コンフェデ杯・日本対ブラジル(フジTV)
早朝3時40分、がんばって選手入場の直前に起きて見たかいがあった、とっても面白い試合だった。日本対ギリシャの試合は、日本のベストパフォーマンスと言えるものだったが、日本対ブラジルは、双方が持ち味を発揮してつくり上げたベストエンターティメントだった。ブラジルのサポーターは前半を、日本のサポーターは後半を、そして、世界のサッカーファンが前後半90分間に、わくわくしながら見入ってしまっていたのではないか。
その理由は3つ。やはりブラジルのサッカーのスタイルに起因している。
優れた個人技を駆使してボールを保持しながらの、相手ゴールに迫るときの瞬間的なスピードチェンジ。その意表をつくタイミングとスピードの変化は、俯瞰でとらえているはずのテレビカメラをも置き去りにしていた。
誰もがゴールに迫る全員攻撃の姿勢。次から次へと選手が上がってくる様は、まるでマジック。フィールドプレーヤーが15人も20人もいるようだ。
そして、ゆるいディフェンス。まるで、わざと相手に攻めさせるかのように、集中力の欠如を垣間見せる。そこに、ブラジルの攻撃を受けて触発された相手が、まるで自分たちもブラジルになったかのように攻め込む。だから、試合は両者がアグレッシブなものになる。
つまり、ブラジルのサッカーは、自分たちが攻撃的であるだけでなく、相手チームに攻撃の楽しさ、面白さを思い出させ、実際にプレーさせてしまうのだ。そういえば、2002年W杯での準決勝の対トルコ戦、決勝の対ドイツ戦も、そんな感じだった。
ただ巧く、強いだけでない。相手の力も引き出して、試合を面白くする。ブラジル・サッカーのふところの深さを感じた試合だった。
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