なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事74~
4月25日までの1週間の陽性率は6.0%(前週5.8%)と微増、先週も予想よりも低く推移しました、
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この陽性率から云えることは2つ、
① PCR検査体制はまだ機能している
② 全国的には感染拡大が続伸中
(大阪府が横ばいなので他に地域で感染が拡大している)
◆PCR検査体制はまだ機能している:陽性率と検査数の推移
感染が再拡大し始めた3月21日までの週から先週までの陽性率と検査数の推移
陽性率 検査数 新規陽性者数
3月21日 2.3% 375025 8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日 3.0% 364712 11211人
4月4日 4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日 5.4% 381306 20536人
4月18日 5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日 6.0% 539640 32585人
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この3週間、陽性率は5.4%⇒5.8%⇒6.0%と微増を続けています、
それに比して、感染者数は20536人⇒26426人(129%)⇒32585人(123%)と大幅増、
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感染は一定のスピードで拡大を続けていますが、
直近2週間はしっかり検査がされているので陽性率は微増にとどまっている、という状況です
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◆大阪府の感染者数は高止まり、続伸せず
国内全体では感染者数が3万人越えとなり、第3波のピーク(2021年1月中旬)に近づいてきています、
しかし、英国株が暴れ回った大阪府の感染者数はこの2週間(高い値で)横ばい、
感染者数1日当り@1200人くらいがピークだった可能性があります、
(後述、まだピークアウトはしていない模様です)
やはり、先週も書いた『東アジアの感染ピークはなぜか欧米に比すると低い』ことが浮かんできます、
欧米の感染ピークはこんなモノではありません、
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◆首都圏他はこれから感染拡大期に入ります
それでも、全国の感染者数が120%以上のスピードで増加中、
間違いなく東京などを中心とした大都市圏で、今後感染拡大(英国株中心)が予想されます、
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今回の3回目の緊急事態宣言は、
“大阪府に関しては遅きに失した”感がありますが、
英国株大暴れに地域によりタイムラグがあったお陰で、
“首都圏や他の都市部には有効な施策”と云えると考えます、
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◆噛み合っていない政府の対応と国民の意識
それでも、専門家の施策内容には疑義有り、菅さんに説得力がなく、
3回目と云うことで国民のモチベーションも上がらない、という状態、
どうも、3者が上手く噛み合っていません、
詳細は後述、
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◆速報、昨日4月26日(月)の状況
残念ながら26日(月)の感染者数は、
大阪(924人)・兵庫(310人)と月曜では過去最多、京都(119人)も過去2番目の多さ、
“ピークを越えて減少に転ずる”という希望的観測は成りませんでした、
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東京も前週の月曜日を上回っており、“変異株の爆発前夜”という状況に変りはありません、
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人手はというと、、、
東京駅周辺では前週とあまり変わらず、1年前の緊急事態宣言時と比べると39%増!の人手、
3回目の緊急事態宣言の実効性が薄いことが分かりました、
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上手く噛み合っていない政府と国民、、、こんなことで大丈夫か?
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(各日までの1週間の平均陽性率) ※2020年8月以前は割愛しました
陽性率 検査数 陽性者数
9月 6日 3.0% 140951 4155人
9月13日 3.1% 121494 3799人
9月20日 2.8% 124451 3439人
9月27日 2.9% 108743 3033人
10月4日 1.7% 214882 3649人 ※ただし、検査数に異常値参入有、実質横ばい
10月11日 2.7% 132914 3573人
10月18日 2.8% 134620 3744人
10月25日 2.8% 139830 3878人
11月 1日 3.1% 147810 4612人
11月 8日 4.2% 140243 5940人
11月15日 5.5% 173776 9591人
11月22日 6.2% 217199 13502人
11月29日 6.1% 236143 14474人
12月6日 6.1% 251480 15445人
12月13日 5.9% 292670 17189人
12月20日 5.6% 330070 18593人
12月27日 6.1% 348965 21432人
1月 3日 10.8% 218184 23642人 ※年末年始で検査数が減少
1月10日 8.6% 460951 39821人 ※1/8首都圏 緊急事態宣言
1月17日 9.2% 450028 41521人 ※1/14関西中部福岡栃木 緊急事態宣言
1月24日 7.2% 536485 38365人
1月31日 5.7% 454648 26081人
2月 7日 4.3% 389517 16693人
2月14日 3.2% 349441 11037人
2月21日 2.8% 364258 10035人
2月28日 2.4% 299619 7233人 ※2月末、1都3県以外の緊急事態宣言解除
3月7日 2.1% 351169 7216人
3月14日 2.3% 340145 7917人
3月21日 2.3% 375025 8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日 3.0% 364712 11211人
4月4日 4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日 5.4% 381306 20536人
4月18日 5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日 6.0% 539640 32585人
※厚労省発表日報から集計 各日正午までの集計
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◆厚労省に 喝!!
