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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



西武ライオンズの裏金問題が引き金になって明るみ出た高校野球の特待生制度が、大きな問題になっている。

今度の件で、ぼくは、高校球児には特待生制度が認められていないことを、はじめて知った。野球以外のスポーツでは普通におこなわれているので、野球なら当然のことだと思っていた。甲子園大会で上位に進出する高校なら、全員が特待生クラスだと思っていた。しかし、人気が高い野球だからこそ、自らの学生野球憲章で自制(禁止)しているということだ。

自らを律する学生野球憲章のあり方は美しいかもしれないが、あまりに現実離れしているのも事実である。また、高校野球を監督する立場にある日本学生野球協会や日本高等学校野球連盟の関係者が、実際に、規則どおりに、特待生が存在しないと信じていたのなら、あまりにもおめでたいというべきだろう。

さらに、今、これだけ世間を騒がしている「特待生制度問題」について、日本学生野球協会や日本高等学校野球連盟のホームページでは、ないひとつふれられていないのもいかがなものかと思う。

全国の野球有力校が、次々と特待生制度を認め、公式戦への出場を辞退するのを新聞で読んで、ぼくは、こう思った。

「今回、特待生制度をとっていた、いわゆる野球学校は、高野連を脱退して、有力校だけの新組織をつくって、新しい大会を開いたらどうか」

歴史のある甲子園大会に、すぐに追いつくのは、むずかしいだろうが、野球で名を売りたい学校、プロに進みたい高校生、優秀な選手を見つけたいプロ側の三者の思いが一致しているのだから、案外とうまくいくのではないか。スポンサーだってつくかもしれない。

とくに、一番の当事者である高校球児にとっては、従来の高校野球と新しい高校野球という選択肢をもつことができる。同年代のサッカー選手の場合には、部活(学校)とクラブという選択肢がある。誰もが自分の好きな道に進めるというものではないが、自分がどうサッカーと関わっていきたいのかを考えるきっかけにはなるはずだ。高校球児にも、自分の道を考えるための、時代に即した機会が必要だろう。

高野連が実施しているスポーツ特待生制度の実態調査では、締め切り前日の段階で、特待生制度に違反していると答えた学校が300を超えた。あと1日で、さらに増えることは間違いない。新組織をつくるには十分な数ではないか。

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