テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:言葉が多すぎる!?日本語は難しい

2023年09月06日 | 世の中

今日は言葉の話です、

日本語はとにかく表現力豊かで語彙が多い言語です

会社を辞めて自営業になってからは、

文章を書いたり校正したりする機会が多いので、より一層実感しています、

日本語には1つの事象を表現する言葉がキラ星の如くいっぱいあります、

その一つを慎重に選んで書いたり話したりする、

たとえば・・・あまり良い例が思いつかないのですが、「人が死んだ」時の表現

英語にどれだけの表現があるのか?知りませんが、

日本語は軽く10や20はありそうです、

◆人が死んだ
死ぬ
亡くなる、
死亡、
死去、
逝去、
逝く、
絶命、
没、
物故、
命果てる、
息を引き取る、
息絶える、
身罷る、
他界する、
永眠する、
帰らぬ人となる、
寿命を迎える、
天国に行く、
天に昇る、
旅立つ、
あちらへ行く、
この世を去る、
先立つ、
崩御、
散る、
生涯を終える、
往生する、

まだまだありそうですが、、、

これだけ言葉が多いと、どうしても言葉選びで気持ちを表わす事が重要になります、

そのために言葉選びで気持ちの表現が終わってしまう

ので、日本人は会話時の表情が乏しいのではないかと云われています(たぶん)、

語彙が少ない言語ほど、会話時には言葉と共に口調や表情を駆使してコミュニケーションを取る必要性が高まります、

なので、語彙が比較的少ない(と云うかシンプルな)言語の使用者は、一般的に口調が重要で、表情も豊かです、

あと、日本語の話し言葉は変化の速度が他の言語より速いような気がします、
(根拠とくになし^^)

“書き言葉”に比べると“話し言葉”の変化のスピードは速いのですが、

にしても、日本語の話し言葉の変化は凄い!

160年ほど前の江戸時代に話していた言葉使いと、

現代の10代が話す言葉には隔絶的な距離があります、

ま、それが言葉なのですが、

今、江戸時代の言葉遣いをする人がいたら、、、

拙者、とか、

ござる、とか

申しておるのじゃ!とか云われてもね^^)

日本語の語彙の多さの話でお気に入り話があります、
(前にも書きましたが)

「昼食」を表わす言葉です、

「昼食」は英語ではほぼほぼ「Lunch」1本!!これ以外の表現方法があるのか?

咄嗟には思いつきませんが、ま、いくつかあるんでしょうね、

ご存じの方は教えてくださいませ、

ところが日本語にはこんなにたくさんあります、

それもどんどん変化していっているようです、

◆昼食
昼食、
昼ごはん、
昼めし、
昼餉(ひるげ)、
ランチ、
午餐、
お昼、
昼、

とくに気に入っているのは最後の2つ、

お昼、昼です、

なぜか昼食だけは、“お昼”“昼”でも通用しています、

朝食も“朝”は通用する場合もありますね、

朝、食べる?とかね、

ところが夕食には“夕”とか“夜”はあまり使わない、

夜、行く?はまだそんなに通用していない

やはりまだ、晩ごはん食べる?が一般的、

どちらかというと夕⇒晩⇒夜への変化の方が今のところ重視されているからでしょうか?

そのうちに、

夜、行く?=晩ごはんに行きましょうか?

という意味で通用するようになると思います、
(もう使われていたりして)

さて、“お昼”も“昼”も、お昼ごはん・昼めしが短縮省略されて、通用するようになったような気がします、

お昼、行く?は、ほぼほぼ『お昼ごはんに一緒に行きましょうか?』という意味です、

昼、食べる?は『昼食は食べますか?』という意味で通用します、

これって、なんか凄くないですか?

昼ごはん ⇒ お昼、昼への進化、

この短縮省略も日本語の大きな特徴です、

これだけ省略短縮する言語は他にないのでは?

中国語はどうなのかな?

同じルーツの表意文字を使っているので、同じ傾向にあるかも知れませんね、

とにかく日本語は省略短縮が激しすぎます、

テレビ、パソコン、スマホ、エアコン、経産省、厚労省、自販機、中計、短観、サムネ、グラデ、etc

もう、元の言葉が分らない人の方が多いのでは?

こちら、Z世代が使う略語一覧、面白い、

けど、使いたいとは思わない、

も、、、そのうち普通になるんだろうな、

ま、いっか^^)

言葉は遷ろうモノですから、