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sky is blue

言わなければよかったのに日記

ASIA TOUR 2007 A ~さいたま~

2007-03-10 15:16:24 | AYU
2007年3月10日、さいたま公演を皮切りに、浜崎あゆみの『ASIA TOUR 2007 A ~Tour Of Secret~』がスタートした。で、3月10日と11日のさいたまスーパーアリーナ公演に行ってきましたよ! 「2日連続」であゆのライヴに行くのは初めて。その2日間を「さいたま公演」として、1つの記事に書きたいと思います。

今回のツアー、特に思ったのが、どんどんシンプルになってきているということ。それは、演出が派手じゃなくなったとかではなくて、より「な~んも考えないで楽しめる」ものになっているということだ。かなりエンタテインメント性が高い。前までは、そこに込められたメッセージ性や物語性が全体を支配している感じが強かったが、最近は、そういったメッセージ性や物語性をことさら主張しなくても、自然とそれがにじみ出ているといった感じ。ここまでエンタテインメントに徹するライヴをやれたのは、自信の表れだと思うし、それだけ彼女の表現が「余計な説明」を必要としなくなってきているということだろう。なんだかとても吹っ切れているように見えた。

選曲は、やはり、今回初めて、台北・香港・上海という海外公演を含むアジアツアーというだけあって、それを意識したであろう曲も選ばれていた。『A BEST 2』の影響もあるだろう。特に、「M」や「appears」が聴けたのは嬉しかった! しかし、聴かせるポイントには、最新アルバム『Secret』の曲と新曲「part of Me」が配され、しっかりと「現在の浜崎あゆみ」を伝えていた。

つくづく思ったが、あゆは、同じことを繰り返すのを嫌うアーティストだなぁ。本来ならば、「~Tour Of Secret~」ということで、オープニングSEは「Not yet」がふさわしいとも思えるが、この前のカウントダウンライヴでやってしまったからか、それは使わず、それどころか、「BLUE BIRD」や「Beautiful Fighters」といったシングル曲でさえも、これまたカウントダウンライヴでやったからか、歌わなかった。考えてみれば、「Startin'」や「Born To Be...」だって、『Secret』の曲なのだ。それなのに、それらは前回のツアーで取り上げてしまったためなのか、今回はやらない。つくづく「現在(いま)」にこだわる人だなぁ。それは、リリースとライヴにも時差が出てしまうほどだ。
(今回は時間が短かったような気もしたので、海外公演における演奏時間との兼ね合いでそうなったのもあるかも知れない)

そんなあゆが、わざわざ同じことを繰り返した場面があった。それは、「kiss o' kill」でのこと。間奏で瞬間移動してみせるというイリュージョンを披露し、その後、「十字架にハリツケ」にされたのだ。「十字架ハリツケ」は、『COUNTDOWN LIVE 2005-2006 A』のときにも既にやっていたことだった(そのときの曲は「Endless sorrow」)。それだけに、この「十字架ハリツケ」には、特別な意味が込められていることを感じた(それについては「Live To Tell」参照)。

演出が、色々な国を思わせ、多国籍・多文化な感覚に溢れていた。友達の指摘で気付いたのだが、「part of Me」~「Secret」のときに着物を着ていて、おそらくカツラを被っていたのだが、「カツラまで金髪かよ!」ということらしい(笑)。確かに…。私もそのときは、着物で金髪という姿を観て、「ナニジンだよ!」と心の中でツッコミを入れていた。前までは、そういう風に色々な国の文化を取り入れ、一体ナニジンだよ!というところこそが「ニッポンジンだ!」と捉えていたのだが、なんだかもう、それすら超えていたよ。あゆは、「日本的」を超えたってことだ。そう、あゆは「超日本的」!

こんな風に、「何でもあり」ってことをやると、「節操のなさ」や「借り物感」ばかりが目立ってしまい、「一体、この人は何がやりたいんだ?」ということになりかねない。しかし、あゆの場合、何でもありでありながら、どこまでいってもそれは「浜崎あゆみ」であり、「浜崎あゆみ」でしかありえない。これを「オリジナル」と言わないで、何を「オリジナル」と言おうか! だからこそ、こちらも気持ち良くツッコミを入れられるし、それは結局、賛辞の言葉になってしまう。

あゆ曰く、今回のテーマは、「ASIA IS ONE!!」。構想を練るにあたって、各国のルールの違いなどに苦戦したらしいが、「分けちゃったら話にならない」と。「同じステージで、同じセットリストで、同じ演出で見てもらうことが大事だと思ってる」と語っていた。こういうあゆの考え方が、好きなんだよなぁ。だから、“日本とアジア”という風には分けないで、“日本もアジア”ということで、基本的には同じステージとのこと。もちろん、あゆは、「郷に入っては郷に従う」ところも大事にしているけれど、そういう中でもブレないところが、あゆがあゆたる所以なのさ。「ASIA IS ONE!!」、伝わっていくと良いなぁ。

そして、今回、要注目のツボ!
それは、「kiss o' kill」の後だったか。衣装チェンジに入り、合間に映像が流れたのだが、この映像がすごかった! もう、なんて表現したら良いのやら…。呆然と立ち尽くしてしまったよ私は。言葉で説明したって伝わらないかも知れないけど、あゆは、自分のあの大きな瞳をふんだんに使って、万華鏡を作り出してみせたのだ。

やっぱり、あゆは変態だ!

