Virtual City

2009-02-17 05:27:17 | Weblog
シンガポールから帰国してからというもの、バイオリズムが急速に低下中。

毎年恒例の花粉症にやられて、鼻はムズムズするし、クシャミは止まらないし、涙は出るしで、往生している。

先週水曜日に行われたワールドカップ最終予選のオーストラリア戦も、相変わらず攻撃の糸口が掴めないまま0-0の引き分けに終わり、シンガポールから深夜便を駆使してまで帰国した甲斐はまるで無かった。(ホームでの引き分けは、事実上敗戦を意味する。)

そのシンガポールで、目を引いたのが、EPRといわれる日本のETCのようなシステム。

交通渋滞緩和を主な目的とした通行課金制度で、高速道路のみならず、都市中心部では至る所にEPRゲートと呼ばれる代物が張り巡らされていて、一般車であろうが、タクシーであろうが容赦なくチャージされ、タクシーの場合料金に上乗せされる。

Rateは、場所や時間帯によって細かく設定されており、確かに都心部での渋滞は回避されているようだ。

そう言えば、この街には、今や悲しいことに世界の主要都市で「ない」方がめずらしくなってしまった「いたずら書き」が一切見当たらない。
随分前にアメリカ人の少年が「いたずら書き」の罪で、鞭打ちの刑を受けることになり、クリントン大統領の抗議に発展したこともあった。

交通渋滞もいたずら書きもない、絵に描いたような街シンガポール。
その絵に描いたような街を造り上げ、裏で支える、鞭打ちやコンピュータによって制御された交通管理システム。

快適な生活を保証するものは、やはり「罰と金」なのか?

アジアの臭いを消し去った(正確にはゲイラン地区に追いやった?)国シンガポールには、嗅げるはずのないVirtualな臭いがした。