goo blog サービス終了のお知らせ 

Sunset Cafeへようこそ

いつか、夕日の美しい絶景の地にカフェを・・と願う私のバーチャル・カフェ。未知の音楽と人との出会う場所。

紅葉便り2009 ・・・・・ ⑥ 鎌倉・明月院

2009-12-03 19:04:52 | 鎌倉さんぽ

(2009.12.01 北鎌倉・明月院)

いいですねぇ、明月院・・。
鎌倉に点在する沢山の古寺のなかで、私の一番好きな寺院です。

明月院の魅力はどこにあるのでしょうか?

私が思うに、明月院の魅力はその存在を通して私達に訴えかける「メッセージ性=姿勢」にあると私は思います。
紅葉もあじさいも、単に美しいだけに終わらずに、その美しさは何に基づいたものなのか、更には、その美しさを私達にもたらしてくれている「人の生」そのものの意味にまで迫る部分があるように思います。
そこが私は好きです。

丸窓の向こうの庭園に別料金をお支払いして入り込んでみました。
庭園の最奥にあたる所まで行くと、殆どの観光客もここまでは来ないのか、自分の足音さえ憚られるほどの静寂そのものの世界で、時折、野猿らしい鋭い鳴き声がその静けさを破るようなそんな別天地です。

「人生には有為転変があるが、何事につけても、ものごとの本質をこそ見るべきですよ」というのが私が今回このお寺の紅葉、空、仏像、本堂などの全てから受けたメッセージでした。




紅葉便り2009 ・・・・・ ⑤ 鎌倉・円覚寺

2009-12-02 22:56:43 | 鎌倉さんぽ

(2009.12.01 円覚寺総門)

あまりにもJR北鎌倉駅に近いという地理的要因と、古寺としてはその規模が余りにも大きく印象が拡散されてしまうためか、円覚寺に対して私はこれまで北鎌倉の他の寺に対するのと同じようには親近感を持てずにおりました。

今回感じたのは、ここは北条時宗の霊廟であり、円覚寺という単独の寺の持つ性格というよりも、数多くの塔頭(たっちゅう=小院)から構成される総合的な小院群から構成される集合体の魅力、といったものを感じました。



その多くの塔頭の中でも、「如意庵」が持つ魅力に最も惹かれました。
円覚寺全体の中でも一段と高い場所にあるせいもあってか、モミジやカエデの紅葉の下、つづら折の石段の無機質な色が何ともいえず絶妙なバランスを醸し出しているのを発見しました。
その石段に続く大きな空間には巨大な空を圧する竹林があって、折から眩しい朝日がその竹林の彼方からこの空間を照らし出し,すばらしく幽玄な思いがしました。



この寺を訪れたのは朝9時頃でしょうか。
まだ人影もまばらで本当に清々しい清浄な空気のたちこめる中、ゆっくり・ゆったりと時間を過ごす事が出来ました。
凛とした晩秋の空気の張り詰める朝、こうして一人で古いお寺を歩き、紅葉を楽しめるのは、何という幸せでしょう!

紅葉の美しさという点では鎌倉の数多くの寺の中でもトップクラスに入ると思われます。

でもひっそりとした小さなお寺の魅力も捨てがたいなあ・・。




紅葉便り2009 ・・・・・ ④ 鎌倉・東慶寺

2009-12-01 19:43:05 | 鎌倉さんぽ

(2009.12.01 北鎌倉・東慶寺)

鎌倉へやってきたのは随分久し振りです。

「今年の紅葉こそ」、「今年のアジサイこそ」、なんて思いながらここ何年かはずっとその機会をパスしてきました。
それだけに今日は鎌倉に来れて、本当にうれしい!

