goo blog サービス終了のお知らせ 

読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「キラキラ共和国」

2018年07月10日 | 日記
小川糸(幻冬舎)

 前作「ツバキ文具店」が面白かったので、その続編である本書も手に取った。前作を知らないとちょっと唐突な感じもあるので、戸惑うでしょうから、前作から読んだ方が良い。なんせ主人公は新しい家庭を築いているのだから。その三人の暮らしぶりがうかがえるし、またまたご近所さんたちが登場するので懐かしいのでしょう。彼らの名前が一種のニックネームなのでちょっと混乱するかもしれない。

 内容紹介は
『「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。
バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。
みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子
亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、
大切な人への最後の手紙……。
伝えたい思い、聞きたかった言葉、
「ツバキ文具店」が承ります。

著者略歴
小川/糸
作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。同書は、2011年にイタリアのバンカレッラ賞、2013年にフランスのウジェニー・ブラジエ小説賞を受賞。『ツバキ文具店』は、2017年本屋大賞4位を受賞    』

・・・鎌倉に行きたくなる風景描写が良いですね。ほっこり気分になりたい方にお勧めです。


「東芝の悲劇」

2018年07月05日 | 日記
大鹿 晴明(幻冬舎)

 第一級のノンフィクションでしょう。
 結論は「トップに人を得ないと会社はつぶれる」ということか。

 内容紹介は
『虚栄。嫉妬。粉飾。責任逃れ。 社員20万人を擁する名門企業の、かくも無様なトップたち。 これは日本の悲劇でもある。 東芝崩壊の全真相がわかる、決定版・調査報道ノンフィクション。 粉飾決算、原子力事業の失敗、主力事業の切り売りと、 日本を代表する名門企業が瀕死の危機に瀕している。 東芝の凋落は、経済環境の変化や技術革新に対応できなかったからでなく、 強大なライバルの出現により市場から駆逐されたからでもない、と著者。 20年にわたり東芝を取材してきた著者が、 歴代社長の「人災」という視点から、東芝崩壊の全貌を生々しく描き出す。 権力に固執し、責任をとらず、決断できないリーダーたち。 これは今まさに、あなたの会社でも起きている現実かもしれない。 全サラリーマン必読! 第一級の調査報道にして衝撃のヒューマンドキュメント  

著者について

1965年、東京生まれ。早稲田大学法学部政治経済学科卒業。ジャーナリスト。著書に『ヒルズ黙示録 検証・ライブドア』(朝日新聞社)、『ヒルズ黙示録・最終章』(朝日新書)、『墜ちた翼 ドキュメントJAL倒産』(朝日新聞出版社)、『ジャーナリズムの現場から』(講談社現代新書)。『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』(講談社)で第34回講談社ノンフィクション賞を受賞。築地の新聞社に勤務   』。

・・・結論だけ読みたい人は「あとがき」?を読めばいいけど、全編読んだ方が数段おもしろいです。
東芝関係者でなくとも、おすすめです。

「リピート」

2018年07月05日 | 日記
乾くるみ(文芸春秋)

 実は、読み切れなかった。時間の問題ではなく「気力」の問題です。
 ちょっと冗長気味の展開。それにまあ、あり得ないお話についていけないこと。

 内容紹介は
『もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。

著者略歴
乾/くるみ
1963年、静岡県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業。98年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞して作家デビュー                』

・・・やはり最初の『イニシエイションラブ』の衝撃が大きくて、他まで手が出ない感じがする。あまり良い読者ではないね。すみません。

映画「エクスペンダブル2」

2018年07月02日 | 日記
アクション映画です。DVDを借りて見たもの。

内容紹介は
『シルベスター・スタローン監督・脚本・主演のもと、新旧アクションスターが集結して話題を呼んだ「エクスペンダブルズ」(2010)の続編。自らを「消耗品(エクスペンダブルズ)」と名乗る傭兵集団のもとに、東欧の山岳地帯に墜落した輸送機から積荷のデータボックスを回収してほしいとの依頼が舞い込む。それはごく簡単な仕事に思われたが、しかし、データボックスに記録された機密データを狙う凶悪な武装集団が現れて行く手を阻み、エクスペンダブルズは大切な仲間のひとりを失ってしまう。スタローンをはじめ、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレンらが再集結し、前作ではカメオ出演だったブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガーも本格出演。ジャン=クロード・バン・ダム、チャック・ノリスが初参戦する。スタローンは主演に専念し、「コン・エアー」「トゥームレイダー」のサイモン・ウェストがメガホンをとった』

