高校2年生のミノ君は、小学校の頃から不登校を繰り返しています。
去年の今頃は、数ヶ月間登校出来ず、進級が危ぶまれていましたので、
私もかなり心配しました。
その後立ち直り、今年は順調に登校していたのですが、
最近また、学校に行ったり行かなかったりしているそうです。
先日もお母様から
「ミノは、最近、何に対してもやる気が無くて困っています。
勉強をしないから、学校の勉強に付いて行けず、
学校に行けないのは、その所為もあると思います。
どうか、励ましてあげてください。」と連絡を受けました。
う~ん、困ったなぁ どうしたら良いんだろう。。。
学校に行かない日でも、レッスンには来てくれるミノ君。
ピアノや音楽が好きなこともあるとは思いますが、
私と、テニスの話をしたり、他愛の無い話をするのも、
ミノ君にとって、リフレッシュになっているのかもしれません。
そんなリフレッシュの時間であるレッスン中に、私が勉強の話や、受験の話をしたら、
ミノ君の気持ちは、益々ふさぎ込んでしまうんじゃないかな。。。?
そう思った私は、いつも通りのレッスンをすることにしました。
ミノ君は、何故かニコニコとレッスン室に入って来ました。
私は、いつも通り軽くお喋りをしながら、ミノ君の様子を覗ってみました。
何時もより、ずっと機嫌が良さそうです。
そこで、宿題を1回弾かせてみました。
確かに、あまり練習をした感じはしません。
「ミノ君、今週は練習したのかしら?」
「ええ、まあ。 はるか昔に、やったような気がします」
「はるか昔って、4歳頃?」
「あはは それよりは最近です。」
「じゃあ、君に7分だけ時間を上げるから、この1ページを自分なりに練習して。」
そう言って、私はミノ君の傍を離れて、ソファーに座りました。
(続く~)