北京映画製作所(北京電影製片廠)の中国人スタッフの話。
陳凱歌や張芸謀を始めとして、中国の名だたる映画監督たちがもっとも欲しがっていたのがアカデミー賞外国語映画賞。
羨望の賞を、日本の「おくりびと」が受賞したことに、彼らがどれほど悔しがっていることか。
中国映画人がアカデミー賞外国語映画賞を狙いだしたのは、10年以上も前からのこと。ひたすら受賞狙いで、躍起になって映画を製作してきたが、見事に抜かれた。
「おくりびと」の制作費は、現在の映画作りの常識から考えると、かなりの低予算映画。
ところが名声と金銭狙いで、欲望に取りつかれた人々とともに日本以上の莫大な金額を制作費につぎ込み、話題を集めるため人気俳優を起用し、受けを狙ってあれやこれやのストーリー展開。
その結果、狙い続けたアカデミー賞外国語映画賞はいまもって受賞できない。
世界各国で中国映画に関心を寄せる人たちが求める中国映画は、日本でいえばサスペンスドラマ、あるいは時代劇のようなものではない。
そんな安っぽい内容ではなく、これこそが中国人しか製作できない中国の内実を描いた映画であること。
ただし、頂点に立つという野望に取りつかれた制作者には、冷静に物事を考えられなくなっている。これが中国映画界のすべての現状ではないが、確実に蔓延する「病」だ。
陳凱歌や張芸謀を始めとして、中国の名だたる映画監督たちがもっとも欲しがっていたのがアカデミー賞外国語映画賞。
羨望の賞を、日本の「おくりびと」が受賞したことに、彼らがどれほど悔しがっていることか。
中国映画人がアカデミー賞外国語映画賞を狙いだしたのは、10年以上も前からのこと。ひたすら受賞狙いで、躍起になって映画を製作してきたが、見事に抜かれた。
「おくりびと」の制作費は、現在の映画作りの常識から考えると、かなりの低予算映画。
ところが名声と金銭狙いで、欲望に取りつかれた人々とともに日本以上の莫大な金額を制作費につぎ込み、話題を集めるため人気俳優を起用し、受けを狙ってあれやこれやのストーリー展開。
その結果、狙い続けたアカデミー賞外国語映画賞はいまもって受賞できない。
世界各国で中国映画に関心を寄せる人たちが求める中国映画は、日本でいえばサスペンスドラマ、あるいは時代劇のようなものではない。
そんな安っぽい内容ではなく、これこそが中国人しか製作できない中国の内実を描いた映画であること。
ただし、頂点に立つという野望に取りつかれた制作者には、冷静に物事を考えられなくなっている。これが中国映画界のすべての現状ではないが、確実に蔓延する「病」だ。