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テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:高止まりの米価格、米(コメ)も投資対象になることに気付いた会社が群がっている?

2025年04月17日 | 世の中

おりしも、ワシントンではトランプも出席して関税交渉が始まった模様です、

世界各国に先駆けての貿易・関税交渉、結果は予断を許しませんが、

まずは予想外の早さでスタートを切れたことは評価すべきかと、

で、その交渉の中でもおそらく出て来るのが、お米の問題

トランプは『日本は米国産米に700%の関税を掛けている』とまくしたてています、

700%!?ホンマかいな、

農林水産相は『論理的に計算してもそういう数字は出てこない。理解不能だ』と発言していますが、

事はそう単純ではないようです、

こちらのページに答えがありそうだったのですが ⇒ どうも要領を得ない、
(Yahoo!ニュース:「日本は米に700%関税」トランプ氏はデタラメだと反発する日本人が知らない事実)

そこには『日本の米政策の基本的な欠陥(歴史的失敗)』とか、

『米価格決定プロセスの柔軟性の無さ(国が関与して中途半端に硬直)』みたいなことがあるようです、

でも、ここに入り込むと相当難解な議論になるので・・・やめます、

で、独酌酔言流にシンプルに今回の『令和の米騒動』をまとめてみましょう

まず『令和の米騒動』の発端から、


NHKのHPから転載)

米の価格、2024年7月(5kg2300円くらい)と比べて、

2025年3月(同4200円くらい)価格は2倍近くに高騰しています、

高騰の発端は新米が出回る前の夏の終わり頃、

一時的にスーパーなどで販売するコメが不足したことから起こったようです、

当初は“新米が出回れば価格は落ち着く”と政府も楽観視していましたが、高騰は続きます、

米不足は続き、新米が流通するようになっても価格高騰は続きます、

こちらのページ(EARTH ISM)に米価格高騰の理由として、4つの要因が挙げられています、

  1. 猛暑の影響で品質低下
  2. 生産調整と作付面積の減少
  3. インバウンド需要の増加
  4. 備蓄米の放出制限

『1.猛暑の影響で品質低下』は他でも書かれています、

米の生産量自体は2024年は対前年比で18万トンほど増えています、


NHKのHPから転載)

全体量は増加しましたが、1等米が減少したようです、

これは?発端になったことは確かかもしれませんが、

現状の米価格高騰の説明関数としては、ちょっと弱いような気がします、

『2.生産調整と作付面積の減少』

日本政府の歴史的コメ政策の流れ=コメ離れ~減反政策・他作物への転換補助、

という大きな流れが令和の変動に対応しきれなかった、という事です、

減反政策(米の作付面積を計画的に減らす)は2018年に終了しましたが、

米以外の他作物への転換補助は今もあるそうです、

つまり、国は“あまり食べられなくなった米を、必要以上に作らない”

という路線で営々と歩み続けてきたのです、が、

いつの間にか必要なコメの量ギリギリしか生産できない状態になってしまった、

ということです、

『3.インバウンド需要の増加』

これが要因になるとはね、凄い世の中になったものです、

2024年のインバウンド=外国人旅行者数は3687万人

みんなお寿司大好き、バクバク食べたら米が無くなった!!??

ま、ある程度の影響は確実に出ていると思いますが、ホントにそうなの?

疑心暗鬼、

『4.備蓄米の放出制限』

これについてはみなさまご存じの通り、

さすがにこの状態で備蓄米を放出しなかったら

“1918年の米騒動”のような大きな社会問題に発展したかもしれません、

すでに2度にわたる入札で21万トンの備蓄米が市場に出回った(はず)

3回目も10万トンの放出が予定されていますが・・・

市場価格が一気に下がることはありませんでした、

さて、ここまで書いてきて、『なぜ米の価格は下がらないのか?』

どうも良く分からない、

なので、ここは独酌酔言流にばっさり書いてしまいましょう、

米価高騰が収まらない理由は・・・

みんなが『米も投資の対象になる』と気付いたからだと思います、

今まで、なんとなく国が生産管理をして減反もして、備蓄米もあり、

米の価格が上がるなんてことは考えられなかった(ような気がします)

なので、ビジネスの対象になりにくかった、

ところが昨秋からの高騰でみんなが気付いちゃった、

『米も儲かりまっせ!!』

もう一度この表をご覧下さい、

2024年度、米の総生産量は増加していますが、

主な集荷業者=代表選手は各地のJAなど、

が買い付けたコメの量は▲21万トン減少しています、

つまり、JA以外の会社や、

これまでコメを扱って来なかった会社が『米の買い付け』に参入してきたのです、

『儲かる市場に参入する』

これは自由経済の鉄則、21世紀はスピード勝負です、

おそらく我も我もと米を買い付け始めたこの半年、

農家に直接交渉してJAよりも高値で米を買い取る

買い取り価格が高ければ、そりゃ農家もなびきます、

『令和の米で一儲け』

これが今回の騒動の本質だと思います、

では、その米はどこへ行っているのか?

もちろん、美味しいお米は高い価格でそれなりの飲食店などに流れている、という事もあるでしょうが、

おおかたは、米の価格推移を観ながら、

どこかに保管されているのだと思います、

少しでも高く売って利益を出したい、そりゃそうです、

少し価格が下がる兆候もあるようですが、

もうしばらくは『令和の米で一儲け』組が頑張るのではないでしょうか?

でも、米にも賞味期限はありますからね、

いつまでも持っている訳にはいかない、

どこでどう売り抜けるのか?

『令和の米で一儲け』組もソロソロ正念場です、

さて、ワシントンで行われている貿易・関税交渉、

アメリカでもジャポニカ米、作っているんじゃないかな?
(作ってないようです)

この際、アメリカからの米自主輸入関税撤廃とか、

ミニマムアクセス米の増量とか、
(主食への利用は少ないようですが)

上手に交渉材料に使ったらどうでしょうかね、

そのニュースが流れるだけで米価格は相当下がるような気がしています、

米国で米問題解決!?

そんなうまくはいかないか^^)



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