キャンディキャンディ

知的財産法判例集を読んでいます。

これ、結構面白いケースが掲載されていて興味深いです。

パラパラと見ていると、突然見慣れた絵が！！
アニメ「キャンディキャンディ」の主人公、キャンディがアードレー家に初めて行ったときのひとコマ等、キャンディの絵が出てきました。

キャンディキャンディと著作権に何か関係が！！
このマンガには原作者の水木さんと作画担当のいがらしゆみこさんがいるのですね（私はいがらしさんのマンガだと思ってたのですが）。そして、このキャンディキャンディのイラストを使った商品化等に関して、マンガを描いたいがらしさんが原作者の水木さんの許可を得ることなく、グッズの販売許可をしたことが問題だとして、原作者の水木さんが訴えて、最高裁まで争われた事案です。

結局、最高裁は、本件連載漫画（いかにも判例っていう感じですねえ）は原告作成の原稿を原著作物とする二次的著作物であるんだよ、と判断しました。そして、二次的著作物なんだから、たとえ絵を描いたのがいがらしさんだとしても、キャンディを描いた原画とかについて、原作者水木さんの許可無く複製したり、配布したりしてはいけないよ、そういうときは水木さんは差し止め請求できるよ、と判示したのでした。

この判例は結構有名なものらしく、漫画では言語的表現と絵画的表現は一体なんだよ、というところから出発し、だから、漫画に原作者がいて二次的著作物と評価できる場合には、原作者が漫画家と同様に著作権を取得するということになるんだそうです。

ただ、私なんか素人から見ると、”絵”だけ見ると、やっぱ漫画家の人の才能によって描かれたものなんだし、原作者の創造性から生み出されたというよりも、漫画家の創作的表現として別個独立の著作物としてみるべきなんじゃないかなあと思いますけど、どうなんでしょ？？

それにしても、キャンディキャンディの絵を見て、あのいじわるなイライザとニールの兄妹を思い出しました_(^^;)ゞ