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竜の末裔 第87話

2009-04-05 | 小説
「あぁっ!」
マオの悲痛な声が聞こえる
「ぶち切れレベル2・・・かな。」
サーガがつぶやく。
と同時にマオの肩を掴んでいたはずの逆立ち髪が、店の扉ごと外に吹っ飛んで行った。
悪漢の手から開放されたマオは、店の奥に走って逃げる。
同時に外から、棍棒で肉塊を叩くような音が響き始めた。
ブランとサーガが外にでてみると、倒れた逆立ち髪の上に馬乗りになり、無言で殴り続けているフェンの姿があった。

「やっぱりレベル2だな。当たっただろ。レベル2はだとしゃべらなくなるんだぜ。」
「・・・止めなくて大丈夫か?あれでは死んでしまうぞ?」


そのとき、罵声と共に色眼鏡がサーガに殴りかかってきた。
何が起きたか理解できず、今まで店の中で呆然としていたが、ようやく正気を取り戻したらしい。
「俺様をご指名?では少々相手してやるよ。」
色眼鏡の一発を軽々と避けたサーガは、なにやら口の中でつぶやき始めた。

「数多を欲し、食らう貪欲な者よ。供物を捧げよう。」
バランスを崩した色眼鏡のダウンジャケットを掴んだ。
「燃えろ!」
色眼鏡のダウンジャケットが、サーガの掴んだ部分から勢い良く燃え上がり始めた。


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