MAYURI SHOJI
体当たりリポーターの取材日記
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庄司麻由里のカッパすいすい

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日記?/?2008年06月11日 23時57分37秒
水野晴郎さん ありがとうございました

昨日水野晴郎さんがお亡くなりになったと、今朝知りました。
もう18年前、テレビ東京の「タウン情報生ワイド」という番組で、水野晴郎さんと大平雅美さんがメイン司会、私と西田和昭さん(通称ボンちゃん)がサブ司会でした。月曜日から金曜日まで毎日水野さんとご一緒させていただきました。 水野さんは、食いしん坊で甘いものが大好きでいらして、スタジオで試食があったりすると進行にかかわらずつまみ食いをして、私たちが「水野さん!」と怒ってみせたりすると、あのいたずらっ子みたいな笑みで「ウフフフ・・・」と笑って首をすくめてみせたりして、茶目っ気のある方でいらっしゃいました。私たち年下のものにもいつも丁寧な言葉遣いをしてくださる紳士でした。普段の進行は全部私たちにお任せしてくださっていましたが、映画の話をなさるときは止まらなくなりました。日本に洋画を広めた先人でもいらっしゃって、ビートルズの主演映画「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」や「史上最大の作戦」「真夜中のカーボーイ」「夕陽のガンマン」などの歴史に残る邦題を考案なさったり、007の映画のショーンコネリーのポスターのピストルを持った手は、実は映画会社の宣伝マンでいらした水野さんの手であるということは有名な話ですが、その当時のお話は何度伺っても興味がつきないものでした。一度、「毎週テレビの洋画劇場で映画解説をなさっていますが、中にはつまらない映画もありますでしょ?そういう時は、お困りになりませんか?」と伺ったことがあります。そのとき水野さんは、「どんな映画にも、どこかに必ずいいところがあるんです。カメラワークだったり、出演している俳優さんの演技だったり・・・そこを見つけてみなさんに見所をおすすめするのが、私の仕事なんですよ。ただね、最後の『いやー映画ってほんとにいいものですね』っていうところで、ものすごくお薦めの映画とそうでない映画で、時々ほんのちょっとだけ違っちゃうときがあるんだけれどもね・・・フッフッフッ・・・・」と、秘密を教えてくださいました。大変おこがましい話ですが、大平さんのことを「テレビ東京のオードリー・ヘップバーン」私のことは「テレビ東京のビビアン・リー」なんておっしゃってくださって、かわいがってくださいました。この番組のADだった主人と私が結婚することになったときに、それはそれは喜んでくださいました。披露宴ではスピーチをしてくださったのですが、あまりに長くお話してくださって、式に出ていたスタッフが巻きのサイン(「早くまとめて」と言う意味)を出して披露宴会場は大爆笑になりました。番組が終わってからも「シベリア超特急」の記者発表や、「映画家批評家大賞」などの司会に呼んでくださって、そのたびに「結婚生活はどうですか?仲良くやってる?」と気にかけてくださっていました。晩年になってから、自らがメガホンを取って主演までなさって映画を作り続け情熱をそそいでいらっしゃる、あそこまで映画に人生をかけられた生き様を尊敬しておりました。去年、最後にお会いしたときに、すっかり痩せられていて、以前は大黒様みたいに大きかったお腹が、すっかりしぼんでしまっていて、とても胸が痛みました。
水野晴郎さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
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