連載のつもりが少し間が開いてしまいました。(汗)というのも、元データの修正に結構手間取ってしまったのです。(^^;)
それではいよいよ本題に入ります。
前々々回の「PMDファイルをメタセコイア上に読み込む。」で弱音ハクさん(あにまささん作・了解を頂いて立体出力向け改造を行なっています)のMMDモデルデータをMetasequoiaに読み込ませるまでを行ないました。
前々回の「立体出力可能な形状モデルに作り変え(その1)」 水も漏らさぬ良いモデルデータとは?では実際の作業にあたっての注意点を図解で説明していきました。今回はそれを元にハクさんの上着を立体出力化改造していきます。
Metasequoia上で改造する前に弱音ハクさんモデルから上服だけモデルデータを抽出しておきます。その結果以下のポリゴンモデルデータが取り出せました。
これに厚み付けを行ない前々回で説明した「水も漏れない」ポリゴンデータにするのですが、上服はなかなか手ごわいです。襟が折り返しになっていて見えにくい所で水漏れしやすくなっているからです。
そこで、このデータを三枚に下ろす、もとい「上服」「襟裏」「襟表」の3つに分解しそれぞれ別レイヤーに配置します。
上の例では後の作業のしやすさを考慮して3つのパーツの間をそれぞれZ距離で+10間隔に配置しています。
この時、各パーツを統合化した後でポリゴン選択がやりやすくなるように、3パーツとも同じ質感「服色」の参照から、「上服色」「襟裏色」「襟表色」の3つに分け、それぞれのパーツにそれぞれの質感を割り当てておきます。
その上で上服本体(襟を除いた部分)での作業を行ないます。この部分は別途裏地を作って厚みを作らなければなりません。
そこで抽出した上服本体をコピーして縮小をかけ、ポリゴン面方向の反転処理を行なって裏地にしてしまいます。その結果以下のようになります。
この裏地部分も別レイヤーに配置しパーツ分けしておきます。勿論新質感「上服裏色」を設定し裏地部分のポリゴンに適用しておきます。
上記の作業が出来れば袖部分(腕が通る所)を上服とくっつけます。
この際注意すべきは袖部分との接続ポリゴンは「上服」レイヤー側に作成し、質感も「上服色」とすることです。
これは後で裏地のみを選択して厚みを自由に調整できるようにするための布石です。
上服+上服裏が揃えば、それぞれを襟表及び襟裏と接続する作業を行ないます。
服の構造から行くと襟も服の延長線上にあります。従って表面の循環に従って「上服」→「袖裏」→「袖表」→「上服裏」の順に接続します。
その結果、最初の上服モデルデータは以下のように変貌します。
襟表が上服裏と接続する事により服全体の厚みが増してぼってりとしてしまいますが、この厚みが立体出力のために重要な要素となります。
厚みがないと立体出力は出来ません。厚みがあっても厚さが薄ければ、立体出力出来てもそこで崩壊する可能性があります。
立体出力した場合、ここの断面は厚さ何ミリになるかを想像して厚みを調整する必要があります。
一番厄介なのが服の襟先です。
MMDモデルデータの時と同じ厚さで出力してしまうと薄すぎて折れることは間違いありません。ここは元モデルの雰囲気を壊さずに厚みを付けて強度を確保します。
・・・・・・・・・・
ここまではMMDモデルデータの修正を行なってきましたが、現状のモデルデータのままではポリゴン数が少なすぎて立体出力時に物足りなさと言うかコレジャナイ感が発生します。
それは「ローポリゴンデータを立体出力するとカクカクの状態で作成されてしまう」ということです。
以下の画像は最初のMMDアバンドール(そむにうむ式初音ミク)の拡大撮影写真ですが、良く見ると髪の毛や腕にポリゴン面の名残が観察できます。このようにローポリゴンで出力するとポリゴンの不連続面が一目でわかる結果になります。今回のハクさんはできるだけ出力前のポリゴンを細分割して曲面は曲面らしく見せることを目標にしています。
そこで今回の上服作例モデルデータを統合化してMetasequoiaの曲面生成機能である「Cutmall-Crark曲面」を使って再分割度数4で分割したらこうなりました。
なんとなく丸く、なんとなく角がダルいです。このように自由曲面生成機能に頼り切ったままだと元のモデルのシャープさを損ないます。
この辺は今後の研究課題として、次はハクさん本体の改造に入ります。(^^)
追伸:
・「感覚」を「間隔」に修正。
