すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (1)」

2005-04-12 17:43:35 | 書評
合体


三ヶ月ほど無職でしたが、ようやく就職しました。

今度は長続きさせたいものです。
というわけで、先人に学ぶために選んだ本が「サラリーマン金太郎 (1)」です(次は「課長 島耕作」の予定)。


言わずと知れた、本宮ひろ志の大ヒット漫画です。一万人の構成員を抱え、関東全域に名を轟かせたと言われる暴走族「八州連合」の頭(「ヘッド」と読みましょう)をはった矢島金太郎が、サラリーマンに就職したことで巻き起こる騒動を描いた作品です。

さて、一万人。
こちらで調べたところ、2002年5月1日のデータですが、関東の中学・高校の生徒数は以下の通り。

中学高校
東京305622338250
神奈川227226211542
埼玉201386191307
千葉172006168419
茨城98549 98367
栃木6690771339
群馬6382662680
小計11355221141904
合計2277426

関東の中高生の総人口は、およそ227万人です。男性のみ抽出しますと、約110万人強。「八州連合」の構成員が男性のみであったことを考えると、関東の男子中高生の100人に1人、つまり1%が矢島金太郎の配下であったことになります。おそろしい男です。


それだけのカリスマをもっていますが、金太郎は中卒です。いくら能力があっても、東京のゼネコン大手の本社に就職するなど、普通なら不可能です。
なぜ中卒の矢島金太郎が、そんな会社に就職できたのか?

きっかけは、ヤマト建設の大和守之助会長の命を金太郎が救ったことでした。

サラリーマンと言いますと、ゴルフを連想する方が多いと思います。僕も、そうでした。
以前勤めたいた職場では、いくつかの会社が集まって仕事をしておりました。そこで知り合った出世頭は、ぼちぼち幹部になる、とのこと。
「いやー、社長から、そろそろゴルフを習っておけって言われたよ」
と申しており、「やはり偉くなるというのは、そういうもんなんだなぁ」と思っていました。

しかし、それは間違いです。

ヤマト建設の会長の趣味は、釣りのようです。金太郎と出会うきっかけになったのも、会長が釣り船を一人で操縦してしまい遭難してしまったからです。

「釣り」と「サラリーマン」と「会長」。
…………そうです、あれと同じです。

なぁ~る、です。バカになりましょう。

サラリーマンの鉄則 その一。
サラリーマンは「釣り」。


で、今日の金太郎名言。
サラリーマンを…… なめんじゃねえよ ボケェ
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (1)」16頁 ヤングジャンプ・コミックス
おそらくは、「サラリーマン金太郎」で一番有名な言葉ではないでしょうか? であり、サラリーマンのガス抜きとして大きく作用したこの作品を象徴する言葉です。

私も一度はこんな啖呵を切ってみたいものです。

ただ、この発言をした時点では、金太郎はまだ出社したことがありません。厳密な意味では、まだサラリーマンではないように思えますが、まぁ、それはそれ、ということで。


サラリーマン金太郎 (1)

集英社

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