魔法の弾丸

自己に対する選択毒性

survival

2008-07-17 20:36:05 | Weblog
 大したことじゃないんだよ、と僕は二人に言った。だってどれもこれも現実の出来事じゃないんだもの。正常な頭にとってはそんなの現実じゃないんだ。

 僕は声にしっかりと力をこめた。そして僕がどれほどの孤独を感じているか、僕がどれほど二人に会いたいと思っているかを説明した。でもこれはみんな白日夢なんだよ。爆弾なんか存在しない、と僕は言った。僕らは永遠に生きる。宇宙は一定不変だ。僕は宇宙船に乗っている気分について語る。その時間のひずみや高速度について。何か奇妙な別の次元を突っ切って旅していくような気分なんだ。新しい世界。そこには地図もなく標識もない。正しくもなく、間違っているもない。地球の最期もない。

ニュークリア・エイジ/ティム・オブラエン




心打つ物語でした。

泣ける内容とは言い難いが、涙がでた。




世界の真実なんてものはなくて、現実の認識があるだけ。





そんな風に思った。