MAYURI SHOJI
体当たりリポーターの取材日記
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庄司麻由里のカッパすいすい

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Weblog?/?2013年11月10日 08時22分23秒
「はなまるマーケット」3月のゴールに向かって!

先週の火曜日、次の日の「はなまるマーケット」の特集コーナー「体内時計」の打ち合わせを終えた私に、番組のプロデューサーから「明日、はなまるが3月にゴールを迎えることになったことを、番組冒頭で岡江さん薬丸さんが発表します」と報告してくれました。

その時の私の感想は、「いよいよその時が来たんだな・・・」ということでした。

1996年夏、「TBSがワイドショーではない生活情報番組を立ち上げるんだけど、そこで新しいリポーター探しているよ、オーデション受けてみたら?」と放送作家の友人から一本の電話が・・・・探しているリポーターの条件は「35歳までの結婚している女性であること」。当時、この条件は私にとって奇跡のようなものでした。というのもそのころの業界の常識では、女性リポーターは「かわいくて若ければ若いほうがいい、ましてや結婚しているなんて使いにくくてとんでもない」というものだったからです。こんな願ってもかなってもない条件!「これは私がやらねば誰がやる!」と、勇んで行った番組準備室。そこは、TBSの別館の一部屋でいかにも仮ごしらえの雑然とした部屋でした。だけど、担当プロデューサーの方々は活気がみなぎっていて、面接でも話がはずみ「うわ~なんだか新しい番組が始まるんだな~!そして私はそれに参加させてもらえるんだな」と確信しました。でもその時はまだ知らなかったのです。ただの「新しい番組」ではなく「今までにはなかった新しい番組」だということを・・・

それを知ったのは、番組が始まった2日目。私は特集コーナー「ママチャリ」の担当リポーターでした。それまでも10年近くいろいろな「生活情報番組」を担当してきた私、手慣れた様子で、スタジオに持ってきた高価なブランド自転車について値段などを台本に従い紹介していたところ、突然薬丸さんから「これ、なんでこんなに高価なんですか?なんか特別な金属でできているの?それともデザイン料?ただのブランド料?」と矢継ぎ早に質問され、私は思わず「・・・・・・さあ?ねえ?・・・・・」と、何ともまぬけな絶句・・・・(そんな質問、台本に書いてなかったじゃな~い、生放送でこれはまずい、何とか立て直さなくては)と、もう一台の電動自転車について説明を始めようとしたところ、今度は岡江さんから「あぁ、これ知ってる!でも電動自転車って電池が切れるとペダルが重たくなって使いにくいんだよね~いらないかなー」ととどめの一言・・・・・・ど・・・どしたらいいの?・・・・・・

「ひどいよ~岡江さんもやっくんも(今でこそ薬丸さんは5人のお子さんを持つ頼もしい父親のイメージですが、当時の薬丸さんは私たち世代にとって「かわいいやんちゃなアイドル、シブガキ隊のやっくん」でした)あんな台本にも、ディレクターとの打ち合わせにも一切なかった質問や感想ばかりして~、進行がめちゃくちゃじゃない・・・」と頭をかかえてスタッフルームに戻った私は、信じられない光景を目にしました。それは視聴者からの電話応対におおあらわのスタッフたち・・・その電話の多くが「面白い!岡江さんよくぞ言ってくれた!私もかねがね電動自転車は電池が切れるとペダルが重いと思っていた!」「やっくんすごい!私もなんであんなに高価なのかそこが知りたい」と、激励の電話ばかり・・・・

それを見てプロデューサーはニヤリ!「そう!この番組はこれでいく!岡江さんと薬丸さんは基本的には特集コーナーは事前打ち合わせはやらない、台本も見なくていい、本番で思ったままの感想を言っていいし、何か疑問があったら何でも聞いていい、だから、はなまるアナは何を聞かれても答えられるようにしておくこと!紹介するフリップやVTRの順番が逆になってもいいから、二人に聞かれたことはその場で即答すること!」

ええ~~~~~~~~っ!!

それ以来、取材現場では取材対象者を根ほり葉ほり質問攻めにし、本番前日には学生時代の試験前夜のように関係資料を読み漁り時に徹夜することも・・・・・・
そうやってお届けする生の情報、嘘やいつわりのない本当の感想が視聴者の方々に受け入れられていきました。

あれから17年半、番組のシステムもスタッフも少しづつ形を変えていきました。
でも私は、さすがに本番前日に徹夜をすることはなくなったけど、それでもやはり取材現場では根掘り葉掘り質問攻めにし、いかに視聴者の方々に興味をもってもらえるか、いかにわかりやすく楽しく伝えられるかを模索しています。そのためには胃の中だって腸の中だってすっぴんだって見せちゃうし、蚊が百匹の部屋に入ってどういう条件で刺されやすいか自ら実験してみたり、スズメバチの行動を知るために防護服を着て巣をつついて戦ってみたり、タバスコ飲んで胃の動きを検証したり、様々なことをやってきました。
私にとって、担当するネタ一本一本は、いつでも120パーセントの力で全力投球の真剣勝負!
3月末まで、あと何回番組を担当できるかわかりませんが、ゴールに向かって全力疾走していきます!
応援よろしくお願いします!!


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