あらすじ(ウイキペディアより引用)
『あらすじ[編集]
 バーニー・ロス率いる命知らずの傭兵部隊「エクスペンダブルズ」は、ネパールにて誘拐された中国人富豪の救出作戦を実行。激しい戦闘を繰り広げながら見事に成功させる。今回の作戦で一時的にチームから離れることとなったイン・ヤンと共に救出された富豪を中国に送り、アメリカに戻った一行だったが、メンバーの一人で新人のビリー・ティモンズは傭兵稼業になじめず、バーニーに早期の引退を申し出る。そんなバーニーの前に過去にヴィレーナの一件で仕事を依頼してきたCIAのチャーチが現れ、アルバニア山中に墜落した輸送機の積荷を回収する仕事を持ちかける。彼はバーニーらがヴィレーナで暴れたことで手に入れる筈であった金を失っており、その借りを返すためにこの仕事を受けなければバーニーらを刑務所送りにすると脅しをかけ、バーニーはやむをえず依頼を受ける。一行はチャーチの部下である女性マギー・チャンを加え、アルバニアの墜落現場に赴く。マギーの協力で、輸送機の残骸から積荷の回収に成功する。しかしその直後、同じく積荷を狙っていたジャン・ヴィラン率いる犯罪武装集団「サング」がバーニーらの前に現れる。ジャンが積み荷を渡すように要求したため一触即発の状態になるが、ビリーがサングに捕まっていることから、バーニーは抵抗せずに積み荷をジャンに渡す。しかし、ジャンらは引き揚げるときにビリーを殺害し、姿をくらました。バーニーは、ビリーが愛する女性のために自分で稼いだ金を送ろうとしていた献身的な青年である事を知り、仲間の仇を取るためにジャンの行方を探す。マギーから積み荷の中身を聞き出した事で、ジャンの居所をつかんだバーニーらはアルバニアへと向かう。サングに支配されたアルバニアのある村では、プルトニウムを掘り出すために住民が容赦なく連行され、弱ったものは殺害されていた。バーニーらは残された住民の悲惨な叫びを聞きながら採掘現場へと乗り込むが、タッチの差でプルトニウムを取り出し終えたジャンは輸送するために空港へと向かう。バーニーたちエクスペンダブルズにブッカーやトレンチ、チャーチも合流し、空港で壮絶な銃撃戦がはじまった 』

・・・ただただ豪華なキャスティングで、それのみ。アクションシーンを見てスッキリしたい人向け。
映画も「エクスペンダブル」かも。

「幕末史」

2018年07月02日 | 日記
半藤一利(新潮文庫)

 明治維新なんて、薩長の暴力革命をカッコよく位置づけだけで、本質は騒乱をニセの錦の御旗で権力奪取しただけ。こんな視点から見たら歴史はやはり勝者の”歴史”と言わざるを得まい。だいたい高校までの日本史で教わっているときに幕末はいつのまにやら「明治維新」になって文明開化だの鉄道が通っただの本当の細かなところをすっ飛ばすので真実が見えていないだろう。本書はこれをちゃんと書いていて目が覚める思いがするのだ。

 内容紹介は、ネットの感想を引用しよう。
『本書は、慶應丸の内シティキャンパスの特別講座として、2008年に12回に分けて行われた講義を文章にまとめたもの。このため、講談調とでも言いましょうか、ですます体で語りかけるような調子で論じられており、かなり読みやすい文章となっています。時代的には、黒船来航の1853年(嘉永6年)に始まり、大久保利通が暗殺され、参謀局が参謀本部となり、統帥権が確立した1878年(明治11年)までを時系列的に語っています。
「はじめの章」でも述べられているとおり、旧来の皇国史観、いわば「薩長史観」ではなく、「反薩長史観」で貫かれているところが特徴で、今年(2016年)1月に読んだ「明治維新という過ち~日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト~」(原田伊織著)ほど過激ではないにしても、相通じるものがあります。私の印象としては、歴史というものに登場する人物には、今となっては、善も悪もないと考えているので、本書のような立場の書物は、むしろ歴史を公平に俯瞰していると感じられ、一読に値する書物だと思いました。
 それにしても、幕末を駆け抜けた人々は、本当に若かったのですね。1868年(明治元年)の段階で、西郷隆盛が42歳、大久保利通が39歳、木戸孝允が36歳、伊藤博文が28歳、山県有朋が31歳でした。これでは、明治が始まった時に、日本の行く末の青写真がまだ固まっていなかったという著者の説も納得できます。
 また、明治維新に関わった人たちが命を落とすのも早かったようです。坂本龍馬が33歳、高杉晋作が29歳、吉田松陰が30歳というのは、何となく分かる気がしますが、井伊直弼の46歳、西郷隆盛の51歳、大久保利通の49歳というのは、まだまだ若いのに…と意外な感じを受けました。明治維新(著者はこの言葉は気に入らないようですが)で活躍した人たちは、何とも駆け足で人生を生き抜いていったことだと痛感します。
 本書が、統帥権の確立した1878年で幕末史を終えているのは、この出来事が、その後の日清、日露戦争、さらには、太平洋戦争へと続く、領土拡張主義の大日本帝国へと引き継がれていったためと思われます。私は、学生の頃は、歴史自体に関心はありましたが、幕末史は苦手でした。でも、年齢を重ね、関連書物に当たるうち、幕末という大きな歴史的な転換期が今の私たちの生きる時代に密接に関わっていることが分かり、新しい書物を読むたびに、興味がどんどん沸いてくるような気がします。
そんな中で、本書は、分かりやすく、映画やテレビドラマのように、映像が浮かぶような一冊として、多くの方に読んでいただきたい作品だと感じています』

・・・良い本ですね。お勧めです。昭和史も参考になるかな?
・・・著者の半藤さんは疎開で長岡にいたので幕府側なんですよね。