萩(写真:萩本陣から萩市街を望む)の松下村塾で吉田松陰が高杉晋作,久坂玄瑞,伊藤博文、山県有朋らに教えていたのはわずか1年間であったらしい.塾生が1年間で得たものは学問の詳細というより,「物事の考え方」「自分達が新しい日本を創るという強烈な自発型モチベーション」「思いを共有し切磋琢磨する同士」であったのだろう.
神戸大学の三品教授による「戦略不全の論理」では,一般的に日本型企業は「自発型モチベーション重視」であるのに対し,米国型企業が「コーディネーション重視」と指摘し,コーディネーションが「戦略」に基づいて適切に行われないと,「戦略不全」となると主張している.
明治維新は,欧米という手本があったことで,「自発型モチベーション重視」で成功したのかもしれない.現代は外部環境が変わり,日本企業の「戦略不全」も顕在化してきたため,マネジメントもモチベーション重視からコーディネーション重視,そのためのトップダウン型目標管理にシフトする傾向にある.
しかしながら,トップダウン型目標管理により「言われたことをやり,それ以上は考えない」人間が増えるとするとまったく逆効果であろう.企業における「志士」の問題意識を共有化し,自発的モチベーションを生かしながら戦略不全を回避する工夫こそが日本企業に求められていると思う.もちろん,全社員が志士である必要はないが.
神戸大学の三品教授による「戦略不全の論理」では,一般的に日本型企業は「自発型モチベーション重視」であるのに対し,米国型企業が「コーディネーション重視」と指摘し,コーディネーションが「戦略」に基づいて適切に行われないと,「戦略不全」となると主張している.
明治維新は,欧米という手本があったことで,「自発型モチベーション重視」で成功したのかもしれない.現代は外部環境が変わり,日本企業の「戦略不全」も顕在化してきたため,マネジメントもモチベーション重視からコーディネーション重視,そのためのトップダウン型目標管理にシフトする傾向にある.
しかしながら,トップダウン型目標管理により「言われたことをやり,それ以上は考えない」人間が増えるとするとまったく逆効果であろう.企業における「志士」の問題意識を共有化し,自発的モチベーションを生かしながら戦略不全を回避する工夫こそが日本企業に求められていると思う.もちろん,全社員が志士である必要はないが.