Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

私の好きなTV番組 ① ・・ 「NHK 世界ふれあい街歩き」

2012-01-31 20:45:47 | 日々徒然


NHKの「世界ふれあい街歩き」という番組が好きです。

この番組では、外国の街をかなり低いアングルで移動する撮影カメラそのものが主人公で、時折、散歩する人や
お店の人との会話を取り混ぜながら、それでいて、撮影する人は決して登場しないので、あたかもTVを見ている
私自身が外国の街に迷い込んだような感じがします。

好きですねぇ、こういう手法。

それに、撮影カメラが訪れる外国の街は、有名な観光地は殆どなくて、むしろあまり観光のスポットライトを
浴びていない、ひなびた街(が、それでいて独特の味わいのある街)が殆どです。
そんな街の石畳の細い裏町を、カメラは特に行き先を決めずにどんどん進み、時として頭上から、「ちょっとウチに
寄っていく?」などと声をかけられて、見知らぬ外国の見知らぬ人のお宅にお邪魔したりするシーン
が毎回出てきて、かなり面白いです。

言ってみれば、「等身大の外国の街角」、「皮膚感覚の外国の裏町」、といった所が、このTV番組の
魅力だと思います。

それにこの番組構成の企画そのものが大変に面白い。
これまでの放送で、私が最も気に入ったのは、「アルプスが見える街」という企画で、
インスブルック(オーストリア)
ルガーノ(スイス)
アオスタ(イタリア)
アヌシー(フランス)
のヨーロッパ・アルプス山麓の四つの街がそれぞれ4夜に渉って登場した企画です。
中でも、スイスとの国境近いフランスのアヌシーの時は、心底、この街に行ってみたく
なりました。

ジュネーブやローザンヌ、ヌシャテルなど、スイスのフランス語圏には良く行っていた私ですが、
国境をを超えたフランス側の「アヌシー、なる街」が、こんなにふるいつきなるほど魅力的な街だったとは!
この番組を見て、かなりのカルチャーショックを受けたのは事実です。
(誰でも自分の経験や知識の範囲で未知の事柄を推し量ろうとすることってありますわなぁ・・)。

それからフロリダ州の最南端の街・キーウェストの時も、音楽の溢れる街・サンティアゴ・デ・クーバの
時も、北極圏に近いノルウェーの街・ベルゲンの時も・・。

番組からいつも伝わってくるのは、ここ東京のそれとは違って、
 かなりゆったりと優雅に過ぎていく時間、
 生きていること、そのものを楽しんでいるライフスタイル
 どっしりと、その土地に根付いて、てこでも動かないその街への愛着
といったところでしょうか。
そして、世界中の誰もが、「季節の花々、夕暮れのひと時、一杯のお酒、家族の絆、を愛しているのだ」
という事実でしょうかな。














冨士の見える海、 少年時代、毎日ここでよく泳いだが・・。

2012-01-30 21:26:42 | 私が少年だった頃

(2012.01.29 静岡県静岡市清水区折戸)

故郷を訪れた折、無性に懐かしい海を見たくなって、法事の席をそっと抜け出し、海へ急ぎました。
この海岸のことを、50年前も今でも、土地の人は海・海岸と言わず、「ハマ」と言っています。

このハマでは実によく遊びました。
波打ち際から急に深くなっており、波も荒く、危険なために、かなり以前から遊泳禁止になっています。
このハマで私は何度溺れ死にかかったことか・・。
波打ち際の強い巻き波にゴロゴロと体を揉まれ意識を失いかけたり、引き波に足をすくわれ背の立たない深み
までさらわれたり・・。
それでも1日過ぎると、溺れ死にかけた恐怖よりも、海で友達と遊ぶ楽しさが勝って、自然に
足が海に向かってしまう毎日でした。
それにあの頃、親も決して「危ないからハマで泳ぐのはやめろ」とは言いませんでした。不思議なくらいに。

冬や春には、このハマで釣りをしたり、広大な砂浜で野球をしたり、凧揚げをしたり。
時にはよその畑のサツマイモを勝手に収穫して、ハマでヤキイモにして食べたり(もう時効だよね)。

あれから50年、いや60年近くか・・。
ハマはうんと変わってしまいました・・・悪い意味で。

かつての美しい白砂青松の海岸線は、テトラポッドだらけ。
ハマへ下りる砂の丘はコンクリートの護岸と化し、広大な砂浜は波で削り取られ海に浸食され、昔日の面影は
ありません。その変貌は経済成長の結果のその代償とも言えるものであることを私は知っています。

少年時代の私を育んでくれ、甘美な思い出に直結する懐かしいハマ。
そのハマが海に沈み、波打ち際はテトラポッドだらけになり、変貌してしまった海岸線を見て、
楽天的な私もかなり暗然とした気持ちになりました。

俺のハマを返してくれぇー。

成人の日の東京

2012-01-09 20:11:01 | 東京散歩・冬

(2012.01.09 文京区シビックセンター)

休日の散歩に出ようと外に出ると、丁度、2週間くらい前に新しく開通した「文京区コミュニティバス・B-ぐる」が
通りかかったので、ふらりと乗り込みます。
小日向(こひなた)の迷路のような道を抜け、小さなバスは文京シビックセンターへ。

沢山の着飾った娘さんたちが、次から次へとシビックセンターの入り口に立つ私の方へ集まって来るので
驚きました。
その娘さんたちは、入り口に呆然と立つ私の左右を通り抜けて、次々に建物の中に入っていきます。
「そうか、今日は成人の日だったんだ・・」と、やっと納得した次第です。

この後も、コミュニティバスを乗り換えて目白台の椿山荘へ行きましたが、そこでも、ロビーや和風庭園には
美しい装いの着物姿の若い娘さんたちが、咲き誇る沢山の椿に負けない艶やかさを競っていました。
椿山荘は、ちょうど今、千本もの椿が咲き誇る「椿まつり」とのことで、庭園の至るところで椿の花が
見られましたが、着物姿の娘さんたちも、冬空に咲いた椿のように、なんとも言えずきれいでしたなあ・・。

見慣れた東京の町並みも、さすがに今日ばかりは美しく華やいで見え、若い人たちの門出を祝福して
いるかのようです。


(文京区目白台・椿山荘)