『斬(ざん)』

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ネットのバーチャルは打ち上げ花火の切なさ

2006年02月17日 | 想った事、感じた事
 ネットはバーチャルという基本スタンス。それと乖離するネットはリアルなスタンスな方々。ネットには、今、二つの世界が混在している。

 ネットがバーチャルな立場な方々は、リアルでは無名な人が多い。でもネットでは、そんな無名な人が、時に世間で見れば小さいけど、個人から見たら大きなコミュニティの、ちょっとした人気者になり注目を集めることもある。それは、とても楽しく嬉しいサプライズ。たとえそれが幻想だと分っていても。否、分っているからこそ、ネットはバーチャルだと言い切れるのだろう。遊び心でちょっとした優越感を得られる場所。そんな居場所があれば、それはとても大切で貴重な場所なんだ。

 しかし、ネットにリアルを持ち込むと、そこには人気者がより人気者となるためのツールとしてネットが利用される。元々才能のある人たちが、さらに表現する場を得て、水を得た魚の如く、その才能を伸ばし有名になって、さらに人気者となっていく。

 それは、バーチャルな立場な方々にとって、居場所を無くされる危険を感じる。リアルの上下関係をそのまま持ち込まれてしまうから。そして遊び場が失われれば、また違う遊び場を探さなければならない。しかし、ここよりいい環境なんて今のところ存在しない。

 バーチャルな立場な方々にとって、ネットの繋がりは儚いモノ。そこにあるのは、その時の一瞬一瞬の刹那を共有する面白さである。たとえ、長い間交流してきた相手がいたとしても…… 

 打ち上げ花火のような、ひとときの輝きを大事に大事に、何回も何回もこれが最後となるかもしれない花火を打ち上げる。

 それは、儚くも一期一会の最大のエンターテイメントである。

 さー、明日はどんな花火を打ち上げようか!