シュルイのブログ「エコ魂」

スケールの大きい小心者のこの私。地球の未来を憂いて早四半世紀。地域活性と持続可能な社会を目指す日々を綴ります。

肉を残すな!~「ある精肉店のはなし」を観て

2014年10月17日 | エコな食べ物
タイトルの「肉を残すな」は友川カズキの「トドを殺すな」から来てるんですけど。
あ、本文と全くカンケーないコトから入ってスミマセン。

えー先日、「ある精肉店のはなし」というドキュメンタリー映画の上映会に行ったのですよ。
これが非常に良かったので、それについて書きます。

牛を飼って屠畜(とちく)して解体し、お店で肉を売る家族を描いています。
屠畜とは、食肉用の家畜を殺すこと。
私もそうだったのですが、この映画を観ようと思う人の多くが
そのシーンを見たいというのが理由のひとつはないでしょうか。

それは、命あるものを口にする私達には
その工程をしっかりと見て、知るべきではないかという義務感のようなものから。

屠畜のシーンは冒頭に出てくる。
ハンマーで頭をバコン!!!と叩くと
一瞬で牛の膝がガクンと折れて倒れるのだ。
初めて見るのだから、やはりショッキングなのだが
「あぁ、こうして出来たお肉は残してはいけないな」と
改めて心底思うのでした。

この映画はそれ以外にも、大事なメッセージが数多くある。
家族のつながりとか地域のつながりとか文化のつながりとか。
文化、というのは、だんじり祭りに使われる太鼓の革に
牛の皮を使っているから。
食肉用の牛が様々なことに繋がり
脈々と人々の心に根付いているのだなぁとしみじみ感じる。

差別についても取り上げている。
屠畜をする人達の多くは被差別地区で生活している。
いや、「いた」というべきか?
映画の中でも、家族が差別撤廃運動(←この言葉で合っているかわからないけど)
に参加していた事を紹介している。

差別というものを、私自身は身近に体験したり感じたりする事はないのだが
今も完全に無くなってはいないらしい。

同じ日本人で(移民の場合もあるけど)何が違うわけでも無いのに
人をさげすむとゆーのは、いけないコトだよというのは簡単だ。
それでも無くならないのは、差別する事によって
自分はそれよりも優位な立場だと確認したい・・みたいな心理だと思う。

人の心には慈悲にあふれる優しい部分と
意識的な悪意の有無に関わらず残酷な部分がある。
この残酷だったりネガティブだったりする部分が
ひょこっと前面に現れると差別やらイジメやらが起こるのかしら・・・。

とは言え、この映画は全体的に淡々と、でも明るいトーンで描かれていて
上映後の監督の話にもあったが
「屠畜のシーンがあるので、お肉が食べられなくなったらどうしようかと思ったが
逆にお肉が食べたくなりました」という感想が寄せられるほど
お肉がありがたく、美味しそうに感じられる映画なのです。

肉も皮も内臓も、無駄にすることなく手際よく解体していく場面を見たり
上映会場である沼津の牛山精肉店の社長が言った
「賞味期限が切れたからとすぐに捨ててしまうのはどうなのか。
牛は捨てられるために殺されたんじゃない」という言葉を聞き
ワタシは「肉を残すな!!!!」とココロの中で叫んだのでありました。

あ、でも私・・・脂身が苦手で残すんだよなぁ・・・・。
懺悔!!!!!!

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