北鎌倉駅のホームに降り立った瞬間、「ああ、なつかしい!」と思わずジーンとしました。
東慶寺はその北鎌倉駅から僅か150m。小走りに歩く雲水姿のお坊さんの背中を追いかけるように私も小走りに東慶寺の山門を目指します。



私は今朝一番の来訪客だったらしく、本堂では上品な感じの奥様が未だお掃除中でした。
「チャリン」という私が浄財箱に小銭を入れた音に気づかれ、わざわざ電気掃除機のスイッチを止めて、「あっ、おはようございます!」と私の方まで降りてこられました。突然のことでしたが私はとても気持ちよく1~2分の間、紅葉の話題でお話をしました。

そういえば数年前の或る日にも、私がある花の花期について質問したのに対してわざわざ小雨の中を私のためにその場所まで案内してくれたのを思い出しました。
よほど私が「良い人」に思えたのか、或いは私の表情に中年の悲哀を感じ取って同情されたものか・・・?

この寺から受ける私の印象は、「女性らしいたおやかさ」ですね。
山門の手前のカフェ(ご近所らしい中年の女性たちだけで切り盛りされています)も含めて、私はこの寺が大好きです。

静けさの中の小宇宙 ・・・ 光則寺

2006-07-01 09:38:35 | 鎌倉さんぽ
光則寺は有名な長谷寺のごく近くにある、小さなお寺です。
長谷寺に来る人の99%は、ここにこんなに魅力的な寺があることを見落として
帰っていくのでしょう。
いつ行っても人で混んでいる事はありません。
あらゆる点で、ここは長谷寺とは対照的なお寺です。



ここでは、殆どの花は鉢植えです。
全体では大変な数になるでしょうが、もちろん、どの花も丹精こめて育てられ
配置されているのが分かります。
例えば、アジサイの一鉢をとっても、目をむくような美しさで、「ああ、きれい」
と言って通り過ぎてしまうことの出来ない何か、があります。

この美しい花を見ている「現世」とは、私にとって何なのでしょうか?

少しの間、立ち止まっていろんな思いをまとめたくなりました。
美しい庭には「どうぞ座ってみたらどうですか?」と語りかけるように石が
置かれ、若い女性も中年の男性も楽しそうに物思いにふけっています。
もちろん、私も、そうしました。



頭上からは、何とも絶妙のタイミングでウグイスが鳴き、この小さな寺の
静謐さを際立たせていました。











鎌倉の寺院のエッセンス ・・・ 長谷寺

2006-06-27 23:21:11 | 鎌倉さんぽ
長谷寺は、とにかく観光客が多い(私もその一人!)。
北鎌倉の東慶寺や浄智寺の渋さ、静かさ、秘めやかさ、とは比べるべきもない
開放感であり、騒々しさ、であります。
でもそんな所も含めて私はこの古都・鎌倉が好きでありますね。



うっそうとした森に覆われた北鎌倉の寺院と異なり、長谷寺は立地的に空や
海に向かって開け、開放感を感じます。
観音菩薩堂の背後から急斜面に沿ってビッシリとアジサイが咲いていますが
色の多彩さ、数の多さでは圧倒されるものの、私個人としてはブルー一色の
幻想的な明月院アジサイの方が断然好きです。
しかし、山の斜面に沿ってアジサイが空に駆け上っていくような立体感、
古いお堂とアジサイとの絶妙なコントラストには,思わずうなりました。




願わくば、シトシト雨の降る日の早朝に、もう一度このアジサイたちを見たいものだと思いました。




北鎌倉のラビリンス・・・浄智寺

2006-06-27 00:44:31 | 鎌倉さんぽ



明月院の理路整然とした美しさ、東慶寺の女性的なたおやかさ、を観た後で、
浄智寺に入ってみると、ここはここで明らかに異質なものを感じます。
小さなお寺ですが、一歩内部に入ると雨上がりの道は滑りやすく、くねくね曲がり、お庭にしても前述の二つのお寺ほどは人の手が入った様子がありません。
「おおらかな美しさ」とでも言ったらよいのか。
でも私は、前の二つのお寺と同じく、浄智寺も大好きですなあ ・・・。特に山門
に至る石畳の辺りの、周囲の民家とも溶け合った飾らない雰囲気が
気に入っています。 ここではよくリスを見かけますね。




「この石畳の階段の先には何があるのだろう・・?」と初めてここに来たときに
思いました。今でも古い石畳、それから山門を潜って敷地内に入ってからの
クネクネ道などは、整然とし直線的なイメージのある北鎌倉の他のお寺とは
ちょっと違うな、といつも思います。

ちょっとした北鎌倉の迷宮(ラビリンス)みたい・・・・?