ここまで自分のことを切り刻んでみせる人は、なかなか他に思い当たらないよ。一体、何なんだよ、これは! 一体、どういう思考回路してるんだよ、この人は! すみません、お腹抱えて笑ってしまいました。こんなところで笑ってしまうのは私ぐらいかも知れませんが。でも、友達も爆笑してたよ。

そして、思ったね。やっぱり、他の人とは違うなって。とにかく、ぶっ飛んでいたんだよ。自己プロデュース能力があって、かつ、ぶっ飛んだ変人って、、、

やっぱり、あゆは最強だ!

「kiss o' kill」の「十字架ハリツケ」で、色々な意味で衝撃を受けていたら、その次にはもうこれでしょ。まるで、あざ笑うかのようにさ~。

ここで「さいたま公演」ならではの話を書いておくと、1日目は初日だけあって、あゆの素の部分というか、ポロリと出てしまったかのような本音に触れられたのが良かった。今回は初のアジアツアーということで、色々思うところがあるのだろう。まだツアーは始まったばかり、初日だというのに、最後の方、泣きそうに見えて、最後の最後にこう言ったのだ。

「初日が皆で良かった」

泣かせることを…。あゆも、ポロリと本音が出てしまったというか、こんなあゆは珍しいような。貴重な瞬間を共にむかえることができて、私も嬉しいよ。

なんでも、初日はあゆ、自分一人で車を運転して会場に来たらしい。皆が信じられないという表情をしていると、「言っておくけど、ゴールド免許だから!」とあゆ(笑)。「あまり運転しないからってのもあるんだけどね」とは言っていたけど。あゆ、かわいい…。trfを聴きながら一人でノリノリで来たらしい。しかし、さいたまスーパーアリーナの駐車場に入る直前、入り待ちしているファンがいたから、運転しながら窓を自分で開けて、手を振って応えていたら、やってしまったらしい。車を会場にぶつけてしまったとのことだ(笑)。カッコ良く颯爽と決めたはずなのに、これだよ(笑)。結構凹んだらしい。あゆ、気を付けてね!

一方、2日目は、色々な気持ちを切り替えたのか、初日のように本音が出てしまうという感じはなく、バシッと決めていた。初日は、「SEASONS」あたりで、声が不安定に聴こえたのだが、2日目は初日よりも安定していたし、よく出ていた。

そして、驚いたことがあった。2日目は、私は4階のスタンド席で、立ってはいけない席だったので着席していたのですが、にも関わらず、そう、あれは確か「Humming 7/4」のとき、地震か?ってくらい席が揺れたんですよ。もちろん地震ではありません。お客さんが揺れていたんです。4階のスタンド席ですよ? あゆは、こんなところまで揺らしてしまうのかと思って、とんでもないなと思いました。もうそれだけで、十分すごいことじゃないですか。

これは初日のことですけど、私の位置的に、あゆが花道を進んでいくと、彼女の背中を見る形になったんですね。彼女の背中とその前に広がるたくさんのお客さん。あの光景はすごかったなぁ。一瞬だけど、あゆが見ている光景を体験したってことですよ。ずっと前に、大貫妙子、奥田民生、鈴木慶一、宮沢和史、矢野顕子らが出演した『Beautiful Songs』っていうコンサートをTVで見たんだけど、そのときに、その中の誰かが、「アーティストの背中を見ながら歌を聴けるっていうのは贅沢。その人の向き合い方とか、背中に全部出る」みたいなことを言ってて、ああ、こういうことなんだなぁって思った。歌ってるあゆの背中を見る機会があったら、あゆだけじゃなく、お客さんとか色々、全体を見てみて、色々感じてみるのも良いと思う。

では、SEがちょっと自信ないんだけど、セットリストを。

*** セットリスト ***

SE. LABYRINTH
01. evolution
02. UNITE!
SE. taskinst (映像)
03. 1 LOVE
04. until that Day...
05. M
06. appears
07. part of Me
08. Secret
09. kiss o' kill
SE. Not yet (映像)
10. SURREAL
11. AUDIENCE
12. Boys & Girls

13. JEWEL
14. SEASONS (アコースティック)
(MC)
15. flower garden
16. Humming 7/4
17. Who...

あゆ、自信を持って、アジアへ羽ばたけ!