Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

名将上杉謙信・その辞世の句とは?

2008-06-27 21:34:15 | 日々徒然

(2008.06.22 江戸城半蔵門近く)

今,岳 宏一郎著の「群雲、賎ケ岳へ」という歴史小説を読んでいます。
戦国の武将・黒田官兵衛が信長にそして秀吉に仕え軍師として大波乱の一生を終わる迄が描かれていて、
これが実に面白く、眠る間を惜しんで読んでいます。
この中で当時破竹の勢いで天下布武を達成しつつあった信長が唯一恐れた好敵手があの上杉謙信だったとあります。

その謙信は歴史上のヒーローとして全てにおいて信長とは正反対の人だったらしい。
謙信は仏教の教えに基づく倫理観や人生観を戦いにおいても実践し、鮮やかな
進退を旨としたため、結果的にあらゆる局面でやることが水際立っていた。
彼は信長との決戦を期し、出陣を前に領国内の全ての有力武将に越後・春日山城への非常呼集を命じたが、
その直後にそのまま突然死去した。
その辞世は、

四十九年一睡の夢 一期の栄華一盃の酒    というものだった。

何というかっこう良さ!
人はこうありたい、こう生きたい、こういう去り方でありたい、という見本のようなものではありませんか。
ただしそれでは天下は取れなかったのは歴史が示しています。

人生に感動を求めすぎた戦国武将・謙信は天下は取れなかったものの
戦国の世で味方はもちろん敵からも愛されたそうですな。

雨に咲くブルーの紫陽花ほど美しいものはない。

2008-06-22 23:42:45 | 東京さんぽ・夏

(2008.06.22 東京都文京区の白山神社)

そうなんですよ。
雨の中で咲いている紫陽花、それもブルーの紫陽花。
「神はよくぞこれほど美しいものを創造なされた!」と思えるほど美しい。

ブルーの紫陽花の中でも、紫陽花の咲く地面のPH(ペーハー)=酸性度に
よってブルーの色具合が微妙に異なってくるというから、神様も味なことを
なさるものです。
まあ理屈はいろいろ人間が考えつくものですが、このブルーの何とも言葉に言い尽くせない、理屈を超えた
美しさはどうしたことでしょう!

ブルーの紫陽花だけは雨の日にその存在が一段と輝きます。

雨の中、久しぶりに郷里へ。

2008-06-22 23:19:41 | 私が少年だった頃


雨の休日、新幹線と東海道線在来線を乗り継いで郷里を訪ねました。
郷里の家の玄関先に美しい花が雨に打たれて咲いていました。薄紫色の
その花は降る雨をたっぷりと細い花弁に受け、少し頭をかしげていました。
花の名前は・・・? 妹に聞いたのに忘れてしまいました。

私はここで高校を卒業する18歳まで過ごしました。
今では少年時代の記憶はどんどん風化し、町も通りも懐かしさを感じるよりもその変貌の凄まじさには
浦島太郎のように驚くばかりです。
それなのに、雨の中で咲いていた可憐な花を見て無性に郷愁を覚えたのはなぜなのでしょう?
そんな筈はないのに、少年の頃にもこの花を一度見たことがあるような気がしました。

もしかしたらそのときも今日のような雨が降っていたのかも知れません。

雨の日は菖蒲苑に行こう!

2008-06-17 21:00:46 | 東京さんぽ・夏

(2008.06.08 明治神宮菖蒲苑)

今の世の中は、情報が溢れすぎていますね。
読むべき本一冊、聴きたい音楽CD一枚、ぜひ観たい映画一本、真に味わいたいおいしい食事、ぜひ泊まりたい旅館、
どうしても見ておきたい景色,等など、毎日毎晩
くさるほどの情報が嫌でも私たちの目の前に現れます。

そこで、大事なことは、「自分にとってのザ・ベストは何か」という価値判断を自分なりに
持つこと、このことに尽きるのではないでしょうか?
(もうすぐお迎えが来ようかという年になって、私もやっとそのことが分かってきました・・・時間がかかり過ぎか!)

それにしても梅雨空のこの季節、むせかえるような木々の緑に映える菖蒲の花
の艶やかさほど心を打たれるものはありませんなあ。
雨に濡れる菖蒲の花のたおやかさ。これも美しさの一つの極致(ザ・ベスト)なのでしょう。

祝・副都心線の開通 !

2008-06-16 18:55:22 | 東京さんぽ・夏

(2008.06.14 豊島区雑司が谷)

地下鉄・副都心線の開通初日に初乗りしました!