東慶寺はたおやかな女性の魅力

2006-06-25 10:29:32 | 鎌倉さんぽ
東慶寺に来ると、いつもホッとします。
久し振りになつかしい女性に再会したような・・・感じかな。




明月院は、若くシャープで鋭敏な女性の美しさだとすれば、東慶寺はそれより
もうちょっとお年を召して、たおやかで年相応の物腰が魅力的な女性の美しさ
を感じます。
華やかさ、よりは、渋さ、と言ったらよいのかな・・・。




アジサイを始め、いろいろな花が咲いていますが、決して花そのものの量は多く
はありません。 しかし、すこしづつ咲く花がこのお寺独特のたおやかさと
不思議にマッチして、このお寺だけに咲く品種であるかのように見えます。

お寺を去る前に、山門をくぐり、急な石段を降りた右側に私の好きな喫茶店・
「吉野」に立ち寄ります。
たっぷりと癒された余韻の中でいただく、極上のコーヒーの味・・・。





幽玄な美しさ ・・・ ブルー一色の明月院アジサイ

2006-06-24 22:22:12 | 鎌倉さんぽ
本当は雨のシトシト降る日の朝、明月院のアジサイを見てみたかった。
(そのシーンを何度も何度もイメージして今日に至った)。

あいにくと雨は降らず、曇り空からは時々薄日が差し込む陽気だった。
だがそれでも、「80点」で「良し!」としようじゃないか。
夫婦揃って、健康で、「綺麗だね」「良かったね」と言いながら、明月院の
アジサイの美しさに酔いしれる事が出来たのだから・・・・。




「800年の昔から続く禅宗のお寺」、「アジサイで有名な花の寺」、という
だけでなく、このお寺は古さだけでなく、同時に、現代に生きる私たち大衆に
生きる意味を問いかけるような非常な新しさも感じる。
明月院は、数多い鎌倉のいろいろな寺院のなかでも際立って美しいけれど、
美しさに驚嘆した後で、「ところで私の生きる意味は・・?」と答えを迫って
来るようなところがある。




「花はどうしてこうまで無心に美しいのだろう・・?」
「花は散って終わる。だが、私はどこから来て、どこに行くのか・・?」

答えを見出せないまま、私は、無心に咲くブルー一色のアジサイを見つめる。







今、明月院はどうなの?

2006-06-05 22:51:17 | 鎌倉さんぽ
あの、「明月院ブルー」ともいうべきブルー一色の明月院のアジサイは
もう、そろそろじゃないだろうか?
早すぎてもいいから今の明月院はどうなっているのか知りたくて北鎌倉へやって
来ました。



やはり早すぎました。
(まだ、6月になったばっかりだし、梅雨にも入っていないし、ね。)
でも「明月院ブルー」の片鱗は伺えましたよ。
石畳の参道に一輪だけ、白から淡いブルーになりかけのアジサイが目に留まりま
した。周囲の風景にマッチして、何と言う美しさ!
この一輪をみただけで、本日、十二分に満足しました。

6月中旬の雨がシトシト降る日の朝早く、誰よりも早く明月院に来ようっと!







鎌倉・東慶寺の苔庭

2006-05-16 21:43:52 | 鎌倉さんぽ

鎌倉市山之内・東慶寺本堂


昨年の晩秋の一日、ここ東慶寺の余りに見事な紅葉に立ち尽くしてしまった
ことを思い出しました。

今はそのモミジの大木の足元は、青々とした苔で覆われています。
モジミの古木、苔の庭、瓦屋根,竹の垣根、・・・。
何とも心のなごむ、ほっとする風景ではありますよね。