台風が来る

今日は、日本における生命科学の大御所のセミナーがあった。

免疫学、オートファジー、アポトーシス、分子モーター

いずれも日本が世界に誇る分野の開拓者の先生方の講演を拝聴した。


どのスライドも、美しいデータとストーリーで構成されていた。

偉大な先生方が人生をかけて、挑んだ生命現象。
それでも、解明されたことは僅かしかない。



生命はまだまだ解明されていない現象に溢れている。




僕の心は、まだ感動することができた。

何も知らずに憧れだった頃と比較すると、確かに醒めた視点から理解するようになったけれど。

一枚のスライド、そこに載っているデータを出すためにどれほどの苦労があったのか。
どれほどネガティブデータがあったのか。

何人の院生、先生の人生がかかっていたのか。


夢という言葉は、希望に満ち溢れています。
でも、人間は夢だけを見ているわけではないのです。
そこには限界という現実が存在するのです。


ステージに上がる人間は、選ばれた人間なのです。
誰もが同じようにはできないのです。



こんな風に思った。




結果が出ないことで、心が荒んでいる？

わからなくなるばかりです。