ここで厚労省に喝!!です、
上記の週別陽性率は『厚生労働省HPの新型コロナウイルス感染症について』ページの日報から数字を採取して計算しているのですが、
先週の記載に明らかな間違いがあります、
少なくともこの記事を書いている2021年4月26日時点では以下の記載ミスが放置されています、
※4月27日(火)朝の段階で修正改善が完了していました
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【厚労省HPの記載ミス】
◆2021年4月20日のページに,誤って4月21日の日報が貼り付けられていました、
したがって、4月20日の詳細数字が閲覧できません
陽性率は週単位(7日間合計)で計算しているので,算出できましたが、、、
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人為的ミスは必ず起こるので仕方ないのですが、
問題は、それを少なくとも5日間程度放置していたことです、
誰も気づいていないのか?
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こんなミスを日々チェックする体制がない組織は全然ダメです、
普通の高度で健全な組織なら、こういう公表HPの数字の誤りについては迅速なチェック機能が働くはずです、
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担当セクション(者)は忙しいのでしょうが、、、
やはり、この国の行政組織はすでに相当時代遅れになっているように感じました、
優秀な人材を潰していく時代遅れの組織、
厚生労働省に喝!!
至急、訂正して下さいませ、※修正改善されました
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◆上手く噛み合っていない専門家の考えと国民の意識、そのズレを上手に繋ぐのが仕事のはずの菅さん
3回目の緊急事態宣言はこれまでのクラスター対策(飲食店規制)から“人流を総体で止める”戦略へ移行しています、
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そのため、飲食店への休業はもちろん、テーマパークやスポーツクラブにも休業要請、
これまでクラスターが発生していないと考えられる、デパート、地下街、映画館、美術館、水族館動物園などにも休業要請、
スポーツイベントも無観客での開催を要請、
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たしかに“すべての人流を止める”のは効果的です、
専門家の意見としては正論でしょう、
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しかし、飲食店への規制に比べると効果はどうしても薄くなります、
もともとクラスター発生が少ないのだから効果は効率的ではないのは仕方ない、
それでも、吉村さんや専門家はこれが最善と考えられたのでしょう、
疫病学者としては、しっかり突き詰めて考えられた結果だと思います、
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でも、ヒトの生活はそんなに簡単に割り切れないし、変えられない、
3回目の今回、繁華街への人出は(前述の通り)1年前の緊急事態時ほど減っていません、
専門家の正論と、国民の意識が残念ながら上手く噛み合っていないのです、
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国民の側には、これくらいは大丈夫だろうという慣れもあります、
仕事だから仕方ない、という気持ちも強い、
このままじゃ店が潰れちゃうと!と切実な叫びも聞こえます、
3回目で、またかというため息も出ます、
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そしてリスクは低いはずの、スポーツ観戦や映画鑑賞まで止められて、どうも釈然としない息苦しさを感じています、
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そんな国民の意識と専門家の提言のズレ・乖離を上手く繋ぎ、
国民の感染防止のモチベーションを上げるのがお仕事のはずの、
菅さんのメッセージには、、、
残念ながら感動も説得力もない、
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ま、もう良いじゃない、無理だよね、いつまでもこんな生活、
菅さんの云うこと,小池さんの云うこと、もう聞かなくても大丈夫でしょう、
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そんな気持ちが絡み合って,残念ながら実効性が弱い3回目の緊急事態宣言となっています、
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17日間と短い規制で実効性がどこまであるのか?
