別 胡 説 八 道!

    真 是 豈 有 此 理!

組織選挙、まっぴらごめん!

2005-08-31 01:00:01 | 選挙
 「お茶をもらって、便所を借りよ」

 自民党衆議院議員の秘書となった大学時代の同級生が、先輩秘書から仕込まれた選挙時の鉄則です。支持者とおぼしき有権者から自宅に招き入れられ、お茶を出してもらい、便所に行きたくなるほど長居する。つまり、じっくり話し込む。

 でも、実は相手を丸め込んで、オヤジと呼ぶ候補者への投票を確約させる。これができて、ようやく一人前の秘書へ道のりが始まるというわけです。
 
 自民党をぶち壊す、改革だと叫んでも、今なおやっていることは、相変わらずのドブ板選挙そのものですね。一人、興奮して、すでにアッチに行ってる感じ。
 
 そういえば、選挙近しといわれたかつて正月2日に、突然、現職議員が家に電話してきて、「おい、今から行くぞ」と言って自宅に押しかけ、父親に一方的になんだかんだと熱っぽく語っていったことがありました。

 その間、秘書兼運転手はエンジンを止めた車の中で、寒さをじっとがまん。見るに見かねて家に上がるよう誘っても、絶対に応じませんでした。秘書も、何を考え、議員に仕えているんでしょう。やはり運命共同体として、甘い汁をお裾分けしてもらっているから、辞められないんでしょうか?

 代議士秘書となった同級生も、20代からけっこう羽振りのいい生活していたな。ついでに権力を傘に、怪しげなことにも数々、手をそめ、ついにある日、夜逃げしましたけど。

 ちなみに、我が家に上がり込んだ議員は帰りぎわ、私にも声をかけ、「一票、入れてね」。もちろん、そいつの名前は書きませんでした。

 アメリカ大好き、おまけにナショナリズムむき出し。郵政民営化を踏み絵とする意地汚い選別。イエスかノーの二元論的議論を一方的に押しつけ、そのくせ相手から突っ込まれれば、「人生いろいろ」と逃げまどう。そんな輩がこれから出来ることといえば、独裁政治でしょうか。もし、そうなら、おー、怖です。

 それにしても、不思議でならないのが、組織選挙。記名投票でもあるまし、最後は閉じられた空間で、たった一人、誰にも盗み見られずに自分が選んだ候補者を記名できるというのに、この時点においても企業や組織に忠誠や義理を果たす不可思議です。
 
 投票日間近になると、けっこう電話がかかってきます。もちろん、決まってます、投票をお願いという内容です。いずれの返事も、「ハイ、ハイ」です。でも、魂は売りません。金をくれないから? そうかもね、だってご主人は奴隷に金なんか払わないでしょう。でも、それ以前に、私は奴隷じゃないですから。

 ここらで、奴隷根性からそろそろ脱却すべきでは。

「尊敬」が泣いている

2005-08-24 23:55:46 | 選挙
 政治家が発する言葉は、なぜこんなにも重みがないのか。
 
 自民党が衆院選岐阜1区に、野田聖子氏への対立候補として送り込んだ佐藤ゆかり氏の発言。
 野田氏について、「大変尊敬申し上げております」(毎日新聞 8月20日)

 岡山3区では、平沼赳夫前経産相の対立候補となる阿部俊子氏の発言。
 「平沼先生のことは非常に尊敬申し上げている」(共同通信 8月20日)

 尊敬なんて言葉、軽々しく使ってほしくないね。一般社会では、こんなふうに使わない。やっぱ、自分たちは特別だという意識の裏返しか。

 選挙では政策論争が要になるというのに、劇場選挙に徹して謙虚な性格をアピールしたいんだろうか?
 
 ま、「感動」を連発する人がリーダーだから。「尊敬」も安っぽい言葉になってしまった。

自分が決意したからといって、なぜ国民も覚悟を決めなくてはいけないのか? 