雑司が谷墓地と鬼子母神だけしかない雑司が谷に(いや、もちろん善良な豊島区民の皆さんが
大勢住んではいらっしゃるものの)、そして「閑静な住宅地」としての認識だったこの雑司が谷に、
新しく地下鉄の駅が出来ました!

「雑司が谷駅」は本当に雑司が谷墓地に隣接して走る都電荒川線の目の前に
出現します。地上に出て都電の線路を渡って30m歩くと「鬼子母神」の
参道があり、その奥が江戸時代から続く子供たちの健康や幸せを守る鬼子母神です。
余談ですが、鬼平犯科帳で有名なあの火盗改め役の大ボス・服部平蔵の
自宅もこの辺りにあったのだとか・・・。
今は一児の母となった私たちの二人の娘も、幼い頃は良くここへつれてきて遊び
回っていたものでした。 この鬼子母神様にはあれやこれやの思い出がいっぱい詰まっているのです。

時ならぬ祭りバヤシが聞こえました。
雑司が谷の地元の若い衆が笛と太鼓でお囃子をやりながら、参道を練り歩いて
いるのでした。
どんどん便利にそして近代化していく中で、いやそれだからこそ、こうした江戸の
頃から続く古い古刹、樹齢300年以上のけやきがノスタルジーを感じさせる参道、
若い衆の心意気が息づく雑司が谷のよさが光ります。



ダイヤー・ストレイツの「サルタンズ・オブ・スウィング」

2008-06-15 09:20:53 | たまに聴くならこの一枚

(2008.06.08 明治神宮菖蒲苑)

本当はしとしと雨の降っている日の方が風情があって良いのだけれど、曇り空の
休日、この季節には必ず行くスポット・明治神宮へ足を運びました。

出かける準備をしている時にFM放送から小林克也のナレーションに乗って流れて
きたのがこの曲。「おっ!いいね、これ!」と思わず娘を見ると娘も,「良いですなあ、これは!」と
うなづきながら同意してくれました。
「これ、どちらさん?」と演奏者を尋ねましたが、音楽通の娘も「この曲、かなり
イケテルけど知らんですなあ・・」と言います。
(私と話す時何気にオヤジ口調になるのが娘のクセです)。

曲の終了後、直ちにこのCDを買いにHMVへ急行したのは言うまでもありません。
うまいんだか下手なのか良く分からない、鼻歌のようなそのヴォーカルは独特の持ち味があって流石にアメリカと並ぶ
ロック大国・英国の売れ筋歌手ですなあ。
そういえば私の好きなブライアン・フェリーの歌い方にも似ていて、決して絶叫しないクールなその歌い上げ方は
紳士の国・英国のフレイバーがあって、突き抜けるようなエネルギーの放出を
感じるアメリカンロックとは一線を画し、「大人のロック」にふさわしいですなあ。

サルタンズ・オブ・スウィング~ベリー・ベスト・オブ・ダイアー・ストレイツ
ダイアー・ストレイツ
ユニバーサル インターナショナル

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最近読んだ面白い本・・・・「偶然の音楽」

2008-06-08 22:28:38 | 日々徒然

(2008.06.07 皇居東御苑)

この花、なんていう花か知ってますか?
「知らん!」
そう、その通り、これは「シラン」という花です!

ところで最近どんな本を読んだかって?
そう、あいかわらず沢山の本を読んで、読み終わったそばからどんどん内容を
忘れていく私ですが、ポール・オースター著の「偶然の音楽」という本は大変面白く久し振りに
時を忘れて読んでしまいました。

ポール・オースターは私の好きな二つのアメリカ映画・「スモーク&ブルー・イン・ザ・フェース」と「ルル・オン・ザ・ブリッジ」の
原作者ですが、私の好きなハーヴェイ・カイテルの名演技もあってどちらもわすれられない名作です。
特に今回私が読んだ「偶然の音楽」は「ルル・・・」とも共通する何とも不思議な
それでいて読む人を掴んで離さないストーリー運びを感じました。

「人生における偶然というものの不思議さ・面白さ」と言ったら良いのでしょうか・・・?

私がポール・オースターの作品に興味を覚えるのはどうやら彼のテーマは「有限である人の一生と、
無限である時間の経過、相反しているが人の意思ではどうすることも出来ないこの二つの矛盾から生れる不条理」と
いうところにあるらしいからです。
それから今回この本を読んで、主人公がクープランの音楽を愛好している箇所が幾つかあって、それは
当然オースター自身の好みとも重なって、クープランが好きな私としては改めてこの不思議なアメリカ人作家に
興味を覚えたしだいです。

偶然の音楽 (新潮文庫)
ポール オースター
新潮社

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