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竜の末裔 第105話

2010-06-20 | 小説
知ってるなら話が早い!一番手柄となるブランは俺たちがいただくぞ!」
スコルピオが一番左端の男に話しかけた。
砂漠のど真ん中で軽装とはいえ甲冑を身につけた戦士風の男が、これに応じる。
とはいっても首から上はさわやかな好青年である。
イェンロンで流行している球技、シューキューの格好でもしたらさぞかし女性人気があることだろう。
「好きにしろよ。俺はあの銀髪の少年に用がある。」
そういうと背から馬鹿でかい剣を引き抜き、フェンのほうを指し示した。
「えー、じゃあ僕はあの黒いやつなの?」
真ん中で目深にフードを被っていた人物が不満そうに声を上げる。
高い声、男のものではない。
フードを煩わしげに後ろにやると、年端も行かぬ少女の顔がそこにはあった。漆黒の闇を思わせる髪は全体的に短くまとまっているが、前髪だけは瞳の上で真一文字に切っている。
「やっぱり僕が貧乏くじか・・・。でもあいつ、一番幸せそうだからむかつくな・・・」
「では決まりだね。」
スネークが銃を構え、フェンらに向け発射した。
銃弾は発射直後に分散し、無数の礫となり襲い来る。
「ショットガンか!」
すんでのところで3人は別方向に回避した。
「ショーの始まりだ!」


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