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不思議な事件簿 ~ハーメルンの笛吹き男~

2006-07-01 | 不思議な事件簿
1284年のことです。
ドイツでは、ネズミが大量発生していました。
ネズミは様々な病気を運んでくるため、人々はどうにかしてネズミを駆除しようとしていました。
しかしどんな方法も効果がなく、人々は困り果ててしまっていたのです。

ドイツ中央部の街、ハーメルンでもネズミの害は広がっていました。
そんなとき、ハーメルンに1人の男が現れました。
道化のような格好をしたその男は、町長を訪ねてこう言いました。

「ネズミが大量に出て困っているようですね?
 どうでしょう?
 私がネズミを退治したら私に報酬を払ってくれるというのは?」


そう言って男が町長に提示した値段は決して安いものではありませんでした。
しかし、町民と話しあった結果、もし男が本当にネズミを退治できたら言うとおりの報酬を渡すという結論になったのです。

そう男に伝えると
「では今から退治します。
 くれぐれも約束は守ってくださいね。」

と言って男は街の真ん中にある広場へ向かいました。

広場で男は懐からおもむろに笛を取り出すと吹き始めました。
すると、町中からネズミが集まってきたのです。
そこで男が笛を吹きながら川のほうへ歩いていくと、まるで何かに取り付かれたかのようにネズミたちは男のあとをついていきす。
男は川の中に腰の深さまで入りました。
あとからついてきたネズミたちも次々に川に飛び込み、溺れ死んでしまったのです。

人々はネズミがみんないなくなったので喜びました。
しかし、町民は男に金を払うのが惜しくなります。
そこで、男には金を払わないことにしました。

次の日、男が報酬を受け取りに来ると町長は言いました。
「あんたなんかにそんなことを頼んだ覚えはない。帰ってくれ!」
これを聞いた男は激怒し、
「あなた方のやり方はよくわかった!
 しかし、報酬は払ってもらうぞ!!」

そういい残して去っていきました。

さらに次の日、あの男が再び広場に現れました。
しかし、先日とは別人のように怖い顔をしています。
そしてまた笛を吹き始めました。
すると今度は少年少女が集まってきました。
4歳くらいの小さな子から18歳の娘まで、町中の子が集合しました。
みんなうっとりとして男の演奏に聞きほれているようです。
中には踊りだす子もいました。

男は笛を吹きながら歩きはじめます。
すると子どもたちもその後をついていきます。
大人たちはびっくりして、どうにか子どもたちを連れ戻そうとしました。
しかし、子どもたちには大人の声は届かないようです。

「約束どおりの金は払うから!だから子どもたちを連れて行かないでくれ!!」

町民たちは口々に懇願しましたが、男は笛を吹き続けました。
やがて、男と子どもたちの行列は町外れの丘にある処刑場まできました。
すると突然、男と子どもたちは消えてしまいました。

親たちは嘆き悲しみ、必死で我が子の行方を探しましたが何の手がかりを得ることもできませんでした。
いなくなった子どもたちを偲んで、ハーメルンには今でも音楽が禁止されている場所があると言うことです。



非常に有名な童話である「ハーメルンの笛吹き男」です。
ただの童話ではなく、実際にハーメルンでは子どもたちがいなくなっていたようです。
1284年6月26日、ハーメルンの町から130人の子どもたちが忽然と姿を消しました。
当時、何が起こったのかを知る人はなく、多くの研究家がなぜ子どもたちがいなくなったのかを調べています。
ペストなどの伝染病が流行したという説、若者たちが新しい街を作るために大量にハーメルンを出て行ったという説、十字軍などの戦闘に借り出されていったという説など様々な説がありますが、これという決定打はないようです。
現在のところ、新しい街を作るために移民していった説が有力らしいです。

きっとみんなで盗んだバイクで走り出したんだよ。
そういう年頃だもの。(適当)

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