2005-08-22 22:34:19 | Weblog
 小泉首相を中心とする独裁的権力層が、ついに本性を表した。

 郵政民営化法案に反対した自民党衆議院議員を落選させるために、小泉は「刺客」を全国各地の選挙区に放ち、ワイドショーが中心となり今回の選挙はおもしろいなどとあおりたてている。

 しかし、「刺客」を放った小泉の狙いは、郵政民営化法案に反対した自民前職の追い落としだけだろうか。そんな疑問を感じさせる演説があった。

 小泉を支える経済財政、郵政民営化担当の竹中平蔵大臣が8月17日、大阪でこんな演説をしたと産経新聞が伝える。

 「私は総理の覚悟についていく。国民も覚悟を決めなくてはいけない」。

 竹中が小泉についていくというのは勝手。どこまでもついていけばいい。誰も止めはしない。できるなら、地の果てまでついていって、二度と戻ってこないでほしい。

 しかし自分が小泉の覚悟についていくと決断したからといって、なぜ「国民も覚悟を決めなくてはいけない」のか? 自分の決意を、他人に押しつけるんじゃないよ。

 最初の標的となる郵政民営化反対の衆院前職を落選させた後、刺客に命じる新たなミッションは自分の政策に反対する国民への有無を言わせない押しつけではないだろうか。

 なにしろ意見の多様性を認めない発言を繰り返してきた人物たちである。竹中の大阪での演説には、小泉政権の選挙後のシナリオが露呈したように聞こえてしかたがない。

時代とともに、人や世の中は進歩するとは限らない

2005-08-17 05:53:19 | Weblog
 「目的は手段を浄化しうるか」

 これは埴谷雄高氏が深く考察した命題です。若い人にとっては、なじみのない言葉かもしれません。しかし50代以上の人にとっては、説明する必要はないと思います。

 すでに30年以上も前に提示されたこの言葉が、今回のドタバタ政治状況を見せつけられる中で、くっきりと浮かんできました。

 そして、あの人、もちろんこの国の首相ですけど。あの人がこの命題を深く考えたのだろうかと、一瞬、疑問が浮かんだけど、すぐにそんなこと考えるような器じゃないと思いました。

 あの人を直接知る人からいろいろ聞くにつれ、「目的は手段を浄化しうるか」という命題どころか、言葉自体も知らないだろうと思うようになりました。

 なにしろ、あのひとりよがりの思いこみの激しさです。勉強、してこなかったんだろうと、こちらも負けずに激しい思いこみで結論づけるようになりました。

 政策とか政治思想の有無や問いただしはまったく無関係に、権力志向ムンムンの輩を「刺客」として徴用し、国会採決での有利さだけを目指し集票マシーンとして使おうという手法は、目的のためには手段はまったく関係なしということでしょう。

 選ばれたという自負からか、高揚した表情を浮かべる「刺客」たちを見ていると、ミニ小泉に見えてしかたがありません。

 記者に囲まれての会見を見ていると、すでに受け答えはあの人にそっくりです。質問内容にはまったく耳を傾けず、ひたすら自分の思いだけを一方的に口にする姿勢を、すでに身につけています。

 「時代とともに。人も世の中も進歩するとは限らない」
 政治思想史の講義で学んだこんな言葉が、頭をかすめました。

 今は、まさに、後退ですね。

過激な言葉ににじみ出る、むなしさ はかなさ

2005-08-08 18:22:53 | Weblog
<熱烈祝賀小日本挨原子弾60周年>

<先把全日本的男人殺光,再把全日本的女人奸光,再殺!>

 上記の中国語を日本語に訳さなくても、意味はわかると思います。

 8月13日(第2次上海事変)、8月15日(日本降伏)、9月3日(抗日戦争勝利)、9月18日(柳条湖事件)というように、抗日戦争勝利60周年の日々が近づきつつあることが関係しているのでしょう。

 中国の掲示板には、日本へのさまざまな感情的批判、罵詈雑言がまたまた飛び交い始めています。

 中国人の日本への怒りや批判が今もっておさまりきらないことは認識できるが、こんな口汚いののしりを書き込んでほざいたところで何の効果もないことを、中国人、とりわけ、若者たちは知るべきではないでしょうか。

 「自らの現代社会への不満を日本に転嫁してののしっても、日本人にその声が届かないばかりか、反発を招いたり無視されるだけということを、今の若い中国人は理解できない」と、述べる中国人もいます。

 ましてやここ1、2年のうちに、これまで中国と深く関わってきた日本人が、中国との関わりを受け身ではなく能動的に避け始めたことを危惧する中国人の声も、何度か聞く機会がありました。

 日本への批判はいっこうにかまわないが、あざけりが過激になればなるほど、彼らのむなしさ、はかなさがより鮮明ににじみ出ているという確信に近づきつつあります。