『斬(ざん)』

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「差別」の意味を考える

2006年03月18日 | 想った事、感じた事
■副題:「さてつ」と「キャベツ」

『斬(ざん)』:「詳しくは Web で!」という差別』には、たいへん濃いリアクションをたくさん頂き、とても嬉しいです。
[参照]
はてなブックマーク - 『斬(ざん)』:「詳しくは Web で!」という差別
:fellows: - 50歳のデジタル・ディバイド
明日は明日の風が吹く - 「詳しくは Web で!」という差別 [『斬(ざん)』]
無題ドキュメント - クウちゃん見たさにパソコンを買う時代になるのかな
まなめはうす:ニュース
夜の魚は干物になりました。: テレビとネットと環境と・・・
あれとかこれとか (Lefty):なぜ「詳しくは『 Web』 で!」なのか

などなど。特にはてなブックマークでは、コメント率が非常に高い。思ってた以上の反響です。そこで、これらのご意見、感想等を含めて感じた事や、思ってる事を書きたいと思います。

まず、副題にある「さてつ」と「キャベツ」ですが、なんのこっちゃと思ってる方が多いかと思いますが、これは「差別」のイントネーションをどう捉えるかということです。

差別】goo 辞書より

(1)ある基準に基づいて、差をつけて区別すること。扱いに違いをつけること。また、その違い。
(2)偏見や先入観などをもとに、特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。また、その扱い。
・差別には、意味が3つあるようですが、この中の2つを取り上げます。

(1)=「さてつ(砂鉄)」

(2)=「キャベツ」


と同じイントネーションだと思います。ここからは表現がややこしくなりますので、

(1)を「さべつ」

(2)を「サベツ」

の意味で表記しますね。

で、『「詳しくは Web で!」という差別』での「差別」は、どっちの「差別」か?という点。
 実は記事を書いたときのタイトルでは、「差別」の部分はまだ決めていませんでした。つまり『「詳しくは Web で!」という (ほにゃらら)』とカッコ部分は適切な言葉が見当たらなかったのです。そして、あえて「差別」をインパクトを与える意味で選び、入れました。

 記事を読んで気が付いた人もいるかもしれませんが、文中には「差別」という単語は一つも出てきません。つまりは、タイトルで先入観を与えたという事です。

 それは、多くの人(オレもそうですが)にとって、「差別」と書いてあると、「サベツ」(例:人種差別など)のほうを、思い浮かべ、「さべつ」(差をつけて区別するほう)と読む人は少ないという結果ではないでしょうか。

 で、改めて、「さべつ」の方で、タイトルを読んでみてください。そのイメージで記事を読み直すと、読んだ感想が、ずいぶん違うんじゃないでしょうかね?(オレだけ?)

 と、実は、これは全て後付な考えでして、実際に記事を書いたときは「サベツ」のほうで、書いています。しかし、自分で辞書を引いて「さべつ」で読んだ時に、『この記事のタイトルの「差別」は「さべつ」の方です。』と、誤魔化そうかなって考えました。つまり、なぜそうしようかと思ったかと言うと記事文中には「サベツ」の意味で断定してないからなんですよね。表現には「サベツ」な部分もありますが。

 ということで、この記事を「さべつ」で読んでみて、まだ「サベツ」と感じますでしょうかね?って、問いかけてみたいです。

 で、「詳しくは Web で!」という、CM での表現は、数々のご意見から厳密に言えば「サベツ」では無いと、思うように今はなっています。ただ気になるのは、
ネット環境を持たない母親曰く「PCやらない人は要らないのね」
はてなブックマーク - toyaのブックマーク/ 2006年03月16日より
のコメント。理屈では「サベツ」ではなくても、そう感じる人達が実際存在して、興味を持った人達が、不満を抱いていたとしたら、それが果たして CM として、どうなのか?と言うのが引っ掛かります。感情で「疎外感」を与える事が CM として、いいのか、悪いのか。もしメーカーなら、その切り捨てられたような「疎外感」は、その後の他の商品にも、影響しないのかな?と感じたものです。今回のリアクションでも、「サベツ」かどうか微妙と感じてるコメントが見受けられます。

 オレも以前、某 CM で、その疎外感を存分に味わって、記事にも書いているのですが、未だに忘れる事は出来ず、ちょくちょく様々な場面で、書いています(あえて今回、その記事へのリンクはしませんが)。TV CM の与える影響と言うものを、もう少し考えた方がいいのではないか?と警鐘を鳴らしたいですね。

 あ、今思いついたのだけれど、記事タイトルを『「詳しくは Web で!」という疎外感』にすると、一番ぴったりしますね。でも、それだとこれほどのリアクションは望めなかったでしょう。「差別」という単語のもつ重さみたいなものを感じます。

 最後に当該記事に出てきた知り合いについてですが、40代の女性と言うことだけお伝えしておきます。