・「職掌」を「縮小」に修正。(汗)
それではいよいよ本題に入ります。
前々々回の「PMDファイルをメタセコイア上に読み込む。」で弱音ハクさん(あにまささん作・了解を頂いて立体出力向け改造を行なっています)のMMDモデルデータをMetasequoiaに読み込ませるまでを行ないました。
前々回の「立体出力可能な形状モデルに作り変え(その1)」 水も漏らさぬ良いモデルデータとは?では実際の作業にあたっての注意点を図解で説明していきました。今回はそれを元にハクさんの上着を立体出力化改造していきます。
Metasequoia上で改造する前に弱音ハクさんモデルから上服だけモデルデータを抽出しておきます。その結果以下のポリゴンモデルデータが取り出せました。
これに厚み付けを行ない前々回で説明した「水も漏れない」ポリゴンデータにするのですが、上服はなかなか手ごわいです。襟が折り返しになっていて見えにくい所で水漏れしやすくなっているからです。
そこで、このデータを
上の例では後の作業のしやすさを考慮して3つのパーツの間をそれぞれZ距離で+10間隔に配置しています。
この時、各パーツを統合化した後でポリゴン選択がやりやすくなるように、3パーツとも同じ質感「服色」の参照から、「上服色」「襟裏色」「襟表色」の3つに分け、それぞれのパーツにそれぞれの質感を割り当てておきます。
その上で上服本体(襟を除いた部分)での作業を行ないます。この部分は別途裏地を作って厚みを作らなければなりません。
そこで抽出した上服本体をコピーして縮小をかけ、ポリゴン面方向の反転処理を行なって裏地にしてしまいます。その結果以下のようになります。
この裏地部分も別レイヤーに配置しパーツ分けしておきます。勿論新質感「上服裏色」を設定し裏地部分のポリゴンに適用しておきます。
上記の作業が出来れば袖部分(腕が通る所)を上服とくっつけます。
この際注意すべきは袖部分との接続ポリゴンは「上服」レイヤー側に作成し、質感も「上服色」とすることです。
これは後で裏地のみを選択して厚みを自由に調整できるようにするための布石です。
上服+上服裏が揃えば、それぞれを襟表及び襟裏と接続する作業を行ないます。
服の構造から行くと襟も服の延長線上にあります。従って表面の循環に従って「上服」→「袖裏」→「袖表」→「上服裏」の順に接続します。
その結果、最初の上服モデルデータは以下のように変貌します。
襟表が上服裏と接続する事により服全体の厚みが増してぼってりとしてしまいますが、この厚みが立体出力のために重要な要素となります。
厚みがないと立体出力は出来ません。厚みがあっても厚さが薄ければ、立体出力出来てもそこで崩壊する可能性があります。
立体出力した場合、ここの断面は厚さ何ミリになるかを想像して厚みを調整する必要があります。
一番厄介なのが服の襟先です。
MMDモデルデータの時と同じ厚さで出力してしまうと薄すぎて折れることは間違いありません。ここは元モデルの雰囲気を壊さずに厚みを付けて強度を確保します。
・・・・・・・・・・
ここまではMMDモデルデータの修正を行なってきましたが、現状のモデルデータのままではポリゴン数が少なすぎて立体出力時に物足りなさと言うかコレジャナイ感が発生します。
それは「ローポリゴンデータを立体出力するとカクカクの状態で作成されてしまう」ということです。
以下の画像は最初のMMDアバンドール(そむにうむ式初音ミク)の拡大撮影写真ですが、良く見ると髪の毛や腕にポリゴン面の名残が観察できます。このようにローポリゴンで出力するとポリゴンの不連続面が一目でわかる結果になります。今回のハクさんはできるだけ出力前のポリゴンを細分割して曲面は曲面らしく見せることを目標にしています。
そこで今回の上服作例モデルデータを統合化してMetasequoiaの曲面生成機能である「Cutmall-Crark曲面」を使って再分割度数4で分割したらこうなりました。
なんとなく丸く、なんとなく角がダルいです。このように自由曲面生成機能に頼り切ったままだと元のモデルのシャープさを損ないます。
この辺は今後の研究課題として、次はハクさん本体の改造に入ります。(^^)
追伸:
・「感覚」を「間隔」に修正。
・「職掌」を「縮小」に修正。(汗)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます