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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



JBLプレーオフ第1戦
アイシン 77対88 リンク栃木
2010/4/10

ディフェンディングチャンピオンのアイシンとプレーオフ・ファイナル初進出のリンク栃木の対戦。竹内公輔、桜木ジェイアール、ジョシュグロスの3枚の高さをガード柏木真介がコントロールするアイシン。対する栃木は、田臥勇太、川村卓也を中心とするスピードと魅せるプレーが特徴。

会場の代々木第2体育館は、試合開始1時間半前には当日券まで完売し、続々と観客が集まる。特に、栃木の応援席は満席状態で、早くも応援に熱が入っていた。

ティップオフ後、最初の得点は、アイシン竹内のダンクシュートから生まれた。いきなり場内が沸きあがり、好ゲームの予感。なにしろ、栃木の応援の声が凄い。JBLでこれほど盛り上がったのを見たことがない。

出だしこそかたかった栃木も徐々に盛り返し、第1ピリオドは23対23の同点で終わる。続く第2ピリオド、栃木がゾーンディフェンスに変更。これが、やや裏目に出た。アイシンの得点を止められず、自らの攻撃のリズムを崩し、結局10点差(39対49)をつけられてしまう。

後半の第3ピリオド、いよいよ栃木の踏ん張りどころ。点差が広がりそうなところで、田臥のスティール、速攻なのでどうにか持ちこたえたが、11点差で最終ピリオドを迎えることになった。アイシンにとっては、ゲームプランどおりの展開。しかし、ファウルが多くなってきたのが気になった。

第4ピリオド、いよいよ窮地に追い込まれた栃木を救ったのは、やはりエースの田臥と川村だった。そして、エースのプレーに呼応してボルテージがあがる観客席からの大声援。コートと観客席の相乗効果で、流れは完全に栃木のものになる。残り3分で74対74の同点。シュートがはいらず、ターンオーバーを重ねるアイシン。最後はエースガード柏木もファウルアウト。そこで、試合は決まった。

大声援の後押しを受けたリンク栃木の大逆転で始まったJBLプレーオフ・ファイナル。「応援のチカラ」をあらためて感じた試合だった。




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