別 胡 説 八 道!

    真 是 豈 有 此 理!

だから、相手にされない

2011-04-13 21:32:04 | Weblog
政治家の発言は、まったく重みがないと痛感させられます。実に低レベルな地平で巣くっていることを露呈させています。

「俺は最初からチェルノブイリ並みの事故だと思っていた」

鳩山由紀夫前首相の事務所での小沢一郎氏の発言です。

報道では、福島第1原子力発電所で発生した事故から1カ月以上経過して、事故評価がチェルノブイリと同じ最悪の「レベル7」に引き上げた政府の対応についてだそうです。

この発言、いわゆる「あと知恵バイアス」でしょうか? 後から知ったにもかかわらず、前から知っていたぬけぬけと言いはり、自分を過大評価する、あるいはさせる傾向がいちじるしく強いと思われます。

その上、親しい議員に対し、こうも発言したと伝えられています。

「福島第1原発は夏までに収束するのか。俺ならいくつも手はある」

放射性物質と同じように、自己愛は異常なほど高レベルのようです、待ったなしの事態に直面しながら。

同じようにあきれかえるのは、東京電力の清水正孝社長です。13日の記者会見での発言です。

「レベル7の御評価をいただきました」

福島原発の事故がチェルノブイリ原発事故と同じ最悪の「レベル7」に引き上げられ、絶望の淵に追いやられている人たちが多数いるというのに。

緊迫感や責任感をまったく感じさせず、事故収束に指導力を発揮する気がないようです。原発事故の原因企業であり、解決に向けて取り組まなければならない責任を負っている企業の最高責任者としては、まったく不適格な人物だと感じさせます。

過去、東電の最高責任者は原発関連の不祥事で引責辞任というケースが多いのですが、今回もまた前例が繰り返されることになりそうです。

変わらない体質

2011-04-12 05:20:41 | Weblog
福島県の佐藤雄平知事が東京電力の清水正孝社長が福島県庁を訪れたことに対し、「謝罪に来たとは聞いていない」と不快感を示したと報道されています。

確かに、ニュースを見る限り、あの発言や態度では謝罪とはとうてい受けとめられないと思いました。現地に行ったという既成事実を作るために動いたに過ぎないとしか感じられません。

清水社長がまず最初にすべきことは、福島第1原子力発電所の事故発生で日々の生活を破壊され、将来の展望さえ持てない奈落の底に落とされてしまっている被災者の人たちに直接会って、謝罪し続けることだと思います。

ところが、清水社長は記者団の質問に、「近々のうちに予定をつくるつもりだ」と、そっけなく、実に悠長に述べるだけでした。緊迫感どころか罪悪感、問題を解決しようとする意欲などもまったく持っていない様子です。

謙虚になれないのでしょうか? この発言を聞いて、思い出したことがあります。

「あそこは特別だからな。常識が通じないことが多い。耐えろ、ひたすら耐えろ。耐えて、聞き出すんだ。怒りを押し殺して取材してこい」

駆け出しの時期、東電を取材するにあたって、先輩からこう忠告されました。

確かに、相手は傲慢、横柄、高慢。正直、頭に来ましたが、先輩の忠告通り、怒りだけは抑え込みました。ま、電力会社だから高圧的かと受け流すように。

しかし、こういう思いもありました。二度と取材したくない会社だ。

体質はまったく変わっていないようです。

変わる事態

2011-04-05 00:26:02 | Weblog
高田渡氏の歌に、『値上げ』という歌があります。

「値上げは ぜんぜん考えぬ」に始まって、「なるべく値上げはさけたい」「値上げするかどうかは検討中である」と、歌詞がしだいに変わっていきます。

そして、「値上げの時期は考えたい」「近く 値上げもやむを得ぬ」へと変わり、ついに「値上げにふみきろう」と決断が下されます。

作詞は有馬敲(たかし)さんです。

東京電力福島第一原子力発電所の事故に対する政府、経済産業省の原子力安全・保安院、東京電力の記者会見、さらに原発関連の学者などの予測を聞いていると、『値上げ』の歌詞を思い出してしまいます。

政府、原子力安全・保安院、そして東電からの発表、学者などの話、いずれにも説得力が感じられません。

機械的な言葉遣いや語り方、話す本人のうつろな表情、ぞんざいな態度など、さまざまな要因が重なっていると思います。

当初は、あまり影響がないという話から、しだいに緊迫感が増し、事態は変化してきました。

先日は、福島第一原子力発電所の周辺の海水から、法律で定められた基準値の4385倍に当たる放射性のヨウ素131や高濃度の放射性ヨウ素が検出されました。

ところが、それでも原子力安全・保安院は、「半径20キロの範囲は避難指示が出され、漁業は行われていないうえ、今後、海流で拡散するため、海産物を通して人が摂取するまでに相当薄まると考えられる」と、無表情で発表していました。

これ、一般的な物言いでは、「海水で薄まるから問題ないよ」と解釈できます。

ところが、ついに、福島第一原子力発電所から放射性物質を含む汚染水の海への放出です。東電は「健康には影響はない」、原子力安全・保安院は「大きな危険を回避するため」としています。

この傾向から考えると、深刻、危険、はたまた避難、退去、そして手立てがないと決断されないとは言えないのでしょうか。

じゅうぶんな説明もないまま、政府は「冷静な対応」をと求めるだけです。これでは、火に水ではなく油を注いでいるだけです。

短歌

2011-04-03 02:17:14 | Weblog
寺山修司氏
マッチ擦るつかのま海に霧深し身捨つつほどの祖国はありや


塚本邦雄氏
日本脱出したし皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も


道浦母都子さん
一生を棒に振りたるひと夜さえ思い返せば影絵のごとし