週刊碁ブログ

編集・整理班が紙面にはできない小ネタを語ります。読んでも、たぶん強くはなりません。

はじめての試み、じゃない

2012-05-15 03:16:41 | 整理・小瀬村(神奈川/蟹座/卒業生)
今週、すでに本因坊戦の前夜祭が終了し、明日から第67期本因坊戦七番勝負がはじまります。
日本棋院のホームページでも告知がありますし、前夜祭では本因坊400年ということだそうで、
記念行事も行われたそうです。

このあたりは次週、詳報いたします。

今週の本紙ではどうしたか。十段戦がおわり、本因坊戦がはじまる狭間です。ここで組むのは、
「振り返る」「意気込みを語る」(笑)。毎度ながら、大切な手筋です。

さて、ですが。十段戦の勝者と本因坊戦の挑戦者は同じ井山裕太先生(天元)。
2週に分けて紙面でお伝えするのもアリかもしれませんが、見出しはどうするの?写真は?
という疑問がフツフツ湧いてきます。

じゃ、「一緒の週に掲載しよう」という話になったのですが、取材をお願いする先生は
同じ方なのに、まったく別の原稿内容と言っていいかもしれません。見出しはどうするの?
写真は?

これ、〝ミックス原稿〟ですね……。私がこの制作中にツイッターで「やったことないなあ」と
つぶやいたのですが、高尾紳路名人誕生の時だったでしょうか、ネット対局の「幽玄の間」で
行われた棋戦で、ミックス原稿になった時があり、それを私が組みました(1、2面で振り返る、
3面でネット棋戦だった記憶)。いろいろ諸条件が難しくて、悪戦苦闘して組み上げ、
そのまま印刷になったのですが、実は、当時の上司に「これアリなのか」と疑問符をもらっています。

当時からの宿題だったものが、5年半の時を経て(長いんだか短いんだかわかりませんが)、
今週発売にて答えを出さないといけなくてはいけなくなりました。
はてさて、うまくいきましたかどうか。

5月14日発売(21日号)のラインナップです。

1、2面 十段戦を振り返る&本因坊戦への意気込みを語る

3、4、5、7面 棋戦ワイド・週刊碁的囲碁ガール(世界学生王座3位の…)

8面 小林光一九段「現代トップ棋士の棋風を探る(羽根直樹碁聖)」・歴代本因坊列伝

9面 これぞプロ! 選評・二十四世本因坊秀芳
   小川誠子六段(福井県)―富士田明彦三段(北海道)
   神田英九段(島根県)―石倉昇九段(神奈川県)

10面 依田紀基九段の「依田式上達術」・二十五世本因坊治勲の「お悩み天国 これが治勲のシノギかた」

11面 第1回ロッテこども囲碁大会

13面 認定

15面 NHK杯・1分の詰碁

16面 ベスポジを探せ・さわやか手筋

17面 アマ碁界ワイド

20、19、18面 棋士130名が選んだ尊敬する棋士・好きな棋士ベスト10

〈ふろく1〉

レイアウトは取材対象(棋士の先生、棋譜など)がいて(あって)、原稿を書いてくださる
記者さんや編集、写真を撮ってくださるカメラマンさんがいて、それらの思いを盛り付ける
役目ですね。化学反応というか料理人というか、難しいものがあります。

今回、いろいろ複雑なのがロッテ杯こども囲碁大会。制作現場を知る方ならいろいろと
見えてくるかもしれません。水面下のバタ足はご覧いただくには値しないので書きませんが、
力作であり(と自分で言うもんではありませんが)、労作であり、ほんのり苦くもあります。

某アニメ作品みたいに解説書があると意味とかよくわかる(トッ○を○ら○)ような感じです。

なんのこっちゃですが、とりあえず、これは数年後でも忘れられないものになりましたです。
ぜひご覧くださいませませ。

〈ふろく2〉

十段戦の第4局は私が取材、執筆させていただきました。つたない原稿で碁をけがしてないか、
刷ってから数週経過した今でもドキドキです。

感想戦はネットで中継されていて、私なんぞの首から下が井山先生と張栩棋聖の周りをうろちょろ
しているところが映っているぢゃないですか(衝撃)。ツイッターでフォロワーさんが教えて
くださいました。足まわりを痩せないと……(違 
舞台裏の人間が出てはいけないですね……。写真を撮りながら感想聞くとかウルトラCなんですよ。

その中継が終わったあと、別室で井山先生は、「碁の感想、わからないところはありますか?」と
声をかけていただきました。本当にお優しいですね。

(む、一方だけ書くのはまずい)

昨年の本因坊戦鹿児島対局で山下道吾本因坊とご一緒させていただきました。これ、という具体的事例は
ちょっと控えさせていただきますが、その時も配慮の行き届いた姿を拝見することがあり、感激いたし
ました。イチ黒子(スタッフ)にすぎない私には想像もつかないところでした。

このお二人の対局、名人戦では現地に出張に行くことはできませんでしたが、今回も本当に楽しみです。
みなさんもぜひぜひ、現地に足を運ぶもよし「幽玄の間」などなどなどでご覧になるもよし、
そして本紙でぜひぜひ並べて、命がけの棋譜を鑑賞なさってくださいね^^
コメント
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