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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



ラグビー・日本対スペイン(2005/11/5 14:00 秩父宮ラグビー場)


6月の日本対アイルランド戦以来の秩父宮。だいぶ格下のスペイン代表との対戦だったので、勝負よりも、ラグビー日本代表にとって初めとなる外国人ヘッドコーチ、エリサルド氏の元、どんなラグビーが展開されるのか、という内容への興味が大きかった試合だった。

しかし、2011年ラグビー・ワールドカップ日本招致カウントダウンマッチ、日本代表対スペイン代表戦は、日本代表が勝利をおさめたものの、かなり期待はずれに終わった。

再来年2007年にフランスで開催されるワールドカップを視野に入れた日本代表の顔ぶれは、ずいぶんとフレッシュになっていた。しかし、そのためか、試合の序盤からミスが目立った。攻撃ではボールが手につかず、守備ではタックルが高く、甘かった。そのため、前半はスペインにリードされる展開となった。

リードされた日本は、強豪相手には絶対に通用しないモールからのトライなどで逆転。SO廣瀬は難しい角度のゴールを決め、試合の要所を締めてくれた。そして、後半終了間際には、WTB小野澤が、いかにも小野澤らしいスピードと機敏さと粘り強さをみせてのトライを決めた。

この日、秩父宮を訪れた11465人の観客は、廣瀬のキックと小野澤のトライがなかったら、相当な欲求不満をもって帰路に着くことになっただろう。2人のおかげでどうにか溜飲をさげることができた。

今月11月17日には、アイルランドで2011年大会の開催地の投票が行われる。秩父宮ラグビー場のVIP席で、この試合を観戦し、競技場の雰囲気を体験した国際ラグビーボード(IRB)の関係者たちは、日本でのワールドカップ開催に、期待をもっただろうか。それとも、不安を抱いたか。

試合前のセレモニーで森喜朗日本ラグビー協会会長が、「最後の最後に同点トライを目指す気持ちで、残りわずかな期間の招致活動に臨む」という意気込みを発していた。

小野澤のトライは、2011年ラグビー・ワールドカップ日本開催に届いたのだろうか。



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