未知の世界を探究する人々は、地図を持たない旅行者である。地図は探究の結果として、できあがるのである。目的地がどこにあるか、まだわからない。もちろん、目的地へ向かっての真直ぐな道など、できてはいない。
目の前にあるのは、先人がある所まで切り開いた道だけである。この道を真直ぐに切り開いて行けば、目的地に到達できるのか、あるいは途中で、別の方向へ枝道をつけねばならないのか。
「ずいぶんまわり道をしたものだ」
と言うのは、目的地を見つけた後の話である。後になって、真直ぐな道をつけることは、そんなに困難ではない。まわり道をしながら、そしてまた道を切り開きながら、とにかく目的地までたどりつくことが困難なのである。
旅人/湯川秀樹
孤独を受け入れること。
独りで考えて歩むこと。
どこまで旅することができるか…
目の前にあるのは、先人がある所まで切り開いた道だけである。この道を真直ぐに切り開いて行けば、目的地に到達できるのか、あるいは途中で、別の方向へ枝道をつけねばならないのか。
「ずいぶんまわり道をしたものだ」
と言うのは、目的地を見つけた後の話である。後になって、真直ぐな道をつけることは、そんなに困難ではない。まわり道をしながら、そしてまた道を切り開きながら、とにかく目的地までたどりつくことが困難なのである。
旅人/湯川秀樹
孤独を受け入れること。
独りで考えて歩むこと。
どこまで旅することができるか…