親和会

地域自治会の親睦会の活動&トピックスなどなど~

親和会だより令和2年2月号

2020年02月24日 15時24分09秒 | 寄稿
  親和会だより令和2年2月号

地球温暖化のためか、未だ氷も張らず梅の開花も見られる比較的暖かい日が続いてお
り、高齢者にとって助かりますが、コロナウイルスの蔓延が気がかりです。くれぐれ
もあまり人ごみの中に出歩かないようご注意ください
報告事項
  1. 例会報告 
    今回は『老いを楽しく生きる』シリーズより樋口恵子氏の『人生百年丸に乗って』を
    聞く。評論家 樋口氏は昭和7年東京生まれ。東京大学文学部卒後、時事通信社、学
    習研究社、キャノンを経て、評論活動に入る。現在、東京家政大学名誉教授。NPO
    法人『高齢社会をよくする女性の会』理事長、高齢社会NGO連携協議会 共同代表
     『人生百年丸』初代乗組員
      この半世紀の間に、平均寿命の上位五か国ほどが人生90年と言っていい状況になってきた。日本には百歳を越えるお年寄りが五万人と、こんなに多くの人が長生きできるようになったのは人類史上初めてのことです。かっては人生五十年を基準にしていた社会のシステム、個人の生き方、家族や地域社会のあり方、法律も社会保障も教育制度も、すべて考え直さなければならないところにきています。
      私たちは、「人生百年丸」初代乗組員なのです。困難がたくさん待ち構えているでしょうが、私はこんな幸福はないと言いたい。どれだけ長い間、人々が長寿を願ってきたかわかりません。天寿を全うするには、平和であること、そして比較的豊かで、なるべく格差の無い生活が行きわたること、この二つが絶対条件です。私たちは、人生百年時代の初代として、ご先祖の手本がない中で悪戦苦闘しながらも、胸を張って生きてゆかねばなりません。
     変化を自覚する
      人生百年時代、これがどれだけ大変なのかを自覚していない人が多いと思います。医療、介護、年金など、社会保障のシステム全体が変わらねばならないし、高齢者も要求するだけではなく、自分自身が変化の一端を担うぐらいの心意気が無ければなりません。
      身近なことで言えば、大きく変るのは家族関係です。特に定年後のご夫婦がうまくいかない。夫がずっと家にいることで、妻は行動を束縛されて鬱的な症状になったり、逆に沈み込んでいる夫を妻がいろいろ励ますけれど、最後は喧嘩になってしまったり。ある統計によると、六十歳まで生きた方の半分近くが九十歳まで生きるそうです。六十で定年を迎えて、まだ三十年間もの夫婦生活があるわけです。杉並区の男性たちがとった行動は、区の『男性のための料理教室』へ行くことでした。そこで出会った仲間で話したことは、もう少し世のため人のため、また自分の将来の仕事にもつながることはないだろうか、と。当時は介護保険スタートの時期で、彼らはヘルパーの資格が役立つと考え、全員資格を取りました。一方、区では公立中学校の空き室でディサービスセンターを作り、NPOに委託することとなり、夫たちはサラリーマン時代の能力を駆使して短期間でNPOを立ち上げ、区からその委託先に指名された。一般的にディサ-ビスは女性利用者が多く、プログラムも歌とかお手玉とか毬つきとか、女性向けのものばかり。そこで男性が行きたくなるプログラムを作成した。新聞が置いてあって、碁や将棋、麻雀卓もある。そうした娯楽に加えて、昔話もできれば、今の海外事情の話しもでき、パソコンも出来る。すると定員の七、八割が男性という特色あるディサービスセンターになって、全国から見学者が絶えずやってくるようになった。
      学ぶこと、働くこと
      生涯現役で楽しく生きるためには、自分自身で手間暇かけて学習することです。そのためには情報の積み増しと常識の入れ替えが必要です。お料理や手仕事、文学や哲学、あるいは、専門の隣接領域のことを学ぶ。学習の機会を作ることで、様々な人生を送ってきた人々の多用な面白さと出会うこともできる。人生百年時代に必要な資質は、勉強好きで人間好き、この二つではないでしょうか。好奇心を持って勉強する、一歩外へ出てみる、と言うことだと思います。
      そして、働くということをもう一度考え直してほしい。働くっていうことは朝起きるることなのです。朝起きて鏡に向かい、人と出会える服装を整えることで、一日が規則的になります。これがどれだけ健康に役立つかわかりません。働いていれば必然的に人に出会います。またどんなに自分の性に合わない仕事でも、続けることで自分の能力が磨かれます。どこかで社会とつながっているわけで、その仕事が自分の身の回りの人々に役立っていると理想だと思います。本来人間は『回りの人と一緒に生きたい』『困っている人がいたら支えの手を伸ばしたい』と思うものです。
     働くことは、人とつながること、支え合うこと、そして何よりも規則的な生活をして健康になること。専門家の研究によると、就労している人の方が、働ぎすぎない限り、就労していない人より健康寿命がずっと長いそうです。
     おばあさんの階段
      歳をとったら階段を上がることばかり考えず、降りることの快さを知ることです。身分を考えず、上ばかり見てると視野が狭くなり社会が見えなくなります。老いは今までの能力を失っていくことですが、弱者と呼ばれるようになっても、そうだからこそ世の中の大事なものが見えてくるのです。
     十四転び十五起き
      私たちが長生きできるのは、今の世の中を築いたご先祖のおかげと言うことですが、