大阪府は『なぜか低い東アジアの感染ピーク』+『緊急事態宣言』により、ピークアウトするかもしれません、
(希望的観測ですが、、、26日(月)の状況を見る限りピークアウトはしていません)
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でも、その後を追う首都圏や他の都市圏の英国株爆発を防ぎきれるのか?
疑問です、分かりません、予測不能、
効果が出なかった場合、緊急事態宣言が延長される可能性が高いと考えます、
大阪府解除、首都圏延長、そんなシナリオが浮かびます、
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まだ続く息苦しい生活、
継続の場合でも、国民のストレスを考えると、
感染リスクが低いスポーツ観戦や映画館・美術館などの規制解除はした方が良いと、個人的には考えています、
どこかでガス抜きしないとヒトは生きていけないのです、
納得・賛同できないままの緊急事態宣言延長は効率的ではない、
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最後はヒトのモラルがモノを云うと思います、
絶対権力的な行使を嫌う日本人、
ならば、適度な逃げ道を作りながら個々のモラルに期待しても良いかな、
そのモラルのレベルを上げるのはリーダーの立ち振る舞いです、
リーダーの強い感動的なメッセージが必要です、
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◆ワクチン接種が本格化?でも、国の怠慢で自治体が混乱
徐々に本格化してきたワクチン接種、
2021年4月22日(木)現在、医療従事者に約247万回、高齢者に5万回接種されました、
なんともすくない!!(首相官邸HPから)
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そして、、、ワクチン接種率はOECD加盟国で最下位となってしまいました、
これは、、、やはり政府の失政と云われても仕方なし、
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政府が宣言していた“オリンピックまでに高齢者の接種を終える”という目標は、
いつのまにか“高齢者へは7月末までに接種を完了する”に変化、
(菅さんの発言)
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先週も書きましたが、あと90日くらいで50歳以上の高齢者6000万人に接種をする、ということは、、、
いや、あの、
最近はこの高齢者のレベルを引き上げたようで、65歳以上3600万人に減っています、
(なんか、また誤魔化された感じ)
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ので,計算をやり直すと、
1日辺り約40万人×2回=80万回の接種が必要です、
こんな国家的大事業を国は自治体に丸投げしました、
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で、各地の自治体で高齢者への接種を巡り混乱が発生、
先着順の申し込みを受け付けた自治体では電話が繋がらない、ネットシステムのダウンなど、
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冷静に考えれば回避できた混乱が多数発生、
なぜ、イベントの専門家と一緒にプランニングしないんだろうか?
対象者の数%分しかワクチンが無いのに先着順、それも窓口でも電話でも、って、、、あり得ません、
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もちろん、ワクチンの絶対数が足らないから起こった混乱ではありますが、
接種の順番や希望者募集から接種までの、
明確な指針ガイドラインを示さずに自治体任せにした国の責任も大きいと考えます、
責任が大きいというか、、、
国の行政組織の無能振りを露呈、という感じですが、
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自治体もノウハウがないなら外部から専門家を呼ぶなり、
他の自治体のやり方を研究するなり、
努力できることはいろいろあると思うのですが、、、
この国の行政組織の未熟さよ、、、
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◆やっと重い腰を上げた政府、東京と大阪に大型接種会場を作ります
政府がやっと重い腰を上げました、
自衛隊の協力で5月中にでも運営を始めるとのこと、
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やっとです、やっと、
上にも書きましたが、ワクチン接種数は膨大な数、
これをなんの戦略の無しにワクチンを自治体に配布するだけで、
後はヨロシク、というのはいくらなんでも酷すぎます、
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とくに大都市圏では、とにかく効率的に“接種回数をこなす”必要があります、
大型仮設会場なら自衛隊の野戦病院のノウハウも活きるような気がします、
こういうことが国の仕事ですよね、
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ホントに小さな自治体は小回りも利くし、一人ひとりに目配りもできるでしょうが、
地方の中都市くらいまでは、今後も国と自治体の連携による効率的な接種が必要になると思います、
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◆第5波も来ます!
第4波が収まっても第5波が来る可能性が高いです、
それを止めるには1日でも早いワクチン接種率の向上が望まれます、
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もう、書くのもむなしいですが、、、
五輪に投入するヒト・モノ・カネ・ジカンをワクチン接種に回せば、
それなりの効果が出ると思えてなりません、
がんばれ!ニッポン!
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