィルのHPより)

ジュニア・フィルハーモニック・オーケストラ」という青少年だけで構成されたオーケストラがあることを知りませんでした。
ましてその若者だけのオーケストラがこんなに高い演奏レベルで、その真摯な音楽演奏にこんなに心を打たれるとは思わず、それは良い意味で私の誤算でした。

・ ドビュッシー/夜想曲より1・「雲」2.「祭り」
・ バルトーク/舞踏組曲
・ チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調
これが昨晩のコンサートの演奏内容です。
私が最も感心したのは、いづれも演奏技術の点で難曲揃いのこれらの曲を、よくここまで美しいハーモニーにまとめ、全体として聴衆に向かっての大きな方向性を問いかける力としたその努力について、です。
この演奏を聴いていると、個々の楽器が本当に気持ちよく鳴っているのがよく分かりますし、それが全体として大変によくハモッている事が分かります。

そのことが最も顕著に感じられたのはチャイコフスキーでした。
100名近い演奏者全てが若者という事実からくるものなのか、「若々しいチャイコフスキー」をそこに感じました。
演奏は緩急・強弱にとてもメリハリが利き、よく統率がとれ、一言で言えば「聴衆に迫って来る、訴求力の高い演奏」でした。
演奏を聴いていると、私の目の前にはロシアの果てしなく広がる大地や地平線までつながる大海原のようなロシアの森林がイメージとして広がりました。

このオーケストラは1972年に創立され、10才から大学生程度までの青少年だけで構成され、其々の楽器パートはN饗などに所属する楽器演奏者などから演奏指導を受け、ヨーロッパや中国などへの海外公演も行っているそうで、住友商事がこれを支援しているようです。(良い仕事をしてますなあ、住商さんは・・・)。
ぜひこれからも多くの人たちに素晴らしい音楽を送り続けて欲しいものです。

コンサートの直前、東京は突然に雷雨に襲われ、私達も風雨の中を東京芸術劇場に駆けつけました。
ずぶ濡れになってのコンサートでしたが行った甲斐がありましたなあ・・・。







箱根のサロン・コンサート

2009-07-24 19:31:16 | ライブハウス・コンサートを訪ねて

(2009.07.20 箱根ホテル)

暮れなずむ箱根芦ノ湖を窓の外に見ながらのサロン・コンサート。
バッハの無伴奏パルティータやショパンのマズルカの演奏をを聴きつつ、窓の外の湖に夕暮れの気配が忍び寄ります。

演奏者と聴衆,総てを入れても27名。
そしてそのサロン・コンサートに続くフルコースの豪華なディナー。

喜寿を迎えた義兄へのお祝いにと姉が企画した箱根ホテルでのサロン・コンサートとディナーに私達夫婦も参加しました。
約2時間のサロン・コンサートは姉(メゾソプラノ)の歌と司会進行で始まりましたが、暮れゆく湖を背景に創り出される音楽の魅力に心のそこから気持ちよく酔えました。都会の音楽会と違い、こんなに素晴らしい、自然を取り込んだ見事な演出のコンサートはこの先もちょっとお目に掛かれないでしょう。そして演奏者が義兄への心のこもったお祝いを述べ、歌い或いは楽器を奏でるという趣向そのものが素晴らしかったです。

バリトン、テノールの歌唱、ヴァイオリン、ピアノの演奏もそれぞれに感銘しましたが、何といっても私は姉の歌うブラームスに心を奪われました。
私は彼女が東京藝大・声楽専攻科時代から姉の歌を身近に聴いているのです(もちろん義兄との結婚、関西への転居などによるブランクはかなりありますものの)。
姉が歌うブラームスは信じられないほど若々しく美しくもありました。
「努力し、研鑽を重ねる」という簡潔で難しい一事を生涯かけて実行したその成果を眼前に見る思いがしました。
またこの日の演奏者の方々は総て姉夫婦の交友関係の人たち(例えばピアノは姉の芸大時代の同窓生)で、大変に良い雰囲気のなかでのサロン・コンサートでした。

良い音楽を演奏したいという気持ちの演奏者たちと、良い音楽を味わいたいという気持ちの人たちが、義兄の喜寿をお祝いしたいという事で一堂に会し、なおかつ自然の風景がそれをより素晴らしく演出したサロン・コンサートでした。
もちろんその後のディナーもワインもサロン・コンサートに負けないくらい素晴らしく、ホテル側の対応もフレンドリーで完璧であり感謝で一杯です。

嵐の阿佐ヶ谷ジャズストリート

2007-10-27 18:48:55 | ライブハウス・コンサートを訪ねて


台風20号の接近で荒れ模様の天候の中、阿佐ヶ谷へ向かいました。
私のお目当ては街角で無料で聞けるストリートパフォーマンスです。

今年の10月26日と27日は毎年恒例の「阿佐ヶ谷ジャズストリート」なの
ですが、昨日は夜遅くまで仕事で行けなかったので今日が唯一のチャンスと
いう訳です。

この日、もし晴れていれば「駅を降りればすぐにジャズが聴こえ、町をどんどん
歩くにつれどこからでもジャズが流れてくる」はずでしたが、このドシャブリの
雨と風ではどうにもなりません。
それでも、阿佐ヶ谷駅南口の駅前広場では、ビッグウィングジャズオーケストラ
の演奏が始まっていました。もちろん演奏している方々は様々な年齢層で、本職
のご職業もバラバラのアマチュアでしょうが、それにしては演奏スキルは
凄く高いと見ました。
ざっと100人位の人が豪雨の中で立ちすくし演奏に聴き入っています。

それにしてもこの町の人達のこの熱心さ,志(こころざし)の高さには感心
します。
「けやき並木の街がジャズであふれる2日間」というこのイベントのコンセプト
からは、人間の呼吸、温もり、熱い想いが伝わってきます。
これこそが文化というものではないでしょうか?
(前回このコラムで私がブウたれた、没個性的なカフェチェーンの繁栄、とは
まさに対極にあるものですなあ・・・)。

凄い雨のせいでグチャグチャの姿になって家路につきましたが、心の中は
ホッコリと、とても暖かくなった土曜日でした。