
(2009.11.23 文京区・小石川植物園)
私達、ロコ(地元の人たち)はここのことを単に「植物園」とだけ呼称しています。
「植物園」と言えば「小石川植物園」のことであり、絶対に「深大寺植物園」のことではあり得ません。
しかしここは、正式には「東京大学大学院理学系研究科付属植物園」というそうで(誰もそんな風に呼びませんが)、もともとは徳川幕府直轄の薬園だったそうです。江戸中期以降には、「小石川養生所」という呼称に変わり、いわば幕府の「総合医療研究センター」として、「江戸庶民の強い味方」だったようです。
その存在のエピソードの数々は黒澤明監督の映画・「赤ひげ」で私達の心に強く迫るものがありました。
しかし何はともあれ、今紅葉真っ盛りの時季だというのに、この植物園はこの写真に見るように訪れる人が少なく、大自然の森の静寂を楽しむ事が出来ます。
(なにしろ、観光コースからはずれているのが嬉しい限りです!)。
私は真冬でもこの植物園に行きますが、入ってから出るまで1時間ぐらい誰にも会わないのは珍しくありません!
東大の付属研究施設だけあって、レストランやカフェなど一般客に媚びた建造物はありません(こじんまりした売店が一つあるだけ)。
また来場者を増やそうと園内でのイベントを催したりもありません。
その「きっっぱりした姿勢」がむしろ気持ちよくて私は好きです。
もし今週の週末が晴れだったら、お弁当とお茶と本を数冊持って最寄り駅の地下鉄丸の内線茗荷谷駅へ急行して損は無いですよ、絶対に。
(休日は入り口にヤキイモ屋がよく出ています)。

(2009.11.23 小石川植物園内 桜の古木の多い広場。春は満開の桜がきれい)