今日から中間試験が始まります。これまでの準備を活かして、あきらめずに
試験に臨んでほしいと思います。
ところで、5月17日(木)の聖話のときに佃牧師が話をしてくださった『杉原千畝』
さんの話を、皆さんは覚えていますか。第二次世界大戦中に、ドイツによる迫害から
多くのユダヤ人を救ったリトアニア駐在外交官の日本人でしたね。彼は、ポーランド
からリトアニアに逃れてきた約6000人のユダヤ人に対して、ビザを発給しその生命を
救いました。世界に誇れる人物として、多くの本にも掲載されています。
しかし、実はユダヤ人を救ったのは杉原さんだけではありませんでした。
『樋口季一郎』という人物がいます。彼は、数千人のユダヤ人を救っただけではなく、
戦後イスラエル建国功労者として、「黄金の碑」にその名を記され、永く顕彰されて
いる世界が憧れ続ける日本人の一人なのです。
1938年、満州国との国境沿いにあるシベリア鉄道のソ連領オトポール駅に、ドイツ
の迫害から逃れてきたユダヤ人が押し寄せていました。この惨状を見かねたハルピン
特務機関長であった樋口季一郎は、満州国外交部に掛け合い、ビザの発給を強力に働
きかけたという。しかも同時に満鉄総裁に対して、ハルビンまでユダヤ人を特別列車
で、無料で輸送することを認めさせたのである。この出来事は「オトポール事件」と
呼ばれている。杉原千畝さんがユダヤ人にビザを発給した2年前のことであった。この
樋口の働きによって発給されたビザ、そして開かれた「ヒグチルート」によって、二万
人ものユダヤ人が救出されたと言われている。
樋口のこの功績は、現在のイスラエルにおいてもユダヤ人の恩人として伝えられて
いるそうです。現代の日本人があまり知らない人物が、世界から憧れの人物として讃え
られているという事実を、私は知っておく必要があるのではないかと考えています。
【図書館にある杉原千畝の本】