もう一つの太陽

新緑が目に鮮やかな季節
"外に出て新鮮な空気でも吸ってこいi"
体はそう言っているようだ
いつもの春...
いつもの...あったはずのもの、そうなっていたはずのもの...
ここに光はあるのか？
太陽は黒い円状の怪物体で覆われている...
何て奇妙な光景なんだろう
いつまで日が差さないのだろう...

仕方ないので家で自粛しよう
そうしないといけないような気もしてきたので...
それにしても暖かい
そういう季節だから?
夜になって一層感じる
暖房なんかじゃないぞ、このポカポカは...
手に感じて、やがて周りに広がってゆく...
そうだ、これは中から来るんだi
そして、それと共に光が差し込んで来るよう...
別の太陽が上ってきたように...
優しく包み込むような光...
いつもこんな風だったっけ？
これはいつもの太陽なのか？
それとも、忘れていただけなのだろうか？

太陽はいつも輝くとは限らない
そう気が付いたら...
もう一つの太陽が輝いていた...