     同時に社会保障ひとつとっても今の若い世代が支えてくれているおかげでもあります。ですから、次の世代のことを考えなかったなら良い年寄りとは言えません。次の世代の人生百年のために何が出来るか。子どもたちも、私たちのあとを継いで長い人生を生きるのです。人生が長くなれば、病気も増えますし、家族を亡くすことも多くなりますし、仕事も失いますし、恥ずかしい失敗もたくさんいたします。人生五十年で、「七転び八起き」だとすると、人生百年となりますと、挫折の回数も増えて、「十四転び十五起き」
     です。十五起きるエネルギーが必要になります。高齢化に向けて、時代の変化がますます激しくなりますから、へこたれてもいいんです。いつも前向きで行こうなどと言ってると、肩が張って辛いですから、落ち込むときはとことん落ち込んでもいいのです。ただしあまり自己肯定ばかりしていると反省の機会がありません。上手に落ち込むのも技のうちです。人を支えるのは人である。特に言葉であるということ。ですから、しゃべり上手より、聞き上手になることが、とても大事でと思います。
      二兎でも三兎でも追おう
     『二兎を追う者は一兎をも得ず』。これは人生五十年時代の話しです。何をすることなくて不機嫌でいるよりも、笑いながらあちこち出かけて毎日を上機嫌に生きる年寄りが増えた方が、絶対に世の中、明るくなると思います。人生百年社会は、「二兎でも三兎でも追おう』ということです。歳を重ねると、女性の方にも老人クラブや自治会の役員のお声がかかると思いますし、これからは地域社会でも女性が活動しなければなりません。『出しゃばりだと思われないかしら』などと考えず、声が掛かったら、自分が認められて役に立つことが出来る証拠だと思って、是非積極的に引き受けていただきたいと思います。出歩く習慣を作っていろんな人と出会う、これも大事なことです。人間は居場所や出番がないと生きがいがないということです。ここは自分の居場所だと言えるところがどこかにあると、そこできちんと生活でき、自分らしい個性をたれかが認めてくれること、よほどの聖人でない限り、どんなに役に立つことをしても、認めてくれる人がいないと嫌になります。やはり人間、いくつになっても認められたい、ほめられたい、そのチャンスを作るのが出番です。
     おしゃれは予防医学?
      化粧品会社などが行っている研究によると、高齢者の病院や施設でお化粧の活動をすると非常に効果があるそうです。例えば、回りに関心を示すようになった。鏡を見るようになった。認知症だった方が身だしなみを整えるようなった。トイレの自立が可能になった、と。おしゃれをして自分の身を構うようになると、まず洗面やトイレの自立が出来、より美しく見えるように姿勢がよくなる。見かけが整うと自信が持てるので、人と交流するようになる。これはもう予防医学です。
      おしゃれには時に勇気が必要です。歳など気にせず思い切って着てみたいものを着て
     おしゃれを楽しんで若さを保つことがよいのでは。お互いに男女を問わず『お似合いよ』
     と声を掛けあったなら楽しくなるのでは。
     『五つ星社会』の幸福
      人類は、スピード化、効率化することで豊かになってきましたが、これからは、手間と時間のかかる高齢者を受け入れ、許容する社会が必要だと思う一方、高齢者のほうも、できるだけ健康を保つ努力が必要だと思います。
      みんなが老いを共にする社会を私は、「五つ星社会」と言っています。それには次の五つの条件が必要です。第一に、長寿は平和と豊かさの所産だということ、二番目に、老いればみなどこか障がい者。障がい者、高齢者、健常者の壁を崩し、皆一緒に生きていこう。三番目は、自分らしく生きる。寿命が伸びた分、自分の個性を生かせる時間が長くなりました。四番目は、男は仕事、女は家事・育児という価値観は人生五十年社会でのこと。人生百年社会では、男女が仕事や物事の方針決定に共に参画し,衣食住の自立をみんなで心掛けるなど、男女共同参画で行こうということ,五番目は無縁社会を支援ある社会にする。問題は助けを求めている人をどうサポートするかです。この『五つ星社会』へ見果てぬ夢を見るのは、私たち高齢者の特権です。大きな夢を持ちましょう。夢を共有する人が増えれば、次の世代が喜んで生まれ育ってくれる社会が出来るはずです。
  2. 例会報告
    2月15日、立春を過ぎたとはいえ、梅も、河津桜も開花し4月のような暖かい陽気につら 
     れ20名弱の方々が参加、中島副会長の司会により開始、会長より総会も近づき来期の自治
     会館の使用申請をしなくてはならない時期となり、既存の各クラブ以外に新しく始めようと
     する希望はないか。また来期の役員の改選期となるので次回までに考えて欲しいと要望さ
     れました。出席されていない会員の方々も、是非考えていて下さるようお願いいたします。
     その他、会の運営につきいろいろな意見も出され、今後検討すべき課題と思われます。
     続いて、NHKテレビより録画した
     グレートネイチャー 『大追跡 究極のオーロラ カナダ 8000KMを行く』 を鑑賞する。
     一瞬が夜空を埋め尽くす究極のオーロラ、新発見の発光現象『スティーブ』 奇跡の輝きを
     求めカナダ極北8000KMを駆け抜ける。夏は森や湖など大自然の中。その美しい姿を捉え
     る。さらに、冬は先住民の狩人の助けを借り、極北の地で天空にひろがる神秘の光に出会う。
     取材班は、世界の研究者たちをひきつける現象を最先端の4Kカメラで撮影、オーロラ絶景を
     見る。昨年アラスカまでオーロラを身に行かれた井上さんに、実際に見られた感想などを
     して頂き解散となった
        親和会ブログ  http://blog.goo.ne.jp/sinnwakai     

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